3 『ニュース』の内容の自慢のこと、徹夜 に近い作業がつづいてしまったこと、横山さんを偲ぶ会に行かれなかったことなど。そして、意見広告運動と、台風の被害などについて(2004年10月24日 午前2時 記)
なんと、8月に書いたものと、ほとんど同じタイトルを前半分につけることになってしましました。つまり、ここ数ヶ月、同じような生活がつづいています。『市民の意見30の会・東京ニュース』の編集を引き受けていて、それにかなりの精力を注がねばならないのですが、そこに、意見広告運動の仕事がオーバーラップしてきました。悪いことに、そこへ連れ合いが風邪を悪化させ、そのためにも時間がなくなりました。まぁ、時間的破産状態です。徹夜作業はなかったものの、朝の4時〜5時まで、パソコンに向かうという日々が連続です。そのため、不義理も続いています。「ご案内」欄で、皆さんにご紹介しながら、10月22日の横山好夫さんを偲ぶ会には、結局欠礼することになってしまいました。何とかしなければと、真剣に考えています。
市民の意見30の会・東京の『ニュース』No.86は、10月1日に発行されました。これも表紙はきれいな色刷りの金子静枝さんの作品、「ペリリュー島」です。この号も、いろいろ自慢したいことはあるのですが、すでに「市民の意見30の会・東京」のサイトで、そのほとんどが紹介されていますので、それをご覧ください。
意見広告運動のこと
ここでとくに言いたいことは、意見広告運動についてです。昨年5月の『毎日新聞』、今年1月の『朝日新聞』と『北海道新聞』、そして8月6日の『毎日新聞』、『河北新報』、『東奥日報』と、3回、イラクへの自衛隊派兵反対、憲法9条改悪反対の全面意見広告を掲載してきたのですが、同運動は、来年5月3日に『朝』『毎』『読』の三大全国紙に帆船の意見広告を載せようという呼びかけを発しました。詳しくは、「市民意見広告運動」のホームページをご覧ください。http://www.ikenkoukoku.jp/
この運動のアピールのチラシを、これまで3回の意見広告に賛同された方全員に送ることになったのですが、その発送先の名簿の整理を私が引き受けました。引き受けざるをえなかったのです。パソコンの入力を手伝ってくれるボランティアの人たちは増えているのですが、易しい入力ならともかく、3つの違う名簿を一つに統合し、その中のダブりを除去し、怪しい記入を確かめてあらため、アイウエオ順に並べ替えて、宛名のシールに印刷をするという仕事をやれるのは、今のところ、この運動の中では、私だけのようなのです。こうして整理した名簿は、延べ人数ではなく、なんと8,300名ほどでした。その中には、団体も含んでいますし、一人が何人分かをまとめて送ってきた場合もありますから、実際は、もっと多いはずです。10月11日のこの発送には、30人以上のボランティアの人たちが駆けつけ、8千人以上への発送作業は半日で終わってしまいました。かなり広い会議室を用意していたのですが、入りきれず、廊下にあふれて作業をしたり、中には、あきらめて
帰る人までいたほどでした。その反響、エネルギーは凄いものです。それだけ、今の世の中に対する危機感が強まっているのだと思います。
8,300人への発送には、ぜひ周囲にこのチラシを配ってください、必要な枚数をお送りしますから、というアピールを同封したのですが、それへの反響も大きく、連日、50枚送ってほしい、100枚なら配れる、知人に郵送するから30枚を、というようなFAXや手紙、電話が殺到し、なんと、今日までに、10万枚が発送されたのです。事務局の井上澄夫さんによれば、前回の運動では、三ヶ月かけて発送されたチラシが7万枚だったということですから、半月でそれを超えるチラシが発送されたわけで、そのこと自体、大変なことだと思います。
賛同者(人) | 人口 (単位 1,000人) | 人口比(10万人中)人 | 順位 | |
東京 | 2,327 | 12,310 | 18.90 | 1 |
大分 | 185 | 1,218 | 15.19 | 2 |
高知 | 96 | 807 | 11.90 | 3 |
神奈川 | 883 | 8,687 | 10.16 | 4 |
北海道 | 528 | 5,659 | 9.33 | 5 |
千葉 | 472 | 6,024 | 7.84 | 6 |
京都 | 176 | 2,641 | 6.66 | 7 |
愛媛 | 91 | 1,843 | 6.14 | 8 |
長野 | 126 | 2,215 | 5.69 | 9 |
埼玉 | 397 | 7,029 | 5.65 | 10 |
栃木 | 51 | 2,011 | 2.54 | 38 |
福岡 | 124 | 5,051 | 2.45 | 39 |
秋田 | 28 | 1,167 | 2.40 | 40 |
福井 | 17 | 827 | 2.06 | 41 |
山形 | 22 | 1,230 | 1.79 | 42 |
青森 | 26 | 1,462 | 1.78 | 43 |
宮崎 | 18 | 1,164 | 1.55 | 44 |
島根 | 10 | 753 | 1.33 | 45 |
岩手 | 17 | 1,402 | 1.21 | 46 |
徳島 | 8 | 917 | 9.33 | 47 |
ところで、この名簿の整理が終わったので、私は、都道府県別の賛同者数なども出してみました。そして、各都道府県の人口と合わせて、どれくらいの比率になるかも計算してみました。いずれ、詳細な報告は、『市民の意見30の会・東京ニュース』の上に発表するつもりですが、とりあえず、人口比での上位10都道府県と下位10県をご紹介しておきます。いろいろなことを、この表を考えさせます。トップが東京なのは、ある意味で当然でしょうが、しかし、トップとはいえ、人口比で見てみると、10万人中18.9人、つまり、1万人中2人に満たないのです。都民の中で、イラク戦争に反対し、9上の改変を阻止しようという人が、それほど少ないはずはありません。8,000人の名簿というのは、かなりの数とは思いますが、私たちの運動の手が、まだまだ達していない範囲が膨大に残っているということです。意見広告運動への反響は、これまでのいろいろな運動に比して、非常に大きく、熱いものがあることは、日々痛感していることですが、それにしても、この東京で1万人について2人弱というのは少なすぎるというべきでしょう。8000人を8万人に、80万人にと広げられるかどうか、それが,数年後に迫れられるであろう、改憲是非の国民投票へ向けての対決の際の勝敗を決める要因の一つになりうると思うのです。
大分が2番目というのもわかる気がします。ここでは、「赤とんぼの会」という市民グループが、これまで毎年、地方紙への意見広告運動を継続してきており、その実績、ネットワークがものを言ったのだと思います。下位の方では、東北、山陰、九州南部などは,、これまでも市民運動の精力が比較的小さい地域でした。しかし、現在、自衛隊の東北方面隊がイラクに派遣されたこともあって、この意見広告運動を契機に、次第に反戦市民運動の活動が活発になりつつあるようです。今後の進展が期待されます。
ところで、名簿を郵便番号順に並び替えてみて気がついたことですが、私の住む西東京市からの賛同者数が、73人と意外に多かったのです。私の知り合いで、一緒に地域で活動している人の名前ももちろんありますが、大部分は未知の人たちです。一度、この73人に呼びかけて、西東京での懇談会をやってみたいと考えています。
台風の被害などについて
川崎に住む92歳になる母から昨日、電話がありました。関東では台風の被害が少なくて、やれやれだったけれど、全国で犠牲になった人や被害を受けた方が気の毒でならない、郵便局へ義捐金を送りに行こうと思ったのだが、「市民の意見30の会・東京」の関係者で、ひどい目にあった人はいないだろうか、もしいるのなら、そういう人びとに僅かだがカンパを送ることにしようと思って、という内容でした。三宅島から避難してきた島民への公共住宅の期限が来るからと、退去や有料化が言われたり、風水害を受けた人たちへの
実質的援助はほとんど行われない、防衛費だの、ミサイル開発だのに使う金をなぜ回せないんだろうね、と、母は電話でしばらく怒っていました。昨夜の市民の意見30の会・東京の事務局会議でも、しばらくそのことが話題になりました。台風が来るたびに、何十人の人びとの生命が奪われ、家屋や田畑が回復のしようもないほどに破壊され、被害額は、数十億、数百億円という額があげられます。事前に、こうした被害をなくすために、十分な対策が採られ、費用が割かれていたなら、どれだけの命が助かり、どれだけの民衆の資産が守られたことでしょう。高知県で避難勧告が出される以前に高波で破壊された堤防の話など、まさに象徴的です。「国民保護法案」などという、およそ保護とは正反対の法律を必死でつくりながら、政府と自治体の眼が、この国の居住者の保護にはまったく向けられていないことは明白です。
台風や地震を阻止することは、今の科学の力では不可能なのでしょうが、被害を最低限に食い止め、そして被害がでた場合には、最低限の文化的生活ができるようなところにまで、生活を立て直せるような具体的な支援を、政府と自治体はすべきでしょう。
水島朝穂さんらがかつて提唱した、自衛隊を非暴力・災害救助のための「サンダーバード国際救助隊」に改変せよ、という提案は、ますます現実的に必要になってきていますし、小田実さんらが先頭ですすめてきた「”災害・戦争”有事民権法」の制定も、強い運動にしてゆきたいものです。「”災害・戦争”有事民権法」の案(全文)については、
http://www.y-salon.com/jitugennokai_029.htm をご覧ください。
今、深夜のTVニュースでは、新潟県での地震の犠牲者のことを、延々と報じ続けています。