■[トピック] |
◆辛口レビュー NHKの改ざん事件きっかけに発足
李孝徳さん・吉田俊実さん・河かおるさん
(メディアの危機を訴えるネットワーク事務局)
◆いずみ(編集長コラム) ◆CATCH UP
◆千鳥ヶ淵戦没者墓縁 無名戦死者国立墓地のあり方を問う
◆米国同時テロ―暴力の連鎖を絶て
◆緑の政策研究会YUI=「結」 設立趣意書
◆経済ウォッチング(18) 米経済、連続テロの影響
◆OLのつぶやき(8) いやな気分三連波!?
◆追悼・石堂清倫さん 富田武(成蹊大学教員/ソ連史・コミンテルン史専攻)
◆〈1面関連〉NHK「女性国際法廷」報道改ざん裁判
◆VAWW-NETジャパン・米報復戦走に抗議声明
◆『労働情報』が写真作品募集
◆「虹と緑」第4回総会
◆議員リレートーク(34) 増田京子(大阪府箕面市議)
◆神戸市長選に臨む・苦闘する市民派(上)
◆川崎市長選迫る! おくつ茂樹さん立候補
◆東京多摩 台風被害の野宿者支援を!
◆Ecoひいき @鹿児島・りんく A岐阜・銀の森
◆意識のオルタナティブ(3) マスコミの冷静さを求める
◆かわたなつみの英国Eco留学日誌(8)
◆BOOK Review 久保田昭三 著『だれもが無事であれ』
◆広告(3面) さつき印刷
『連帯社会主義への政治理論』……五月書房
『QUEST』No15……オルタ・フォーラムQ
『創』10月号/『「脱社会化」と少年犯罪』……創出版
NHKの改ざん事件きっかけに発足
河 かおるさん 李 孝徳さん 吉田 俊実さん
(メディアの危機を訴えるネットワーク事務局)
「ちょっとこれおかしい」
と言い合える環境づくり
市民の“目”でメディアを検証
かわ かおる 1971年生、北海道育ち。学習院大学東洋文化研究所助手。朝鮮近代史専攻。大学に入学した頃、「従軍慰安婦」問題がクローズアップされ、それが朝鮮史研究を志したきっかけの一つになっている。
り たかのり 1962年北九州小倉生。静岡文化芸術大学教員。NHKへ抗議に行くたびに、あまりにも官僚的で空疎な対応についつい声を荒げてしまうことがあり、行儀の良さだけが取り柄だった自分に、知られざる「粗暴さ」を見いだして困惑している最近である。
よしだ としみ 1954年東京生。東京工科大学教員。取材の日は顔にじんましんが出て最悪の状態。掲載用写真の修正をお願いしたら「虚偽の報道写真」になるのでしょうか……。身近なところからメディアの問題を考えていきたい。
URL : http://www.jca.apc.org/~lee/mekiki/
mail : mekikinet-owner@egroups.co.jp [構成:加田斎]
やらせ事件や報道被害など、メディアの暴走が目につくようになって久しい。
そんななか、今年2月、「女性国際戦犯法廷」(昨年12月、九段会館で行われた民間法廷)を扱ったNHKのドキュメンタリー番組が、放送直前に大きく改ざんされるという事件が発生した(4面参照)。これをきっかけに誕生した市民組織「メディアの危機を訴えるネットワーク」(メキキ・ネット)事務局の御三方にお話を伺った。
――今日も、NHKに抗議に行ったそうですね。
李 そうなんですよ。大変でした。担当者は「法廷問題になったから、裁判を支援する視聴者には説明できない」って言い続けるだけ。それは、違うだろうって! 視聴者であれば誰にでも説明するのが当然じゃないですか。
――そもそもこの事件がメキキ・ネット発足のきっかけになったと伺いましたが。
李 最初、番組を見て変だと思った人たちが、番組の出演者や協力者から事情を聞くことがあり、次に出演者や女性国際法廷の主催者であるVAWW-NETジャパンが抗議を出したんですね。ところが簡単な文書で「変更はしていない」と返してきた。しかし、週刊誌で改ざんの事実が詳細に報道されるようになって、「何ともひどい」と怒りを新たにしたのですが、そこで、視聴者としてどう行動していいのか考え始めたんです。
河 私たち視聴者にも「知る権利」があります。それで、有志が4月から5月にかけてネットを通じて署名集めを始めたんですね。署名は全部で2876人分集まりました。私たちはこれを持って6月上旬にNHKに出向き、「番組関係者と話をさせてほしい」と要求しましたが、結局押し問答の末追い返されてしまったんです。
――ネットで集めたと言いますと?
李 知り合いにメールやホームページで知らせて、その知り合いがまた別の知り合いにっていう感じですね。
――へー、変わってますね。
李 もちろん、VAWW-NETジャパンでもメーリングリストなどで呼びかけていましたから、その力も大きいと思います。でも、形としては、確かに特殊なやり方かもしれません。私たち事務局も、6月に集まるまで顔を知らない人もいたわけですから(笑)
吉田 それで、そのあと、このままこの問題を終わらせてはいけないと思って、メキキ・ネットを立ち上げたんです。だから、突き詰めるとNHKが最初にきちんと対応していれば私たちもこうやって集まっていないわけですよ。NHKがつくったみたいなもんですね(笑)。
――“メキキ”というのは、「目利き」にかけあわせているんですよね。 河
市民が自分の力でメディアの「目利き」ができるようになればという、つまりメディアリテラシー(メディア識字・メディア解読能力)ですね。
河 市民が自分の力でメディアの「目利き」ができるようになればという、つまりメディアリテラシー(メディア識字・メディア解読能力)ですね。
李 日本のメディアリテラシーって、「中立性を持つこと」のように曲解されてますが、本来の意味はそうではなく、感受性の問題なんですよ。
日本は「先進国」といわれている国々のなかでも、国民一人あたりのテレビの視聴時間が特に長い。だから、社会意識への影響も大きいといえます。なのにそれを批判的に見ることができないし、批判する環境がない。特に近年それが顕著になってきていると思います。
吉田 これまで、メディアの検証は、一部の専門家だけがやってきましたが、メディアの間違った情報、偏向した情報で被害を受けるのは視聴者なわけですから、受け手が積極的に問題提起していかないと、歪んだ情報が流されたままで終わってしまいます。
――実際、放送では、視聴者はオンエアされたものだけで判断する傾向にありますが、それは送り手の問題も大きいですよね。
李 確かに、これはつくる側の問題がまず前提としてあります。テレビについていえば、自主規制や制作会社にしわ寄せがくるような構造的な欠陥を変えていかねばいけないと思います。
吉田 今回の事件は、そういう問題が顕著にあらわれた例です。だから、これを広く知ってもらう必要があるでしょうね。
河 一方で、誠実にメディアに関わっている制作者やジャーナリストもいます。だから私たちはメディアによって被害を受けた人びとはもちろん、制作者が沈黙を強いられないような支援活動もしていくつもりです。今回の運動でも、視聴者だけでなく制作者を含んだ送り手・受け手両者でネットワークを広げていきたいですね。
――いまは、具体的にはどのような活動をなさっているんでしょう?
李 まず、このNHKの改ざん事件についてはVAWW-NETジャパンがNHKと制作会社を相手に提訴したので、現在この裁判の支援活動を行っています。これを私たちは〈バージョン2001〉として、ネットを通じ、広く支援の輪を広げていくつもりです。10月の第1回公判後に報告を兼ねた討論会を行いますので、是非来てください。
それから、月1度のメールマガジン。現在2号出ていますが、ここで会員同士のさまざまな情報を交換していきたいと思っています。
――これまで、「市民の側からメディアを検証する」ような場は、ほとんどありませんでしたから、今後も大変期待しております。
吉田 とにかく、テレビを見てて、横にいる人に「これってちょっとおかしくない」っていうことが重要なんです。そういう「おかしい」の声を受け入れるような場、そして、その批判精神を育てるための受け皿になればいいんですけどね。
李 まだ始めたばかりで模索が続くと思いますが、現在210人程度の会員の方々は皆積極的です。これがもっと増えて、たくさんの「バージョン」をそれぞれで検証していくようになれば嬉しいですね。
理解するが、支持しない。世界貿易センタービル(WTC)、米国防総省(ペンタゴン)に対する自爆テロである。
テロリストの標的は、失敗したといわれるホワイトハウスへの攻撃をいれると、アメリカの政治・軍事・経済の頭部に向けられていた。
WTCは、アメリカが主導するG7のグローバリズムの管制高地である。世界経済を意のままに支配し、富者はますます富み、貧者はますます貧窮する市場原理のメッカである。日本企業を含めて、メッカに入る資格を得るために、富者は貧者を徹底的に搾取し、収奪せねばならない。
世界の貧者は、WTCの崩落に喝采をあげた。
ペンタゴンは、パレスチナ人に対するイスラエル人の一方的殺戮は許容し、殺戮の武器まで提供するが、パレスチナ人の反撃はテロリズムとして弾効してきた。ベトナム、イラク、アフガン、スーダン、リビアに対して、市民を無差別大量に殺し、元首の暗殺を公然と企んできた。
世界の弱者は、ペンタゴンの火災と破壊に狂喜した。
自爆テロは、富める国にすむ人びとに、自分たちの繁栄は他者の絶対的窮乏と表裏一体の関係の下に可能であることを気づかせた。自分たちの平和が他国の無亭(むこ)の民の膨大な死の上に成り立っていることに目を開かせた。
まさしく富者と強者の「自由への挑戦」であった。
だが、テロリズムはシアトルWTO総会、ジェノヴァサミットに対する反グローバリズムの大衆的行動とは異なる。
不平等で不公正な世界経済を告発し、南北の国際連帯をすすめる市民が、数十万のデモを組織し、対抗プランを提起してきた。こうした非暴力直接行動が、国境を越えて展開されることによって、グローバリズムに対するインターナショナリズムのヘゲモニーが形成されてきた。支持するべきはこの行動である。
この国のマスコミは、米側の情報を一方的にたれ流している。政府はまた、有事法制化を急ぐべく数千人の死者を利用している。阪神大震災で火事場泥棒したやつらは、今度は賽銭泥棒しようというわけだ。
小寺山康雄
りんく (鹿児島)
*フェアトレードショップ*
鹿児島で初めてのフェアトレード専門店としてオープンして早一年となりました。「なにかのお役に立ちたい」という想いから立ち上げお店で、フェアトレードという言葉も徐々に多くの人びとに知られてきました。
フェアトレード商品を通じて少しでもいろいろな国の文化や芸術に触れてもらいたい、世界や環境のことに少しでもいろいろな国の文化や芸術に関心を持ってもらえれば幸いです。最近では、小ユースコーナーもつくり、フェアトレード商品だけでなく、環境にやさしい商品なども取り扱っています。
りんくの商品の中で、人気のものは、動物をあしらった雑貨、特に象はリンクのキャラクターでもあるので、大人気商品となっています。
多くの人びとにフェアトレードを知ってもらうために通信販売や移動販売などもおこなっていますので、お気軽にご連絡ください。
これからも「人と地球にやさしい、一歩先行く雑貨屋さん」をモットーにがんばっていきますので、よろしくお願いいたします。
【連絡先】 鹿児島県東千石町20-18松尾ビル1F
TEL 099-225-1330(FAX兼)
【行き方】 天文館バス停・天文館電停 徒歩5分
銀の森 (岐阜)
*フェアトレード&エコロジー*
はじめまして「銀の森」です。
ふふっ、美しい名前でしょ? 今春、緑豊かな山奥に、ささやかにデビュー。自宅の一部に商品を置いているだけなので、お店と名乗るのも恥ずかしい!! でも、志だけはたかーいのです。
こころざしそのいち。銀の森は、アジア・アフリカ・中南米などの暮らしや文化・環境を尊重しながら継続的に彼らの“自立”を支援するフェアトレード(公平な貿易)を応援―えこひいき―するお店です。オーガニック衣料品、自然食品、アクセサリー、雑貨などございます。
こころざしそのに。地元の有機農業生産者(いや、これが個性的で面白い人が多いんだなぁ)を応援します。といっても、今のところ、種まき・草取りで汗流しますっとか、ビールで一杯しておしゃべりする方が多いですが……。無農薬の御茶、干しシイタケございます。
こころざしそのさん。私たちが無造作に捨て去った先人の知恵を取り戻し、環境に負担をかけない生活を模索していきたい。と。
こんな「銀の森」をヨ・ロ・シ・ク!!
宅配・通販致します。毎木曜と第4日曜は定休日です。
【連絡先】 岐阜県可児郡御嵩町伏見1437
TEL 0574-67-0538(FAX兼)
ACTの名物コーナー「ECOひいき」に登場してくださるみなさんを募集しています。「ECO」なお店、会社、グッズ、運動、などを是非、ACTで紹介させてください。自薦・他薦は問いません。紹介文は、本紙だけでなく、ACTのウェブサイドにも掲載させていただきます。
@お店・グループ名 Aお店の紹介や商品説明、活動案内(500字以内) B連絡先(お店などの場合、「行き方」も) C執筆者氏名 D掲載紙送付先・原稿に関する問い合わせ先 ―を明記し、EメールかFAX、もしくは郵便でACT編集部[act@jca.apc.org]までお送りください。地図・写真などを添付していただければ、それも一緒に掲載いたします。(編集部)
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