東京平和運動センター70-2

TKOPEACENEWS

　2面　NO.70　07.4.10発行

◆活動報告

□福岡県築城基地Ｆ15戦闘機移転訓練反対集会
　防衛施設庁は米軍再編にかかわる初の訓練移転を福岡県航空自衛隊築城基地で３月５日から８日まで行うと発表した事から、現地の反対闘争に平和フォーラムも合流した。在日米軍再編に伴う航空自衛隊築城基地を拠点とした全国初の日米共同訓練が６日から本格的に始まった。米軍嘉手納基地所属の第18航空団と築城基地のＦ15戦闘機計８機が参加。共同訓練は山口県沖のほかに長崎県五島列島周辺の九州西方沖、四国南沖で行った。訓練移転は沖縄の負担軽減策で、築城のほか新田原、千歳、三沢、百里、小松で行う事が昨年の「日米ロードマップ」で確認されている。しかし、負担軽減とされた嘉手納基地では、最新鋭ステルスＦ22Ａラプターや残りのＦ15戦闘機、Ｐ３Ｃ対潜哨戒機など轟音が響き100デシベルを記録し、軽減どころか騒音が増強したと報告されており、「移転は負担軽減のポーズだ」と沖縄では怒りの声が沸き起こっている。

□写真展「素顔の核燃料再処理工場」
　東京草の根原水禁協議会会員・原子力資料室理事、東京平和運動センター会員の小林晃さんが東京草の根原水禁協議会主催、東京平和運動センター・原子力資料室･原水禁国民会議の協力で３月15日から19日まで、新宿全労済スペース･ゼロ展示室で写真展を開催した。青森県六カ所村の原子力発電所の使用済み核燃料再処理工場はすでに試運転を開始し、大量の放射能を私たちの海や野山、畑そして街に撒き散らし始めた。日本源燃（株）は事故で延期続きの工場を07年中に本格稼動させるつもりである。そうなると１日で原子力発電所の１年分もの放射能が環境に放出される。さらに核兵器と核拡散につながるプルトニウムを毎年８トンも大量生産し、万年単位で監視が必要な高レベル放射性廃棄物を生み出す。
写真はイギリスのセラフィールド再処理工場
フランスのラ・アーグ再処理工場
六カ所再処理工場の周辺や住民など
展示されました。多くの見学者が来てくれました。

□米軍再編に反対し憲法改悪を許さない！国会前集会・座り込み行動（第１弾）
　３月15日与党が憲法調査特別委員会の強行開催し、わずか２分の審議で22日に「公聴会」を開催すること決定。民主党、社民党議員からの国会情勢や市民運動の団体から挨拶を受け、米軍再編特措法案の反対と憲法調査会の強行採決に抗議して午後４時まで集会と座り込みを行った。

□米軍再編法反対市民行動
　神奈川県の座間市で３月17日、「いらない！第１軍団　異議あり！米軍再編法　相模原と座間を結ぶ３/17市民行動」が行われました。主催は神奈川平和運動センター・第１軍団の移駐を歓迎しない会・基地撤去をめざす県央共闘会議・相模補給廠の返還を求める市民の会の４団体です。　
第１会場の相武台１丁目公園には200人が、第２会場の谷戸山公園には100人が参加しました。それぞれの会場で集会を行った後にデモ行進に出発、キャンプ座間前で合流しました。キャンプ座間前では、デモ隊全体で「米陸軍司令部は来るな！」とシュプレヒコールをあげ、代表団が米軍司令官宛の要請書を提出しました。

○宇野峰雪さん（神奈川平和運動センター代表）
　あと１ヶ月で、憲法施行60周年がやってきます。戦後の民主主義を支え、平和を守ってきたのは、憲法と私たち国民です。小泉総理は「自民党を壊す」と言って、結局なにも壊せませんでした。後任の安倍総理は「憲法を壊す」こと、戦後民主主義を根底から覆すことを宣言しています。昨年の国会では教育基本法が改悪され、防衛庁が「省」に昇格しました。５月３日までに、憲法改悪のための国民投票法案を成立させるといっています。
米軍再編も着々と進んでいます。たくさんの税金が米軍再編につぎ込まれます。しかし皆さん、格差社会が広がる中で、米軍にお金をつぎ込むことが許されるでしょうか。米軍再編は、日本が米国の世界戦略に組み込まれるだけではなく、私たちの暮らしと税金に密接にかかわることなのです。防衛省への昇格で、防衛費の増額も進むでしょう。税金の使われ方に注視しなければなりません。また座間では、米陸軍第１軍団と陸上自衛隊中央即応集団が一体となります。横須賀では、米海軍と海上自衛隊が一緒に活動しています。横田基地では、米空軍司令部と航空自衛隊司令部が一体になります。国道16号線の沿線で、日米の軍事一体化が進行しています。私たちの力で、米軍再編を止めましょう。

○伊沢多喜男さん（第１軍団の移駐を歓迎しない会）
　キャンプ座間を抱える座間市では、これまでに何度も国に対して、第１軍団の移駐に反対する申し入れを行いました。しかし国は、一向に応じません。座間市では市長自らが「ミサイルを撃ち込まれても反対」といっています。また議会も、再三にわたって国に意見書を提出しました。また全国の議会に先駆けて、米軍再編特措法に反対する意見書を可決しています。
　先日、議会でキャンプ座間を視察しました。私たちの質問に対して担当者は、「日本を守るために第１軍団がくるのだ」と説明しました。
国民投票法が可決されれば、次は憲法改悪です。日本が米国の先頭に立って、戦争をする国になるのです。そのことを多くの国民に知ってもらう必要があります。米軍再編を断固阻止するために、頑張りましょう。

□ＷＯＲＬＤＰＥＡＣＥＮＯＷ集会
　イラク戦争開戦から４年目が経過した３月21日に日比谷野音に2,000人が集まりイラク戦争即時停止を訴えた。米下院のイラク戦争撤退決議が出される中、ブッシュ・安倍両政権はイラク戦争支持し、米軍の増派にも積極的に賛成している。これに対し「武力で平和は作れないイラク占領・まる４年、今こそ声をあげよう！中東･アジア･世界に平和を」の集会が開催された。13時30分オープニングのエイサ隊、主催者挨拶、パレスチナ問題で奈良本さん（法大教授）、イラク取材で拘束された写真家の郡山さん、日本ボランティアセンターの藤屋さん、神奈川平和運動センターの加藤さん、ピースボートの櫛渕さんから発言を受け、自衛隊の撤退や憲法９条保持を訴えるパレードを日比谷野音から銀座数寄屋橋を通り常盤橋までパレードしました。東京ではめずらしく翌日の朝日新聞に報道されました。

□入間基地ＰＡＣ３配備抗議行動
　埼玉県入間航空自衛隊基地に最初のパトリオット３（ＰＡＣ３）導入を年度内に行うと防衛省が発表したため、埼玉県平和運動センター、平和フォーラム、東京平和運動センター、平和運動センター関東ブロックで入間基地に抗議・要請行動を行いました。３月28日、11時30分に基地正門前に到着。
　社民党日森衆議員が同行され、基地内面会室で要請行動を行った。基地では航空自衛隊入間基地中部航空警戒管制団司令部「基地渉外室長」畑山田（一佐）が対応した。日森衆議員より本日の趣旨を述べ、埼玉平和運動センター浪江議長から「入間基地へのＰＡＣ３に配備に反対する要請書」を手渡ししました。神奈川からは、「神奈川の武山基地にも、ＰＡＣ３配備が予定されている。この申し入れは、入間基地だけではなく、全国への配備中止を求めるものと理解してもらいたい」と話し、東京からは「発射する場合の指揮･運用はどうなっているのか」「敵のミサイルを迎撃した場合、その破片が周囲に落下し住民に被害が出ると考えられるが、どう対処するのか」と質問しました。航空自衛隊担当者は「皆さんのご意見を基地指令にお伝えします」と述べると共に迎撃の指揮・運用については「閣議決定に基づき今後防衛省が細則を定めることになる」と回答しました。また、破片落下については、「現在のところ、どのくらいの範囲で落下するかデータがありません。今後、海外での発射訓練などを通じてデータを集めて対処を定めます」とのことでした。搬入は当初３月29日と言われていましたが、30日早朝に反対の声を無視して搬入を行いました。

◇地対空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ３）
　ミサイル防衛の主要装備で、射程距離20ｋｍ程度。政府は入間基地のほかに年内に武山（神奈
川）、霞ヶ浦（茨城）、習志野（千葉）など配備。入間基地配備のＰＡＣ３展開予定地として政府中枢や大企業本社が集中する永田町･霞ヶ関に近い皇居前広場、日比谷公園なども検討されている。

2007年３月28日
中部航空方面隊司令　　　廣中雅之　空将補　様
埼玉県平和運動センター　　　議長　浪江福治
平和運動センター関東ブロック連絡会
フォーラム平和・人権・環境　代表　江橋　崇

要請書
入間基地へのＰＡＣ３の配備に反対します

　私たちは、労働組合や民主団体で構成する平和運動団体です。この間、憲法改悪や有事法制の制定、在日米軍再編やイラク・アフガニスタンでの自衛隊による米軍への戦争協力に反対してきました。
航空自衛隊入間基地では３月29日から、ＰＡＣ３の配備を開始するとの報道に接しました。また政府は３月23日の閣議で、他国から日本に向けて弾道ミサイルが発射された場合に、部隊指揮官の判断で迎撃できることを定めた「緊急対処要領」を決定しました。入間基地へのＰＡＣ３の配備は、日米軍事一体化の第一歩であり、東アジア地域の緊張を高めるものです。私たちはＰＡＣ３の配備に反対します。
　在日米軍再編では、航空自衛隊航空総隊司令部が、在日米空軍司令部のある横田基地に移転します。防空とミサイル防衛のための共同統合運用調整所も設置されます。他国からのミサイル発射の情報を米国に頼っている現状では、自衛隊は米軍の指揮の下でＰＡＣ３をはじめとした迎撃ミサイルを発射することになります。これは憲法の禁じる集団的自衛権の行使です。私たちは、認めるわけにはいきません。
ＰＡＣ３の迎撃率は正式には発表されていません。しかし米国の専門家によるレポートでは、50％程度とされています。ＰＡＣ３は開発途上の未完成の兵器です。また初期のパトリオットミサイルからＰＡＣ２・ＰＡＣ３へと能力向上が進んでいますが、ＰＡＣ３は今後もシステムの更新が進みます。日本はそのたびに、多額の費用をかけて更新を進めなければなりません。防衛費を含めて国家財政の緊縮が行なわれている中で、性能も定かでなく、今後の更新費用がいくらも分からない装備を購入するのは、税金の無駄遣いです。
　そもそも、朝鮮民主主義人民共和国や中国などの周辺国から弾道ミサイル攻撃を受けた場合に、ミサイルが日本に着弾するまでの時間は数分であり、迎撃することが可能であるとは考えられません。米国と一体となったミサイル防衛の推進は、東アジア地域の軍事的な緊張を高めるでしょう。日本にミサイル防衛の拠点を作ることは、米国の利益にはなりますが、日本の利益にはなりません。日本のとるべき道が、周辺諸国との協調によって東アジア地域の平和を維持することであることは明らかです。
　以上の理由から、私たちは、航空自衛隊入間基地へのＰＡＣ３の配備を中止することを求めます。

◆在日米軍再編反対・憲法改悪を許さない国会行動
　平和フォーラムは、３月29日、午後１時から東京平和運動センター・平和運動センター関東ブロックと共催で、「在日米軍再編反対・憲法改悪を許さない国会行動」を約100人の参加者のもと衆議院議員会館前で行ないました。　行動には、参議院議員の那谷屋正義(民主党)、福島瑞穂(社民党党首）、又市征治(社民党幹事長)、衆議院議員は本会議終了後に近藤昭一(民主党)、横光克彦(民主党)の各議員がかけつけあいさつを行いました。このほか、韓国から訪日中の社会進歩連帯のユ・ミギョンさん、被爆者集団認定訴訟をたたかい厚労省前で座り込みを続ける被団協・原告団・弁護団、許すな！憲法改悪・市民連絡会、日本山妙法寺の上人などからも、連帯のあいさつを受けました。

★活動日誌

３月1～2日　平和フォーラム全国活動者会議
＊参加者200人。（静岡）講演と新年度運動・組織方針の討議
３月１日　　被災53周年ビキニデー集会
＊参加者300人（静岡勤労者総合会館）講演と「フランスの核被害者国際会議報告」や「浜岡原発の現状報告」「六ヶ所稼働阻止活動報告」など
３月５日　　（福岡県築城町）
３月６日　　狭山東京実行委員会街宣行動
３月10日　　学校給食全国集会（日本青年館）
３月12日　　東北アジアに非核平和の確立を！日朝国交正常化を求める連絡会学習会・会合
３月12日　　ＳＴＯＰ！改憲手続き法、国会へ行こうアクション（国会前）
３月13日　　米軍再編に反対し憲法改悪を許さない国会行動（衆議面）
３月14日　　東京電力原発データ改ざん問題申し入れ（東電）
３月18日　　被爆者認定訴訟コンサート（上野水上音楽堂）
３月22日　　原爆認定訴訟判決・行動（東京地裁）
３月22日　　在日米軍再編反対・憲法改悪を許さない国会行動（衆議面）
３月26日　　ＳＴＯＰ！改憲手続き法、国会へ行こうアクション（国会前）
３月30日　　ＪＲ採用差別事件集会
＊2,500人（18：30～）「国鉄改革20年、見直そう民営化路線、不当労働行為責任を問い、1,047名解雇争議を求める３・30中央集会」が午後６時半から日比谷野音で開催された。サブスローガンに「許すな憲法改悪、国民投票法制定に反対しよう！貧困･格差社会ＮＯ！労働と生活を破壊する労働契約法制反対！」を掲げて行われた。主催者を代表して二瓶国鉄闘争共闘会議議長挨拶、ＩＬＯ要請特別報告、郵政４･28ネットワーク挨拶、佐高信氏の「現代の危機と1,047名問題」の提起、決意表明、アピール採決など行い、鍛冶橋交差点までデモ行進した。

●当面の日程

４月2～4日　原爆症認定制度の抜本改善を迫る連続座り込み（厚生労働省前）
４月８日　　統一自治体選挙投票日（都道府県知事・議会、政令指定都市首長・議会）
４月10日　　東北アジア連絡会学習会（18：30～総評会館）
４月13日　　米軍再編はいらない！憲法改悪を許さない集会（18：30～社会文化会館）
４月21～22日　アースディ（代々木公園・原水禁も出展）
４月22日　　統一自治体選挙投票日（市区町村議会）
４月25日　　平和フォーラム第９回総会、原水禁全国委員会（13：00～総評会館）
４月28日　　メーデー（代々木公園・平和フォーラムも出店）
５月３日　　憲法施行60周年シンポ「憲法を国民の手に」（13：00～日本教育会館）
５月10～12日　復帰35年30回記念沖縄平和行進（10日結団式11～12日行進・総括集会）
５月13日　　嘉手納基地包囲行動（沖縄）
５月14日　　反米軍基地国際会議（沖縄）

米軍再編はいらない！憲法改悪許さない４．13集会
2007年４月13日（金）18：30～20：30
開場18：00
場　　所　：社会文化会館５Ｆホール
主　　催　：４．13集会実行委員会
（平和フォーラムと市民運動団体で構成）
規　　模　：1,000人
☆内容　国会情勢報告、米軍再編・憲法問題の各地区・団体のとりくみ報告と提起など
参加要請：各単産や団体には中央フォーラムから縦割りの動員要請がおりていますので、取り組みをよろしくお願いします。

第四次厚木爆音訴訟原告募集の協力要請について

　新聞報道などでご承知と思いますが、厚木爆同は第三次訴訟に続いて第四次厚木爆音訴訟を起こすことを決め、３月から６月にかけて原告募集に取り組むことになりました。
第三次訴訟では40億7,000万円余りの損害賠償金が支払われました。しかし、裁判に勝ちましたが、激しい爆音は依然と続き、今の状態では爆音被害が軽減される見通しはありません。ですから爆音が続く限り運動の手を緩めることはできません。「飛行差し止め」を前面に掲げて「違法状態にある爆音を止めろ」と訴え、裁判闘争を新たに起こします。
　第三次訴訟は5,000名の原告で裁判を闘いましたが、第四次厚木爆音訴訟はこれ以上の大きな力を発揮するため原告団の募集に入ることになりました。
これまでの相模原･大和･綾瀬･座間･海老名に加えて、新たにコンターが拡大され町田、藤沢、茅ヶ崎が加わりました。町田市が加わったことで厚木基地爆音防止期成同盟と第四次厚木爆音訴訟実行委員会から、東京平和運動センターに協力要請があり実行委員の一端を努めることになりました。
日米軍事一体化が進もうとしている中、この運動の意義は私たちの反戦平和運動の強化につながると考えています。ご協力をお願い申し上げます。

○新たな騒音指定地域　町田地区　原町田、中町、森野、旭町の全域、玉川学園１丁目及び３～５丁目、薬師台１～３丁目、金井１～２丁目の一部

○藤沢地区　辻堂、辻堂東海岸、辻堂元町、羽鳥、城南、稲荷、天神町、善行、善行団地、大庭、
亀井町、円行、石川、湘南台、高倉、下土棚、遠藤、長後（一部コンター外の場所があります）
詳しいことは第四次爆音訴訟団（仮）事務所へお問い合わせください。
ＴＥＬ　０４６－２００－５５０５

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