『軍があるかぎり、暴力はなくならない!』
沖縄での米兵による相次ぐ性暴力事件に抗議し、
在日米軍基地の撤去を求める九州共同アピール

 6月29日未明、沖縄県北谷町での米空軍軍曹による女性への性暴力事件に対して、九州に住む私たちは心の底から抗議する。

 いったいいつになったら、米兵によるいたましい事件、事故はなくなるのか。事件が起こるたびに米軍の「綱紀粛正」が叫ばれ、「事件の再発防止」が宣言されてきたが、その後も相次ぐ米兵による凶悪事件は、それらが、再発防止の手だてとはまったくならなかったことを証明している。

 1995年9月の少女への米海兵隊員による暴行事件で、沖縄県民だけではなく、日本国中の人びとが憤り、日米地位協定の改定を求めた。それ以降、沖縄の米軍基地の縮小、撤去が大きな課題となったが、それはいつの間にか普天間基地の名護市辺野古沖への移設というかたちにすり替えら れ、県道104号線越え実弾砲撃演習は、「本土」5カ所に拡大された。更に97年の日米ガイドライン関連法成立後には、在日米軍の演習や自衛隊との共同訓練は強化されている。

 私たちの暮らす九州においても、佐世保には米海軍基地、日出生台では米海兵隊実弾砲撃訓練、大矢野原や霧島では日米共同訓練があり、九州各地の港・空港には米艦、米軍機の寄港や離発着が増え、低空飛行訓練も恒常化するなど、米軍という存在がすでに私たちの身近な暮らしの中に忍び込んでいる。

 その意味で、今回の事件は他人事ではなく、まさに九州に住む私たち自身の問題でもある。

 このような基地周辺住民の人権を蹂躙する犯罪を根本的に防止するには、もはや米軍基地の撤去以外にない。

 私たちは、今回の北谷町での米兵による暴行事件に心からの怒りを持って抗議するとともに、日米両政府が基地の撤去と地位協定の抜本的改定に向けてただちに具体的な協議に入るよう強く要請する。

2001年7月5日  

<7・5九州共同アピール賛同者一同> 304個人16団体  


出典:keystone-ML


米兵による性暴力事件に抗議する声明集



沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック