このまま沖縄に基地を押し付け続けるのか
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
普天間飛行場の全面返還は3年前の96年4月に日米間で合意されたが、この危険きわまりない基地の返還を逆手にとって、新しいヘリ基地の建設を企む勢力との闘いが大詰めを迎えている。
大田前知事時代に、キャンプ・シュワブ沖に建設しようとした海上ヘリ基地は、地元名護市の市民投票で葬られた。しかし、当時の市長比嘉鉄也は投票結果を無視して、橋本前首相にヘリ基地建設の受け入れを表明したあと、リコールを恐れて辞任した。その前市長は今、責任追及の裁判にかけられている。
県民の反基地感情を後ろ盾に、2015年までに米軍基地の全面撤廃を掲げるようになった前大田知事を嫌って、政府は稲嶺恵一を知事に当選させた。 稲嶺の政策は政府の望む「普天間基地の県内移設」であった。
知事選からほぼ1年。これまでもたついていた稲嶺知事が、「基地移設問題が決まらなければ沖縄サミットに行きたくない」とだだをこねているクリントンに応えて、年内に普天間基地移設先を決定しようとしている。
沖縄県議会は10月15日、保守派が提出した「普天間飛行場の県内移設を早期に実現する」ことを求める決議を、25対19の多数で可決し、小渕首相はそれを米軍基地県内移設への「県民の期待が表明されたもの」と喜びを表明した。
新たな基地を作られれば、あと50年、100年と沖縄は基地被害にさいなまれる。普天間返還の合意がある今こそが、基地をなくしていくための絶好のチャンスである。米軍基地を沖縄に押し込めておこうとする政府の足を引っ張って、基地の重圧から沖縄県民を救い出す方法は何か? 私たちに、そして、あなたに問われている。
(『沖縄米軍基地の県内移設を許すな:保存版リーフレット』から)
[声明・決議等]