108. 反戦と反グローバリゼーションの9/13(土)行動へのご案内 (2003/08/23掲載

 本欄、No.107 でご案内したWPN 主催の反戦行動の前に、9月13日(土)には、メキシコでのWTO(世界貿易機関)閣僚会議を一つのターゲットとして、東京で反戦と反グローバリゼーションの行動が呼びかけられています。これは、世界の多くの社会運動団体、反戦グループ、NGOなどによって呼びかけられている国際的な共同行動の一環として計画されているものです。27日の反戦行動の2週間前ですが、これにもぜひご参加くださいますよう。集合場所は、27日と同じ、芝公園です。以下にその呼びかけ文を転載します。

9月13日全国から東京・芝公園に集まろう!
9・13世界同時行動へ!
NO WAR!NO WTO! グローバル・ピース・マーチ

 私たちの足元がゆらいでいます。自殺者が5年連続して3万人を超えました。
 一日当たり百人です。働きたくても働く場のない労働者、失業予備軍と化した若者たち、増え続けるホームレスの人々、年金も健康保険も当てにならず、農林漁業は衰退し、山村が次々消えています。商店街はシャッター通りと化し、伝統的な地場産業や老舗店が消滅しています。ダム、道路、空港建設の強行など地域やくらしへの直接的な暴力もきわだっています。福島県の郡山では一民間会社であるドコモが地域社会の願いを暴力的にねじ伏せ、携帯電話の鉄塔建設を強行しました。地域でも職場でも、状況はいっそう深刻になり、人々を不安に陥れているのです。
 私たちを襲う“足元の不安”は、貧困・飢餓・人権侵害・環境破壊といった形をとって世界中に広がっています。その根源を探っていくと、市場原理主義を掲げ、規制緩和や効率化を人々に押し付けるグローバリゼーションの暴力という共通の根っ子にぶつかります。生命も自然も文化も、すべてのものに値札がつけられて売り物となり、世界を駆け巡る、そんな時代に私たちは生きています。本来その地域に住む人々のものであった自然環境も地域資源も、そして文化や人材までも、カネ(資本)があり力のあるものに吸い上げられてしまい、富むものがますます肥え太り、貧しいものはいっそう貧しくなっていくという現実がいま、世界を覆っているのです。
 グローバリゼーションがもたらす“不安”は人々の絶望を誘い、紛争とテロリズムを生み出します。しかし、強者とりわけ米国はそのことを決して認めず、逆にテロを口実にしてアフガニスタンやイラクで「大量殺戮兵器」を使って、罪なき人々や子供たちを殺しています。
 また“不安”は強者への依存に人々をいざないます。日本では人々のそうした気持ちに付け込むように、政府の手によって「戦争のできる国」づくりが着々と進んでいます。朝鮮半島有事を言い立て、国民総監視体制と有事法制を完成させた小泉政権は、イラクを占領する米軍支援のために、戦後六〇年人々のたたかいによって曲がりなりにも食い止めてきた「日本軍隊の海外派兵」を決定しました。私たちは、国のうちそとを問わず、人々に銃を向ける軍隊をもつに至ったのです。
 いま経済のグローバリゼーションと軍事のグローバリゼーションがひとつながりとなって私たちのくらしの足元をゆさぶり、いのちの危機をつくりだしています。
 経済のグローバリゼーションをもっとも強力に進める国際機関がWTO(世界貿易機関)です。WTOは九月十日から十四日までメキシコのカンクンで交渉の一里塚ともいえる閣僚会議を開きます。このWTO閣僚会議にあわせ、世界の社会運動団体やNGOによって、“経済のグローバリゼーションと戦争政策”に抗しての国際同時行動を九月十三日におこそうという呼びかけが発せられました。「グローバル・マーチ」と名づけられたこの行動は、反戦平和への意思とグローバリゼーションへの異議申し立てとを結合し、「もうひとつの世界を」めざす行動を全世界で起こそうというものです。
 私たちもこの呼びかけに応え、日本で現に起きている地域や職場へのグローバリゼーションによる暴力に異議申し立て、そうではない社会づくりを提起する同時に、米英軍のイラク占領やその地への自衛隊の派兵に反対していくこと、朝鮮半島の平和を求めることなどを軸に、この「グローバル・マーチ」を東京で取り組んでいきたいと考えます。
 9月13日、東京・芝公園に集まろう! 
 市場の暴力と戦争の殺戮を食い止めるために
 公正で、平和な世の中をつくるために
 同じ悩み、同じ不安、同じ願いを持つ世界と人々と手をつなぐために

呼びかけ団体) 脱WTO草の根キャンペーン全国実行委員会、アジア平和連合(APA)ジャパン、ATTAC Japan、「異議あり!日韓自由貿易協定」キャンペーン、協同センター・労働情報、全日本農民組合連合会、日韓民衆連帯全国ネットワーク(日韓ネット)、日本カトリック正義と平和協議会、日本国際ボランティアセンター(JVC)、ピースネット、フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)
賛同団体) アジア農民交流センター、全国労働組合連絡協議会(全労協)、地球的課題の実験村、日本消費者連盟
連絡先/ATTAC(アタック)Japan   電話:03-3813-6492

▼9月13日(土)【東京】 グローバル・ピース・マーチ/芝公園/午後〇時半集合