185 拙著出版のお知らせ (2008/02/18掲載)
ご案内欄に載せましたように、3月16日(日)に、友人たちが、私の77歳の誕生日を祝う集まりを計画してくれています。そのためというわけではないのですが、ベ平連の活動以後、あちこちに書いた文章を集めて、一書にまとめ、出版する計画も進んでいます。タイトルは『民衆を信ぜず、民衆を信じる――ベ平連から市民の意見30の会へ――』となる予定で、第三書館から、3月14日に出版される予定です。上製本約400ページ、カラー写真ページ入りで、定価は、2,800円ほどになりそうです。
3月16日の「集まり」においでくださった方には、献本させていただくつもりでおります。以下に、とりあえず書いたこの本の「まえがき」の初校を掲載します。
まえがき 前著『市民運動の宿題――ベトナム反戦から未来へ』(思想の科学社)を出したのが16年前の1991年9月、『いい人はガンになる』(KNN出版)を出したのが8年前の1999年3月だった。それ以後、世界と日本の政治・社会の状況の変化は、「9・11事件」、自衛隊の海外派兵、憲法改悪へのドライブなど非常に大きく、また、私自身の生活環境や健康状態もずいぶん変わった。その間、いろいろな機会に文章を書いてきたものも結構な量になっている。 人生77歳になったということに、何の特別な意味はないものの、昔から一つの区切りとされてきた「喜寿」の機会に、それらの書いたものをまとめてみてご批判を仰ぐことには意味があろうかと考え、本書を編むことにした(ただ、一般的には、喜寿や米寿などは数え年でおこなわれるようで、そうだとすると1年前のはずなのだが)。 「まえがき」「あとがき」以外は、すべて何らかの刊行物か、私の個人ウェブページに掲載したものである。 個人的状況の変化としては、2年半前に、47年間一緒に暮らしてきた連れ合いが死去したこと、それまでの数年間、身障者としての私が、身障者になった妻の世話をするといういわゆる「老老介護」の経験が、大きなことだったが、昨年春に、沖縄の海で妻の散骨をし、秋に、一人暮らしには大きすぎるそれまでの家を処分して賃貸マンションの生活に移ったことも、一つの区切りとなった。この経験で書いたものはかなりあるのだが、それはあらためて別の一書にしたいと思い、本書ではごく一部のものにとどめた。カラーのページには、ここ12年ほどの私たち夫婦の賀状をまとめてみた。最近の3年間も、「天国から割り込み」をしてくる連れ合いとの連名のご挨拶状になっており、並べてみるとごく簡単な個人的年譜のようになるかと思ったからだ。 これまでの生活では、多くの先輩、同世代やもっと若い仲間の皆さんから、さまざまなお世話をいただき、恩義をこうむった。それらのご支援なしには、今日の私はありえなかったろう。今回の出版についても、べ平連(ベトナムに平和を!す市民連合)・日市連(日本はこれでいいのか市民連合)以来の運動仲間である原田隆二さんや、第三書館社長の北川明さんから、大きな援助をいただいた。深い感謝の意を表明する。 2008年3月14日 77歳の誕生日 吉川 勇一
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