知花昌一さん作詞の口説
- 一、世間(しきん) 御万人(うまんちゅ) 聞(ちち)みそり
- 国(くに)のゆさぐさ浅(あさ)ましさ
- 集(ゆし)たる御衆(ぐすう)よ語(かた)やびら
- 世間のみなさん聞いて下さい
- 国がゆらゆらして浅ましい
- 寄り合った皆さん語り合いましょう
- 二、戦(いく)さ世(ゆ)とアメリカ世(ゆ)
- あわり押(う)し退(ぬ)きヤマト世(ゆ)へ
- 平和憲法有(あ)んり思(うむ)てぃ
- 戦争の時代とアメリカ支配の時代の
- 苦難を押しのけてヤマトの時代へ
- 平和憲法があるとばかり思って
- 三、思(うむ)い焦(く)がれたヤマト世(ゆ)や
- ヤマトぬ為(たみ)ぬ世(ゆ)ぬ中で
- 人間不在ぬ政治びけい
- 思い焦がれた日本が実は
- 日本だけのための世の中で
- 人間不在の政治ばっかり
- 四、象ぬオリぬ我(わん)ん地(じ)いや
- 去年ぬ四月(しんぐゎち)から今日(ちゅう)までん
- 国ぬ不法し ちゃあ取らり
- 象のオリの私の土地は
- 去年の四月から今日まで
- 国に不法にも取り上げられ放し
- 五、国や盗(ぬす)るるやいびいん
- 他人(ちゅ)ぬ地(じ)い囲(かく)てただ使(じけ)い
- 国やまくとぬ地泥棒(じいぬする)
- 国は盗人でございます
- 他人の土地を囲い込んで只で使っている
- 国は本当に土地泥棒
- 六、国が作(ちゃく)たる法律(さだみぐと)ん
- 国や守(まむ)らん恥切(はじち)らあ
- 此(く)りせえ世間(しきん)や通(とう)やびらん
- 国が作った法律も
- 国は守らない恥知らず
- それでは世間に通用しません
- 七、特別立法押(う)し作(ちゃく)て
- またん沖縄(うちなあ)差別(うせい)んな
- いかに国やてん許さらん
- 特別立法を強引に作って
- またも沖縄を馬鹿にするのか
- いかに国であっても許せない
- 八、耐じて耐じたる沖縄や
- これ以上耐じららん如何(いか)な
- してん 日米安保ぬ基地ぬ島
- 我慢に我慢を重ねた沖縄だが
- これ以上は我慢できない
- 日米安保の基地の島
- 九、戦(いく)さにつながる軍事基地
- 人間けがす軍事基地
- 今(なま)すぐ出(ん)じて行き軍事基地
- 戦争につながる軍事基地
- 人間を汚す軍事基地
- 今すぐ出て行け軍事基地
- 十、我(わ)した沖縄 諸人(むるびと)や
- 命(ぬち)ど宝と 肝(ちむ)に染(す)み
- 平和世(みるくゆ)願て風起(う)くさ
- わたしたち沖縄の皆は
- 命こそ宝と心に刻んで
- 平和な世の中を願って風を起こそう
出典:知花昌一さん(反戦地主)> 島田正博さん(一坪反戦地主、那覇市議)
和訳:上原成信(沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック 代表)
[沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック]