畳って何だ。

 たたみ【畳】もと必要なとき必要な場所に敷いて使ったござの意。和室内に敷きつめ、その上で必定起居する、厚い敷物。


 畳は床と呼ばれる内部とそれを覆う畳表からできています。床は稲藁が材料です。畳表はみなさんご存じのい草です。大きさは約180B×90B。厚さはもともと40Bあるものを5Bまでに縮めるそうです。

 畳が庶民の暮らしにも使われはじめた江戸時代、稲藁は稲作によるいわゆる産業廃棄物なわけですが、それを住まいに利用したというわけです。

 思いほど上等です。だいたい15Lぐらいだそうです。結構重いですよね。不思議なクッション性をもち、吸湿性、吸臭性、吸音性に優れているそうです。日本の気候風土にはもってこいというわけですね。
 


上が床、下が畳表で覆われた畳 



 畳の掃除の基本は拭き掃除、雑巾がけです。そうすることにより不思議なクッション性、足ざわりが残る。お茶っ葉をまいてから掃き掃除をするほこりがとりやすいです。

 春と秋の大掃除の時は畳をはずし、陽に当ててほこりを叩き出していたそうです。三年目にして畳表を裏返し、五年目にして畳表を替えます。床はそのままだそうです。



「畳」による平面的な空間こそ和の住まい空間!

 床がしっかりした材料でできている国々では、家具調度什器の類が非常に発達しています。西洋の宮殿なんかに行きますと、いやなくらい家具調度什器の類で室内が埋め尽くされています。インテリアを飾ったり…。

 しかし畳は床としては非常にデリケートなものですから、室内に不要な家具調度什器の類を出しっぱなしにできません。タタミが痛んでしまいます。つまり畳が床材であるため、和の住まいの空間はあまり物をおけない平面的な空間とも言えます。

(担当:雅楽之助)