TKOPEACENEWS
 1面 NO.65 06.10.19発行

 

11・28日比谷から国会へ「米軍はいらない!全国集会」 
職場から地域から総結集しよう!

 2006年9月26日、安倍信三内閣が発足した。「戦後レジーム(体制)」からの脱却を目指し、「改憲」を正面から掲げた「改憲政権」である。60年安保闘争で辞職に追い込まれた「昭和の妖怪」岸元総理の孫であり、叔父の岸信介をこよなく信望している。父方の祖父 安倍寛は「戦争中軍部に反抗して“反東条”を貫いた気骨のある政治家で、いわば当時の“平和主義”の立場」であったといわれている。A級戦犯であり、対米従属で軍国化路線を押し進めた岸信介にだけ求め、安倍寛のつながりを徹底的に隠そうとしている。これまで語られてきた憲法観、靖国観、歴史観やブレーンなど見ると国家主義的なタカ派であることは間違いない。
 「戦後レジーム」からの脱却とは、「戦前・戦中レジーム」の復活、戦争のできる普通の国へと変身させることにある。所信表明、代表質問、予算委員会質疑など聞くと、本性を出すのを控えているようだが、本心は変わらない。9月26日から12月15日までの81日間の臨時国会で、「教育基本法」「国民投票法(憲法改正手続法)」を重点に、「共謀罪」「防衛庁の省昇格法」など継続法案の成立を強行しようとしている。また、11月1日に期限切れになる「テロ特措法」の延長の強行や在日米軍関連法案の上程など予測される。
 9月20日に自民党総裁に就任した安倍新総裁は「9月26日から始まる秋の臨時国会において、教育基本法改正案の成立を最優先に取り組む」ことを明らかにしました。この改正案は、これまでの教育憲法といわれた、平和の希求や教育の機会均等、国の教育に対する規制などを覆すものである。
 改正案は、画一的な能力主義の観点から教育を捉え、市場に合う教育をし、能力や競争で格差を拡大しようとするものである。この間の小泉政治の進めた規制緩和や市場主義の「新自由主義政策」で格差は一層拡大をしている。生活保護受給所帯が100万所帯を突破し、「貯蓄ゼロ」所帯が23.8%と全体の4分の1に迫っている。また、教育扶助・就学援助(修学旅行費や学用品の援助)を受けている児童・生徒は1997年の6.6%から2004年12.8%へと増加している。このように格差社会増長や愛国心教育の強化、教師の団結権を奪うなど悪法であり、改憲への道程であることを見定め、教育基本法改正案の廃案を勝ち取ろう!
 総裁選の翌日9月21日、東京地裁は東京都立高校などの教職員401名が、東京都と都教委を相手にして「入学・卒業式で日の丸掲揚と君が代斉唱に従う義務はないことの確認」と「都教委による懲戒処分の禁止」を求めた訴訟で、難波孝一裁判長は「国歌斉唱などを強制するのは憲法が定めた思想・良心の自由を侵害する違憲行為であり、都教委の通達や指導は、行政の教育への不当介入の排除を定めた教育基本法に違反する違法行為である」とし、全面勝訴の判決を言い渡した。こうした戦いを突破口にしてこの秋の戦いを進めましょう。
 朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)の朝鮮中央通信は10月9日、地下核実験を安全かつ成功裏に行ったと発表した。私たち東京平和運動センターは「人類と核は共存できない」とする立場から「すべての国の核実験・核兵器」に反対し、平和と核軍縮をめざしてきました。今回の核実験が事実ならば、北朝鮮に強い抗議をするものです。また、この核実験に対し安倍政権は、制裁強化や国連安保理での米国と共に船舶の臨検など画策しようとしている。米軍と自衛隊が共同で臨検を行えば、集団自衛権の行使であり、周辺事態と認定することで、許すことはできない。また、抑止力の強化を口実に沖縄へのパトリオット・ミサイルの配備の画策やF35次世代戦闘機の配備など検討をしていることに強く抗議するものです。

 11月25日、午後、日比谷公会堂「教育基本法改悪ストップ!実行委員会集会」
 11・28国会へ!「米軍はいらない!全国集会」



朝鮮民主主義人民共和国
国防委員会委員長 金正日 様


朝鮮民主主義人民共和国の核実験実施に強く抗議する

 朝鮮民主主義人民共和国政府は(以下北朝鮮)は、10月9日、「安全性が保障された地下核実験をおこなった」と発表しました。
 私たちは、この間10月3日の「核実験実施予告」に対して抗議の声明(10月4日付け)を出し、さらに10月4日から予定されていました在朝被爆者の実態調査も急遽延期をするなど抗議の意志を示し、北朝鮮政府に対して被爆国の平和団体として強く抗議と要請を行ってきました。またその後も、国内外の多くの平和団体から、抗議の声明が北朝鮮政府へ届けられています。
 私たち、「人類と核は共存できない」とする立場から「すべての国の核実験・核兵器」に反対し、平和と核軍縮をめざしてきました。また北朝鮮のこの間の一連の核兵器にかかわる動きに対しては、NPT体制の強化・確立を基本に取り組んできました。
 こうした立場から、今回の北朝鮮の「実験」は、東北アジアの非核と安全保障を揺るがすものであり非常に残念であり、断じて許す事はできません。あらためて強く抗議します。
また今後一切の核実験を中止し、直ちに実験に関する施設の放棄を求めます。いかなる理由があれ、いかなる国であれ、核実験の準備、核実験、核兵器保有は許されるものではありません。その上で国際的な核軍縮の枠組みであるNPTへ早期復帰し国際的な信頼を回復するよう要請します。
私たちは、今ほど対話と協議が求められているときはないと認識します。2002年のピョンヤン宣言、2005年の六カ国共同声明に基づき、関係各国は直ちに対話と協議を開始することを強く求めます。
そして東北アジアに非核・平和の確立、日朝国交正常化への道を確かなものにする必要があります。私たちは、そのため取り組みを引き続き強化する決意です。

2006年10月10日
フォーラム平和・人権・環境
原水爆禁止国民会議

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