防衛庁長官
野呂田芳成殿
1999年5月14日
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
代表 上原成信
要求書
貴職は5月11日、参議院日米防衛協力指針特別委員会で、周辺事態が発生した場合、沖縄が最も大きな影響を受ける可能性があると発言した。
国内米軍基地の75%が集中し、アジア全域で最も機能の充実した攻撃基地としての沖縄が、報復攻撃にさらされる危険性が最も高くなることは見やすい道理である。
したがって、このような戦争被害を受けたくないとの沖縄県民の意向を尊重すべきであるにもかかわらず、貴職は、12日になってこの前言をひるがえし、「舌足らずであった」などとまったく筋道の立たない言い逃れに終始し、県民に覆い被さる危険性をことさら低く見せかけ、沖縄県民と多くの国民を欺こうとしている。
政治家は誠実でなければならない。事実を曲げて、人を欺くような人物に国の政治を任せるわけには行かない。更に加えて、貴職は政治の公の場で表明した発言を翌日には取り消すという無定見をさらけ出した。このような人物は国の機関の長として不適格である。貴職の速やかなる辞任を要求する。