普天間飛行場と海上ヘリポートとの比較

現在の普天間飛行場と海上ヘリポートについて、主な項目を比較すれば概ね下の表のとおりである。

項目

普天間飛行場

海上へリポート

施設の規模

約480ヘクタール

滑走路長は約2,800m

 面積は普天間飛行場の1/5程度

(那覇空港の1/3程度)

 滑走路長は普天間飛行場の1/2程度

周辺の状況  飛行場周辺は密集した市街地に囲まれしかも市の中央部に位置。  市の中心部から間に山を挟んで10km以上離れており、付近の住宅地からも1.5km以上離れた海上に位置。
航空機の運用に関わる安全性  航空機の場周経路及び飛行場への出入り経路を住宅地域上空に避けて設定することができないため、事故発生時の危険性は大。  海上に設置されることから、航空機の場周経路及び飛行場への出入り経路を住宅地域上空を避けて設定することができるため、事故発生時の危険性はほとんどなし。
航空機騒音

 密集した市街地に囲まれていることから、飛行場周辺の約10,000世帯が「航空機騒音に関わる環境基準」(環境庁告示)に定める基準値を超えるWECPNL75以上の騒音の影響下にある。

 国は住宅防音助成事業を実施。

 海上に設置されており、住宅地から相当の距離を隔てることが可能となるため環境基準値であるWECPNL70以下を維持しうる見込み。
市民生活への影響

 飛行場が市街地の中央部に位置するため、道路、こう、下水道等の都市基盤施設の適正配置ができず、都市機能が分断され、効率的で均衡のとれた街づくりに大きな支障。

 基幹道路の不足による交通渋滞や、大きく迂回することによる市民の負担も大。

 市民生活への影響を極力少なくするため、住宅地から遠く離れた海上に設置。

 海上へリポートの設置によって影響を受ける漁業関係者には、損失補償など適切な措置を実施する考え。

地域開発等への影響

 飛行場が所在する宜野湾市は、沖縄本島中南部地域の中心部に位置し、地域開発上重要な位置を占めている。

 北の宜野湾市中心街、南の住宅街、南東法の学園地域を分断している飛行場は、開発可能な貴重な空間を占めており県の国際都市形成構想においても中核的な位置づけ。

 地域開発等に与える影響を極小化するため海上に設置するもの。

なお、このほか、海上へリポートにおいては、サンゴの保全や水質汚濁の防止等、自然環境に与える影響を最小限にするよう特に配慮している。


出典:『海上へリポート基本案について』
   (平成9年11月)普天間飛行場移設対策本部


『海上へリポート基本案について』 目次


海上ヘリポート建設計画][沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック