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『ACT―市民の政治―』173号(2002年7月8日)

Line Up

  ◆WE ARE NOT NUMBERS !
       白石孝(「住基ネット」の8月5日実施を許さないプライバシー・アクション代表)
  ◆CATCH UP  ◆いずみ(編集長コラム)
  ◆「チェチェンの子どもを支援する会」通信@
  ◆6・30 W杯と天皇制問題を問う
  ◆〈ニュースの焦点〉 横浜市議「除名」処分問題
  ◆上富良野町 〜北からのそよ風・行商の旅
  ◆NTT大リストラ計画・その後   高橋喜一さん(電通労組全国協議会)は語る
  ◆[新連載] 路傍の片隅から
  ◆〈集中連載〉貧乏記者のアフガン現地ルポC NGOは何をすべきなのか?
  ◆経介☆政子の永田町たちばなし(5)
  ◆JVC アフガン・パレスチナ緊急医療救援活動/パレスチナ・ラオス子ども絵はがき
  ◆第3回ヨーロッパ緑の党連盟総会報告A 今本秀爾(緑の政策ゼミナール・関西)
  ◆市民派議員リレートーク(49) 高橋孝二(岩手県北上市議)
  ◆小田急高架事業訴訟・高裁審理へ
  ◆ECOひいき 東京 ぐらする〜つ
  ◆BOOK Review
     粥川準二 著 『資源化する人体』
  ◆[映評] 『ワンス&フォーエバー』(アメリカ/監督:ランダル・ウォレス)
  ◆新作映画情報―『プロミス』
  ◆[新連載] 23歳夢追人・不肖ながら考えてみました。
  ◆広告(3面) 『軍縮』8月号ほか……宇都宮軍縮研究所
            『オバハンからの緊急レポート』・『言論の覚悟』……創出版
            さつき印刷

WE ARE NOT NUMBERS !
わたしたちを〈番号〉で呼ばないで!

「住基ネット」の8月5日実施を許さない

プライバシー・アクション代表
                                                                 白石 孝

※住民基本台帳ネットワーク
 「国民」一人ひとりに十一桁の住民票コード(番号)をつけ、自治体のコンピュータを結んで国が一元管理するシステム。さまざまな問題がある中、八月五日に実施予定だが、全国各地の自治体や首長が反対を表明している。     

 個人情報漏洩ますます自治体議会も続々反対

 99年8月に成立した「改正住民基本台帳法」附則第1条第1項に、「この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する」と規定されています。そして、それは今年の8月5日です。しかし、8月5日の実施にはいくつかの大きなハードルが横たわっています。
 そのひとつが「個人情報保護法(基本法)」成立の可否です。前出附則1条の2項では「この法律の施行に当たっては、政府は、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに、所要の措置を講ずるものとする」となっています。
 時の小渕首相は公明党の富田茂之議員の質問に対して、「実施にあたっては、民間部門をも対象とした個人情報の保護に関する法整備を含めたシステムを速やかに整えることが前提であると認識している」と明解に答弁していますが、現在国会に提出され審議に入った「個人情報保護法」が通常国会で成立するメドは立っていません。
 そこで浮上したのが、この第1項と2項との関係です。理からすれば明らかに、「個人情報保護法」が成立しなければ8月5日実施は「ない」のです。しかし福田官房長官や片山総務大臣は予定通り実施すると強弁しており、「実施しなければ法違反になる」「保護法なしで住民基本台帳ネットワークが動き出しても問題が起きるとは思わない」「保護法政府案は昨年春に出している。国会提案までが内閣の責任であり、法律を成立させるのは立法府の仕事だ」と述べています。
 実施直前になって、野党四党は「凍結法案」提出で合意し、さらに与党への食い込みをめざしています。また杉並区につづき東京多摩地区で国分寺、国立、小金井、狛江の各市長が「住基ネット」の実施「延期」を要望し、全国の少なからぬ自治体議会で同趣旨の意見書を採択しました。
 この一連の動きは、私たちプライバシー・アクションが数年来、各地の議員を中心とする地域活動者に働きかけを継続してきた成果でもあります。そしてまた、各議員の奮闘も特筆されます。

有事体制の基盤づくり官僚主導の巨大国家化促進

 以上のように、実施直前になってこれほどまでに混乱する法制度は珍しいでしょう。ということは、多くの問題をこの「住基ネット」が孕んでいることを意味します。
 私たちは、そもそも「住基ネット」そのものに反対ですので、「個人情報保護法」が成立したとしても、「住基ネット」実施の中止を求めることに変わりはありませんが、防衛庁情報公開請求者リスト事件もあわせ、世論は一気に「延期」へと傾いています。
 さて、「住基ネット」についてですが、昨年秋から日弁連が本格的に取り組みを始めた結果、法的な検討が深められ、とりわけ「個人情報保護法」案との関係からしても、問題が多いことの指摘がされています。さらにコンピュータセキュリティの専門家もリスク管理上、巨大ネットワークの構築そのものに大きな欠陥があると批判しています。
 実際にシステムを担っている自治体でも、多くの疑問や批判が渦巻いています。日弁連が昨年11月に実施した自治体アンケートには、6割近い回答があり、「住基ネット」に反対の意思を100以上の自治体が表明しました。この6月にも2度目のアンケートを実施し、集計中ですが、テスト段階でのトラブルが多数報告され、「住基ネット」8月5日実施の延期を求める声がさらに強まっています。
 8月へ向けての市民・大衆運動は、先の日弁連(情報問題対策委員会)のほか、櫻井よしこ氏を代表とする「国民共通番号制に反対する会」がその知名度を活かしてキャンペーンを繰り広げるとともに保守系政治家への説得を続けています。
 私たちは「住基ネット8月5日実施を許さない実行委員会」を6月5日に立ち上げ、6月19日には作家の吉田司さん、毎日新聞の臺宏士さん、日弁連情報問題対策委員長の森田明さんをお招きしシンポジウムを開催しました。7月20日には労働スクエア東京で集会をおこなった後、銀座デモを計画しています。
 当面の目標は、「8月5日実施を許さない」ですが、万が一実施された場合には、抗議の意味合いを込め「番号通知」の返上運動を繰り広げ、また、大半の市民にはこの段階で初めて「住基ネット」の存在が知られるようになる、ということをふまえて、疑問や関心を持つ人を対象に「電話相談」や「ホームページ」で対応する予定です。
 「有事体制の基盤づくり」であり、「官僚主導の巨大国家化促進」という役割を背負った「住基ネット」の稼動をなんとしてでも食い止めるため、みなさんの各地での取り組みをお願いいたします。

■住基ネット8月5日実施を許さない!

 8月5日から住民基本台帳ネットワークが本格始動。住民一人ひとりに11桁の番号が割り振られる。来年8月からは、住民へのICカードの配布も始まる。国民総背番号制そのものであり、超監視国家体制が実現する。
《ウシは10ケタ、ヒトは11ケタ キミにもボクにも背番号
      ネット8月5日実施を許さない大集会&パレード》

  7月20日(土)午後1時半〜3時半
    パレード(デモ)4時出発、銀座経由・日比谷公園解散
    マッド・アマノTシャツを着て派手にやります(Tシャツ注文は日消連・吉村まで)
  労働スクエア東京(八丁堀)
   発言:各党国会議員、各自治体議員、マッド・アマノ、有田芳生、齋藤貴男、日弁連、
      自治体首長、学者など
   主催:同実行委
   連絡先:TEL03-3711-7766(日消連・吉村)



いずみ

 毎年、1、2回はイタリアに行く。行くというより帰るといったほうが心情に近い。本稿および次稿はイタリアに帰る前に書いたものである。
 「なぜ、イタリアなのか」と、よく訊かれるが、惚れた女性のことを「なぜ、彼女なの?」と訊かれても、論理で答えにくいように、理屈ぬきでイタリアが好きなのだ。あえて理由をつけると、イタリアの人と街が醸し出す独特の雰囲気がたまらなく好きだというほかない。
 手元に、イタリア人の価値観、意識を「信じるか、信じないか」の二者択一で調査した資料(長手喜典『体験的イタリア生活術伝授します』東洋書店、所収)がある。
 それによると、イタリア人は、政府、国会、軍隊、法・司法、資本家団体など、要するに国家を信用していない。リラ(通貨)の信用度は最下位である。また、カトリックの国なのに、教会の信用度は辛うじて55%。ここまでは好きなイタリア人なのだが、労組の信用度が32%しかないところなどは「イタリア人よ、お前もか」と嘆息してしまう。
 では、イタリア人は何を信用しているかというと、家族(87%)である。よく言われるように、イタリア人にとって家族は人生のすべてなのだ。そして、その家族は稼ぎ手である父親の権威と、献身的な母親の愛情に支えられる典型的な家父長制である。
 国家も政党も労組も、教会までも信用せず、最後の拠り所として家族があるというのがイタリアである。家族制は個の自立の最初の障害物であるが、イタリアでは弱者の最後の堡壘なのだろう。
 イタリアで価値の高い産業は観光、農業、手工業、小企業、協同組合で、低いのは多国籍企業、国公営、民間大企業である。価値観の上位におかれている「友情・平等」とあわせて考えると、自己決定権をもち、仲間の関係を重視する仕事観をもっていることがわかる。前述の家族重視も、農業や手工業の共同のにない手という観点から捉え直すことも必要だろう。
 イタリアはアメリカ的価値観の対極にある。それがまたたまらない。

                                                     小寺山康雄 


ECOひいき

ぐらする〜つ (東京)
 *国際協力ショップ*

 フェアトレードや草の根貿易の活動に触れる機会の少なかった7年前、もっとこれらの活動を広めていきたい! という思いでNGOと有志が共同出資をして立ち上げたのがぐらする〜つです。現在ではアジア、アフリカ、中南米など、約30ヵ国、約50団体の商品を扱っています。
 オリジナル商品も充実し、ネパールの素朴で味わい深いヘンプの衣類小物、カンボジアの美しい光沢のあるシルクバッグ類、昨年から始めたタイの“椰子の花蜜糖”は独特の香りとコクがあり、優しい甘さのお砂糖でおすすめです。
 ぐらする〜つでは伝統技術や天然素材を大切にしたものたちが揃っています。
 ひとつひとつのものたちには生産者のいろいろな思いが込められています。それらは人と人とのつながりのもつぬくもりを感じさせ、私達がもっと“豊かに生きる”きっかけを与えてくれると思います。
 これからも笑顔の貿易=フェアトレードを広めるようがんばっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。                                                          遠藤 愛美(池袋店)

【連絡先】[池袋店] 豊島区東池袋3-1-3サンシャインシティワールドインポートマート5F
               TEL 03-3987-8482(FAX兼)
      [渋谷店] 渋谷区宇田川町4-10ゴールデンビル1F
               TEL 03-5458-1746(FAX兼)
        URL:http://member.nifty.ne.jp/groots/homej.html


店・モノ・活動を‘ECOひいき’!!

 ACTの名物コーナー「ECOひいき」に登場してくださるみなさんを募集しています。「ECO」なお店、会社、グッズ、運動、などを是非、ACTで紹介させてください。自薦・他薦は問いません。紹介文は、本紙だけでなく、ACTのウェブサイドにも掲載させていただきます。
 @お店・グループ名 Aお店の紹介や商品説明、活動案内(500字以内) B連絡先(お店などの場合、「行き方」も) C執筆者氏名 D掲載紙送付先・原稿に関する問い合わせ先 ―を明記し、EメールかFAX、もしくは郵便でACT編集部[act@jca.apc.org]までお送りください。地図・写真などを添付していただければ、それも一緒に掲載いたします。(編集部)


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