TKOPEACENEWS
 1面 NO.44/04.3.18発行


●活動報告



自衛隊のイラク派兵反対を叫びつづけよう!

*******

WORLD PEACE NOW 1・25
 もう戦争はいらない
 私たちは自衛隊のイラク派兵中止をもとめます

自衛隊はイラクに行くな!殺すな! 殺されるな!
 自衛隊のイラク派兵中止を求める1・31三多摩集中行進

 

 国会議員の半数が欠席している衆議院本会議場の写真が掲載されている04年1月31日の朝刊をみて私は愕然としました。「自衛隊のイラク派遣承認案件」が自民党と公明党による与党が強行裁決に持ち込み衆議院を通過させた場面の写真です。この歴史的な暴挙は許してはならないと思います。
自衛隊のイラク派兵については、「何のために」、「誰のために」、「何しに行くのか」が国民に説明がなされないままこの決定にもとづいて自衛隊は戦場に派兵されることになりました。
1月26日陸上本隊に派兵命令がだされ、先発隊約90人が2月3日政府専用機で出発しました。この出発風景や北海道・旭川市で開催された第1次イラク復興支援群隊旗授与式もテレビや写真の報道などで知る事ができました。この式典に参加した自衛隊員の目は戦争にいく目であり、見送る家族は涙を流していました。小泉首相は戦場に派兵するのにもかかわらず隊員をまえに全員無事に帰国してくれなどと他人事のようなあいさつをしていました。浜田防衛副長官は武士道の国の自衛官の意気をしめせなど、かつて朝鮮半島や中国を侵略したときの言葉が使われるなど、戦場に兵士を送り出す60数年前の風景がここにありました。
11月29日、不幸にも日本の2人の外交官がゲリラ攻撃にあって犠牲になりました。2人には二階級特進というこれまた戦争中によく使われた制度が適用になりました。
 国会の外にあっては、有事法制の審議もそうだったし、イラク派兵の審議にあっても日の丸を大量に持ち込んだ右翼団体が国会議事堂前で自民党、公明党ガンバレと大音響のスピーカーでがなりたてていました。インド洋に出撃するイージス艦を見送る際にも日の丸と軍艦マーチでした。彼らは私たちに向かって、これまた、戦争中によく聞かされたと言う「非国民」と罵倒するのでした。また、自衛隊をイラクに派兵する側の人々は自衛隊員に機関銃や拳銃はもとより、戦闘のために必要な軽装甲気動車や84ミリ無反動砲、個人携帯対戦車弾をもたせ、攻撃用のヘリまでイラクに持ち込もうとしています。戦争のためにイラクに乗り込んだといっても過言ではないでしょう。もし、自衛隊員に犠牲者がでれば、戦車連隊、多連装ロケット部隊、対戦車誘導弾や多目的誘導弾装備の部隊など、なんらアメリカ軍とかわらない武器へとエスカレートするでしょう。そして、武器の使用を制限している日本の憲法が悪いのだ「憲法を改正しろ」と大合唱になるのではないでしようか。
 このような想定がされるのもイラクでの自衛隊の軍事活動が半年や1年で終了するような状況にはないと断言できるからです。小泉首相が言う「戦場ではない」とするイラクは、2月12日、安全といわれ自衛隊が活動するサマワ市街に追撃弾2発が打ち込まれるなど火砲を使った攻撃に象徴されるように、国連本部も赤十字本部も警察署もイタリアなどの軍隊にも、もちろん侵略者アメリカ兵、イギリス兵にも侵略された国の権利としての抵抗権とみられるゲリラ攻撃が激発しています。イラク人による政府機関が設置されたとしても、アメリカ兵が駐留しカイライ状態がつづけばこうした攻撃は終りをみないであろうと思います。
 私は、国連憲章や国際法を無視してイラクに侵攻したアメリカ・ブッシュ政権のこの戦争犯罪はけっして許されるものでないと思います。ましては、日本の小泉政権は国民の80%が戦争に反対を表明しているのにもかかわらずアメリカを支持し自衛隊を派兵し、占領費用までも私たちの税金を使うことに大きな怒りを覚えます。この武力侵攻によりイラクの市民、子ども、女性や老人などなんら戦争に関係のな4,000人を殺戮したことは「戦争犯罪」として断罪されるべきであり、この侵略でクラスター爆弾や劣化ウラン弾などを使用したことは「人道に反する罪」として国際刑事裁判所に告発されるべきであります。日本においても、元郵政大臣の箕輪登さんが「自衛隊のイラク派遣は憲法9条や自衛隊法などに違反し、国民の平和的生存権を侵害する」として派遣差止めの訴えをおこしています。
 私は、今、核兵器で世界の平和を脅かし、先制攻撃で他の国を侵略するアメリカ・ブッシュ政権の退陣と、この危険な政権に従属する小泉政権を打倒することに全力をあげなければならないと考えています。このままでは、軍隊用語でいう自衛隊員が「死袋」に入れられて帰国する事になります。隊員を送り出した家族の涙をみないためにも、憲法を改悪させないためにも、民主主義や基本的人権を守るためにも自衛隊のイラク派兵反対を叫び続けます。皆さんが平和行動に積極的に参加されますようお願いします。
 2004年は、1月から鹿児島市で第40回護憲大会、
自衛隊のイラク派兵反対全国集会、三多摩平和運動
センターが主催した自衛隊のイラク派兵反対集中平和行進、2月には、狭山事件の再審を求める東京集会、米横須賀基地原子力空母母港化反対集会、沖縄米軍基地建設反対基地ツアー、3月には、ビキニ被災50周年キャラバン行進などなど東京平和運動センターがかかわった平和運動について連日の活動になりました。センター加盟の団体や労働組合、個人会員の皆さんには大変なご協力をいただきました。あらためてお礼を申し上げます。
 こうした活動は東京だけでなく、小泉政権の自衛隊をイラクに派兵するという歴史的な暴挙に対して北海道平和フォーラム3,000人(2/7)、秋田平和労組会議1,500人(1/31)、富山県平和運動センター700人(2/20)、大阪平和人権センター4,000人(2/14)、中国ブロック・呉集会3000人(1/12)、愛媛労組会議500人(1/16)九州ブロック総決起集会2,000人(2/15)が開催されるなど全国の各地で集会とデモがおこなわれ、憲法違反の大罪を犯す小泉政権に怒りをぶちまけたところです。
 今回のセンターニュースはそうした活動を中心に報告し、自衛隊のイラク派兵反対を叫びづけたいと思います。



◆WORLD PEACE NOW 1・25
 もう戦争はいらない!私たちは自衛隊のイラク派兵中止をもとめます

・2004年1月25日 日比谷野外大音楽堂  

 小泉内閣は03年12月9日、自衛隊イラク派兵の「基本計画」を閣議決定し、19日には石破防衛庁長官が陸海空3自衛隊に対して「派遣準備命令」とC130輸送機の輸送本隊受入れにあたる空自連絡調整要員の「派遣命令」を出しました。そして26日にはこの空自先遣隊が派遣されてしまいました。
 こうした状況にあって、WORLD PEACE NOW主催により38市民団体を中心に4,000人が結集して開催されました。集会には国立市長の上原公子さんや、自衛官と市民をつなぐ人権ホットラインほっかいどうの坪井札幌学院大学教授から報告や決意がのべられましたが、ここでは集会で紹介されたバクダッドから日本のNGOに送られてきたメールを紹介することにします。

日本政府はアメリカ政府に従ってばかりではいけない。自国の決断を自身でくだすべきた。
 ディア・アル・ドレイミー/タクシー運転手

日本の方々が私たちイラク人の現在抱えている問題を解決に来てくれることに感謝します。日本の皆さんには医薬品とか医療設備などをお願いしたいです。
 ディア・スレイビー

私たちは世界中から来てくれる友人を歓迎します。彼らはイラク人の事を考えてくれるからです。軍隊としてではなく、友人として来てほしいです。
 カドウム・アビッド/医者

戦争反対!殺さないで!もうたくさんだ。私たちはバース党と独裁者サダムでもう十分にそういうことを味わった。私たちは日本人から゛平和゛を学びたい。日本人はアジアの友人だ。平和、安全な生活、自由、これらが私たちイラク人の求めるものです。
 アドナシ・ハルダン/ジャーナリスト

もし、日本人が武器を持ってくるというなら、私たちはそのような人たちを望んでいません。アメリカを助けるために来るのなら、来てほしくはありません。私たちが外国人に望むことは、イラクの再建を手伝ってほしいということだけです。国連、そしてNGOの方を大歓迎します。
 芸術学校の教師

こんにちは。私は、yahoo日本からのあなた方の電子メールを見つけました。私はイラクのバクダッドで暮らす高校教師です。
私は空手と日本語を学びました。私はいつも、日本および日本の方々を尊敬しています。
米国の侵略を支援するためにイラクに日本の軍隊が来るというのは、私たちにとって恐ろしいニュースでした。
私はサダム・フセインを支援したことはありません。しかし、米国は武装強盗です。彼らは、
毎日イラク人を殺しています。そして、普通の市民はだれも彼らを支持していません。今、ますます多くの人々が抵抗運動に参加しています。彼らは旧体制の残党でも、テロリストでもなく、普通の人たちです。
米国の連合軍としてイラクに来ないでください。イラク人は日本を尊敬しています。今、日本の軍隊がイラクに来れば、日本はイラク人とイスラム教徒全体の敵になるでしょう。すべてのイラク人が、日本に対して失望するでしょう。それは、偉大な国である日本は過去の歴史においてイスラム教徒と敵対したことがなかったからです。米国を支援することに、日本人の生命を含めあらゆる損失を被るだけの価値は全くありません。侵略者が去った後なら、私たちは日本を歓迎します。しかし、断じて「今」ではないのです。
日本の人々に私たちの本当の気持ちを伝えて下さい。日本の軍隊はわが国を侵略してはなりません。
私は日本を愛しています。ですから、私たちの敵にならないでください。私たちは、日本が独立した国として正しい決定をすることを願っています。

陸上自衛隊本隊の「派遣」命令についての声明

 本日1月26日、小泉純一郎首相は、公明党の神崎武法代表と会談をおこない、陸上自衛隊の本隊に「派遣(派兵)」命令を出すことについて合意し、これを受け石破茂防衛長官は、陸上自衛隊本隊と物資輸送の海上自衛隊に「派遣」命令をだしました。このことは、どう政府がいいつくろってもこれまで戦後一貫して憲法9条によって貫いてきた「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とした根本的な平和原則の転換に他ならず、これを契機に日本が本格的に自衛隊を海外派兵する既成事実をつくりました。
 今回の「派遣」命令は、イラク南部のサマワにたった3日間の陸上自衛隊先遣隊の調査で「イラクの他の地域と比べ比較的安定している」との1月24日の安全宣言をうけて出されたものです。しかし、米軍を中心とする占領軍の後押しをする自衛隊にとってサマワも含めイラク全土に安全な地域がないことは繰り返される占領軍への攻撃(抵抗)を見ても明らかであり、「イラク復興支援特別措置法」で規定している非戦闘地域への「派遣」という前提そのものをも逸脱しています。「派遣」決定は、ブッシュ大統領との「派遣ありき」の約束が先行し、隊員そのものの生命の危険を軽視した決断です。
 そもそも、イラクへの武力攻撃は、国際法も国連での承認も無視した米英軍による侵略戦争です。さらに攻撃の理由とした大量破壊兵器の存在そのものが、イラクで半年以上調査してきた米国の調査団が否定したことに現れているように、イラク攻撃の「大義」がないことが明らかになっています。今回の派兵は、米英の侵略戦争と違法な占領統治に手を貸すことであり、日本を危険な戦争に引きずり込み、憲法が否定している集団的自衛権の行使をすることであり、私たちは絶対に許せません。
 戦後、長きに渡って守り育ててきた憲法の平和主義の枠組みを、十分な国民的議論もなされないまま撤回を求めるものです。そして、イラクの復興は、イラク国民と国連を中心として行われるべきです。
 さらに私たちは、イラク侵略戦争に反対し、イラクへの自衛隊の派兵を許さない運動を今後も全国各地の仲間とともに強化していくものです。

2004年1月26日
フォーラム平和・人権・環境



自衛隊はイラクに行くな!
 殺すな! 殺されるな!
 自衛隊のイラク派兵中止を求める三多摩集中行進

 ・2004年1月31日 

・西多摩コース
−昭和島児童遊園〜江戸街道〜立川錦中央公園
 ・八王子コース
−多摩平公園〜国道20号線〜日の駅前
〜立日橋〜立川錦中央公園
 ・府中コース
−すずかけ公園〜東芝前〜国立桜通り〜立川錦中央公園
 ・国分寺コース−市役所前〜内藤橋〜羽衣町〜立川錦中央公園

 上記の4コースにそれぞれ約200人以上が結集し
て、解散集会が行われる立川錦中央公園まで7キロ
の平和行進でした。参加者の皆さん非常に長いデモ行進お疲れ様でした。
〜10キロを自衛隊のイラク派兵反対を訴えながら上記の4コースにそれぞれ約200人以上が結集し
て、解散集会が行われる立川錦中央公園まで7キロ
の平和行進でした。参加者の皆さん非常に長いデモ行進お疲れ様でした。

●タイトル頁に戻る ●目次頁に戻る ●機関紙頁に戻る ●2頁に進む