島袋善祐さん(反戦地主)

島袋さん: 

  あー、島袋です。先ほど、防衛側の話を聞いていたら、「なじまない」ということがありましたね。今日は、「なじむ」話をやります。

(撮影・比嘉)

 沖縄に、なじむのはね、真実であること。それから、平和に……、平和は沖縄に非常になじむんです。それから、防衛庁は「なじまない」といっていますけど、答えに窮しているんですね。でー、今まで答えた方は、坂本施設部長でしたから、この人では答えられないんです。今日答えて欲しい人は、安村(そうえい)さんと、運天常隆さん。この人だったらね、小学生でもわかるような話をしている。ご一緒でしたから。

 えー、私は先ほど説明した大城さんの前に、(会場から、……下ろさんかな。顔が見えないな、の声)下ろしてください。顔、見えないって。顔が大事ですから。(笑いと拍手)

 私は手続きを、――私が先に入りましたからね――。でー、いろいろありましたけれど、免許証の提示も求められました。免許証の提示を求めるということはね、警官でしょ。そして軍用地主会の会館でしたから、何か交通事故がある場合に、免許証が必要でしょ。わたしははりきって呼ばれたんだから行きました。そうしたら、運天さんがいましたから、今日は土地の確認だというから、自分の車で軍事基地にはいるとガソリン代がかさむので、「運天さん、あんたの車で基地に入るんだろうな」と。 名字が「運天」なんだ。(開場 笑い)そこにいるんだ。運天さんはびっくりしてね、気を付けして、「今日は基地の中には入りません」と。そして、「図面で、えー、書類で確認します」ということでしたね。書類を出せといおうとした。そしたら、気を付けをして、「実は」という。運天さんは言いました、「実はね、この書類の中に、こちらの手違いで、書類が添付されていません。」そして私は、先ほどの人が言ったように、「土地はどこにありますか」と防衛施設庁に何回も聞いたけれども、「だいたいそこら辺です」と。現地はね。だいたいということで土地を買ったり貸したりね、やる人がおりますか?いないでしょ。嘉手納飛行場の 中でだいたいあそこら辺ですということはね、いいですか、“太平洋の中で、ノミの小便を探すのと同じ”じゃないですか。(会場、笑い)図面の確認と土地の確認というのは、必須不可分の関係であって、これはやめてもいいでしょ。書類も無いのです。お二人は書類はありませんでしたということを記入して、その書類が残っていますね。わたしは見ました。わたしは、太平洋の中でノミの小便を探すのはできるわけはない、何もない書類では今日作るわけにはいかない。そういうふうに書類の不備を抗議しました。

 わたしは、防衛施設局と何度もやりましたからね。ひょっとすると、わざとこの書類 を抜いたんじゃないですか。新聞で、大々的に報道されいますよ。琉球新報で書かれています。でー、写真入りなんです。顔も写っている。ね。そして、この状況がそのまま書かれている。新聞記者もいました。えー、琉球新報の1995年6月4日の新聞です。えー。

会長代理:すいません、質問時間が無くなってしまうので、手短にお願いします。

島袋さん:はい。じゃー、協力して、手短に、やりましょう。

 では、そういう書類が、ね、今までも沢山あったわけね。何でこういうのが通ったのか、みんな不思議でしょ。それじゃ、みんなで考えてみましょ。

 昔はね、収用委員会には小堀啓介という人がいて、この人が取り仕切っていたわけね。先ほど、マリンの車の話がありましたけれども、マリンの車と、――わかりやすく話してるんですよ――、マリンの車と、これは防衛施設庁の車ね、どこの車が多いですか。ひょっとするとマツダの会社の車が多い。収用委員会の会長はスズケンの薬局の社長でもあるというのをわたし新聞で見ました。それから、マツダの会社の社長でもあるのね。ひょっとするとこういうデタラメの文書は、収用委員会で見たこ とにして、ね、いい加減に通して、その成功報酬として、ピカピカの車を提供した疑いがある、という話を沢山聞いていますけれども。薬局の薬は誰も見たことがないけれども、道を歩くと、マツダの車が比較的多い。ね、そういうことがないように、収用委員会は、土地を見せないような、立ち入り許可もさせないような、書類、あるい 不備だらけ書類は、却下すべきだと私は思っています。さっき申し上げましたけれど、坂本施設部長は、あの人はそのときいなかったからね。答えてもらうのは、運天さん、あるいは安村さん。


 出典:第二回公開審理の録音から(文書おこしは比嘉

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