東京平和運動センター2016総会

報告 

 ●東京平和運動センター

2016年5月25日 第28回定期総会

 東京平和運動センターは、5月25日東交会議室で、加盟団体から58名が参加し、第28回定期総会を開催しました。
 総会議長に田中未緒さん(都高教)を選出、主催者を代表して佐藤議長があいさつ、来賓として平和フォーラムの勝島事務局長、関東ブロックの小原事務局長から挨拶を受けました。
 提案議案に対し、部落解放同盟都連から狭山再審の闘い、地名総監復刻版の出版・ネット掲載停止の闘い。東京教組から教科書採択の取り組み、I女性会議から戦争法廃止の取り組みなどが発言されました。これらを含め全体の拍手で、全議案、総会宣言(下記)を採択して終了しました。
 引き続き、戦争をさせない東京1000人委員会の総会を開催し闘う意思統一を図りました。


総 会 宣 言


 
米国との軍事同盟を強化し、武力行使のできる「普通の国」をめざす安倍政権は、これまで歴代内閣や内閣法制局がとってきた「憲法は集団的自衛権行使を容認しない」という憲法解釈を、閣議決定で覆し、自衛隊を世界のどこへでも派遣し、海外での武力行使を可能にする「平和安全法整備法案」「国際平和支援法案」を強行に成立させました。「平和」「安全」という表現を使い国民を欺くこの法案は戦争法案そのものです。平和国家としての信頼をつくりあげてきた日本国憲法をないがしろにする安倍政権の暴走を止めなければなりません。武力ではけっして平和はつくれません。平和憲法を堅持し、武力によらない真の平和主義を守るため、「戦争をさせない東京1000人委員会」の取り組みを進めます。
 福島原発事故から5年が経過しました。現在も、10万人近い人々が避難生活を余儀なくされ、汚染水の漏えい、労働者被爆、健康被害など、いまだ事故の収束の見通しは立っていません。福島原発事故はあらためて核と人類は共存できないことを教えています。4月14日、熊本地方を震源とする最大震度7の大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。しかし、震源域から120キロ圏内の九州電力・川内原発は「異常や影響はない」と運転を継続しています。根拠のない原発の安全性を主張し、住民の生命を軽視する政府や電力会社の姿勢は許されるものではありません。再び原発事故を起こしてはなりません。原発に依存しない社会の構築を目指した取り組みを進めます。
 辺野古新基地建設の闘いでは、国土交通省が提訴した代執行訴訟の裁判に関して福岡高裁那覇支部は、和解案を提示し、沖縄県、国双方が和解案を受け入れました。オール沖縄の闘いが工事を一時中断させるまで追い込みました。しかし、安倍総理は和解案の受け入れを決めて後も、「辺野古が唯一の選択肢だ」との姿勢を崩しておらず今後も厳しい闘いが予想されます。辺野古新基地建設阻止に向けて、取り組みを進めます。
 狭山事件の発生から53年が過ぎました。24歳で不当逮捕され、今年77歳になった石川一雄さんは、今も心の底から無実を叫び続けています。石川さん・早智子さん夫妻は、第三次再審請求こそ「最後の裁判」、2016年は「半世紀を超えた狭山の闘いの総決算」と全国各地で再審開始を訴え続けています。三者協議がこれまで25回積み重ねられる中で、185点の証拠を開示させてきました。徹底した証拠開示と事実調べを要求する全国各地での闘いと再審開始の国民世論を背景にして、裁判所に対して「決断」を迫る段階は確実に近づいています。本年こそ狭山事件再審実現・無罪判決を勝ち取るために、狭山東京実行委員会に結集して、取り組みを進めます。
 東京平和運動センターは平和・人権・環境を守り、前進させるため、全国の仲間とともに闘いを進めることを、本総会をもって宣言します。

2016年5月25日
東京平和運動センター第28回定期総会


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