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吉岡忍さん(ノンフィクション作家)
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玄番真紀子 著 『山もりのババたち』
劣化ウラン研究会 編 『放射能兵器・劣化ウラン』
阿部知子 著 『痛み癒される社会へ』
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◆広告(3面) 『軍縮』6月号……宇都宮軍縮研究室
『創』5月号/『オバハンからの緊急レポート』……創出版
(7面) 『記録』5月号……潟Aストラ
(6面) 花のえん
個人情報保護法案を拒否する
吉岡 忍さん
(ノンフィクション作家)
新法案は市民活動を規制し管理強める様相より明確に
個人情報守る名目で網をかける狙い
吉岡忍
よしおか しのぶ 1948年長野県生まれ。早稲田大学在学中より執筆活動を開始。御巣鷹山日航機墜落事故を追った『墜落の夏』で講談社ノンフィクション賞受賞。小説『月のナイフ』、『M/世界の、憂鬱な先端』など著書多数。ノンフィクションの書き手たちと「個人情報保護法案拒否! 共同アピールの会」を立ち上げ、旧法案の準備段階から法案に反対する活動を展開している。条文について具体的に検討したブックレットの起草も担当。【インタビュー:安斎徹雄/写真・構成:清水直子】
政府案として国会に上程された個人情報保護法案は2002年末、メディア業界の強い批判に晒され廃案となったが、数週間後、政府は「修正案」という新法案を閣議決定した。4月24日現在、与党三党は、衆議院に個人情報保護に関する特別委員会を設置、民間部門対象の「個人情報保護(修正)新法案」、行政機関等の「個人情報保護(改正)新法案」の採決と衆議院本会議での採決を強行しようとしている。大型連休明けには参議院の審議に入る構えで、今期通常国会中の成立を目論んでいる。――修正された個人情報保護法案が上程されました。
日本の行政のあり方が変わったという法案の背景に注目する必要があります。
1945年から90年代半ばまでの経済復興から経済の拡大へと向かう時期、政府や行政は、「企業社会」と「地域社会」を二大単位として、社会を動かしてきました。中央官庁は、「行政指導」を通じて企業社会を、地方自治体は「地域振興」や「地元利益」を看板に地域社会を動かす。これを戦後の統治軸として、むき出しの権力を使わずに、何とかやってきました。
しかし、90年代、地域社会も企業社会も空洞化し、中央官僚組織の腐敗と怠慢、地方自治体の乱脈と財政破綻、業界や企業のごまかしと堕落が吹き出しました。二大単位が機能不全になった後、政府と行政はばらばらになった個々人を直接把握し、管理しようと模索を始めたのです。九五年に阪神淡路大震災が起き、九七年に北朝鮮で金正日が党書記に就任、98年には長距離弾道ミサイル「テポドン」発射実験が行われ、朝鮮半島が緊張します。新たな統治システムとしての住民基本台帳ネットワークシステムや個人情報保護法の議論のなかで、90年代半ば以降、政府や担当官僚は、「大規模災害時の救援活動に役立つ」「朝鮮半島の動乱と難民流入に備える」と説明していました。
政府が、「監視」「危機管理」「治安維持」に統治軸の中心を移したのです。前後して、通信傍受法、国旗・国家法などが制定され、周辺事態法が具体化したのも体制への順応を迫り、順応の基準を明らかにし、順応しない者を監視し、治安行動の対象にする動きとして捉えることができます。電子技術は、安価に広範に詳細に継続的に監視することを可能にしました。生活の実態をつくる詳細な情報を全て公権力に預けて保障される安心、安全とはいったい何でしょうか。僕たちは、内密な性癖や信条、出来事、自分とある範囲の他者とが持つ経験と感情の有機的なつながりなど、自分が自分であり得る最後のよりどころとしての個人情報は自ら管理すべきという問題意識から、管理強化の流れに反対してきました。以下、本紙をご覧ください。
『宣言 2003春 個人情報保護(修正)新法案を拒否する!』
起草:吉岡忍
企画・発行:個人情報保護法案拒否!共同アピールの会
頒価600円+送料160円
郵便振替口座:00190−8−561285
名称:共同アピールの会
連絡先:出版流通対策協議会(流対協)事務局・木下郁
ryuutai@netlaputa.ne.jp
TEL03-3221-1094/FAX03-3221-1193 ※問い合わせ等は極力、メールかFAXで
ラムズフェルド米国防長官は、アフガン侵攻にあたってこう言った。「タリバン政権はビンラディンを匿っていないことを証明できない。だから攻撃するのだ」と。
同様に、イラク侵攻に際して「フセイン政権は大量破壊兵器を保持していないことを証明していない。国連査察団は何年かかっても大量破壊兵器を摘発できないだろう。だから侵攻するのだ」と。
一方的に断罪された側が、それが無実であることをどうすれば証明できるというのであろうか。それでもタリバンはアメリカが証拠を示せば、その解明に全力を尽くすと約束した。フセインも査察団に全面的に協力した。にもかかわらずラムズフェルドは問答無用と攻撃した。
こうして焼き尽くし、殺し尽くし、奪い尽くしたあとでラムズフェルドは開き直ってこう言った。「ビンラディンを捜し出すのは乾草の中から針を見つけるようなもの」「大量破壊兵器を摘発するのは至難のこと。査察団とイラク人の協力が必要」と。
その辺の悪ガキでも弱い者をいじめたり、カツあげするときにはもう少し気の利いたセリフを吐くというものだ。
とり返しのつかない歴史遺産の破壊と略奪は野放しにして、いつでも採掘できる油田の防衛を最優先する国(男)なのだ。「アホでマヌケ」というだけでは、その傲慢さを穿っていない。「デモクラシーの帝国」では過分に過ぎる。史上最低最悪の野蛮の国、それがアメリカである。
ラムズフェルドやブッシュその他のネオコンどもは本人はむろんその子どもたちも戦場にかりたてられることをはじめから免れている。ワシントンで、あるいは前線から遠く離れた基地から命令し、大量殺人兵器の発射を指示するにすぎない。
前線に立つのは貧しい白人と少数民族である。戦死者の多くが少数民族なのは偶然ではない。米国の永住権を獲得するために彼ら彼女らは世界の被抑圧少数民族を殺す。それによって支配者の仲間という幻想のIDカードを手にする。兵器が汚いだけではない。米軍とその国家が汚らしいシステムだ。
小寺山康雄
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