TKOPEACENEWS
  2面 NO.4号/00.2.23発行

寒風!雨のなか 730人
米海兵隊大分・日出生台実弾砲撃演習に抗議

日出生台演習場正面ゲイト前集会

 全国基地問題ネットワーク、九州ブロック労組会議、平和センター日出生台対策会議3者の主催で、「沖縄駐留米海兵隊の日出生台実演砲撃演習反対抗議行動」が2月5日〜6日別府市内と演習場前で開催されました。
 別府市中央公民館で開催した集会は、河野大分県平和運動事務局長が司会をし、全国基地問題ネットワークの古川代表委員(北海道平和運動センター代表委員)が主催者のあいさつで、実弾砲撃演習の本土分散移転に対して断固反対!沖縄の米軍基地の撤去まで闘いぬくと決意を表明しました。
 集会の記念講演では、ジャーナリスト佐々木芳隆さんが「日米安保と北東アジア安保」をテーマに、日本の非核三原則を口約束でなく、法的にもしっかりした政策にしていくこと、それを朝鮮半島非核化と条約をもって連動させるたと、さらに北東アジア全域の非核化に拡大していくこと。など北東アジアの安全について講演をうけた。
 2月6日は砲撃演習が実施されている日出生台において、現地の視察と交流、キャンプ正面における抗議集会に全員参加しました。
 なお、集会次第、集会アピール、抗議文については以下の通りです。


全国基地ネット交流集会in大分日出生台


【プログラム】
日時/2000年2月5日(土)13時〜6日(日)12時
会場/大分県別府市中央公民館、日出生台演習場など
主催/全国基地問題ネットワーク

 九州ブロック労組会議・平和センター連絡会
 日出生台対策会議(大分平和センタ・社民党・部落解放同盟)
協力/フォーラム平和・人権・環境
〔13時00分〜13時30分:受付〕
〔13時00分:開会〕


司 会/河野泰博(大分県平和運動センター事務局長)
主催者あいさつ/古川隆之(全国基地問題ネットワーク代表委員・北海道平和運動センター代表委員)
地元歓迎あいさつ/重野安正(日出生台対策会議代表)
連帯あいさつ/五十川 孝(フォーラム平和・人権・環境事務局次長)
記念講演「日米安保と北東アジア安保」
講 師/佐々木芳隆氏
(ジャーナリスト)
日出生台現地報告/衛藤洋次 人見会事務局長)
各地の報告
アピール文提案
閉会あいさつ
/坂本 浩(九州ブロック労組会議・平和センター連絡会・長崎平和・労働センター事務局長)
〔17時00分:終了予定 ホテルへ移動〕
〔18時00分〜20時00分 夕食交流会〕


【日出生演習場視察および現地抗議集会】
2月6日(日)
8時30分 ホテル出発(貸し切りバス)

●関連写真にリンク


沖縄駐留米海兵隊の日出生台実弾演習に反対するアピール


 沖縄駐留部海兵隊は、日出生台の地元住民や多くの県民の抗議の声を押し潰すように、二度目の実弾砲撃演習を開始した。
 沖縄では、銃剣とブルトーザーで造られた米軍基地に替えて日本政府や沖縄県は、一兆円もの国税をつぎ込み超近代的なヘリ基地を名護市に建設しようとしている。沖縄県民が、50数年間にわたる命がけの闘いで勝ち取ってきた「米軍基地の整理、縮小」の約束は、無残に踏みにじられた。
 冷戦が終結した結果、ソ連を最大の仮想敵国としてきた日米安保体制は、その「存在意義」をほとんど失い、ベトナム戦争の終結とも重なって、米軍内部からさえ在日・沖縄日の整理、縮小、撤収の声が公然と出された。
 しかし、ソ連の「脅威」は北朝鮮の「脅威」に置き換えられ、石原都知事などに象徴される中国脅威論も叫ばれ始め、日米安保体制と米軍基地は、周辺事態法の成立、全国の民間空港、港湾などの日常的な軍事利用で明らかなように、強化・拡大されつつある。
 確かにアジアには、朝鮮半島など冷戦の残滓がなお残っているものの、ソ連と北朝鮮の「脅威」を同列に並べて論じるような乱暴な議論を許してはならない。まして中国の国内問題である台湾問題まで口出ししようとする策動は到底認められない。
 冷戦が終わって10年、私たちは今、韓国や北朝鮮、中国、そしてロシアなど北東アジア地域の国々と、経済的、政治的な交流、信頼関係積み重ね、その上にこの地域の平和と安全保障の枠組みを築かねばならない。
 そのためにも先ず、北は北海道から南は沖縄まで全国の仲間と連帯して、全国5カ所に分散移転された沖縄駐留米海兵隊の実弾砲撃演習を早期に中止させ、沖縄駐留米軍基地の整理、縮小、撤去を実現しなければならない。
 

 私たちは声高く求める
 日米安保・米軍基地はすみやかに整理、縮小、解消せよ!
 米海兵隊は、沖縄にも、日出生台にも、日本のどこにもいらない!
 普天間ヘリ基地の名護市への移転は絶対に許さない!
 北東アジアの非核・平和地域宣言を実現しよう!
 歴史に逆らい、時計の針を逆回転させる動きを許すまい!


2000年2月5日
基地ネット全国交流集会IN大分・日出生台
沖縄駐留米海兵隊
ディビット・A・ケリー中佐 殿


●抗 議 文


 貴第3海兵隊師団第12連隊第3大隊が、地元住民をはじめ大分県民、そして多くの日本国民の「演習反対」の声を無視して、日出生台で二度目の実弾砲撃演習を強行したことに対し、断固抗議する。
 日出生台演習場周辺の玖珠、九重、湯布院、別府などには、今なお米軍占領時代の暗く悲惨な経験を忘れならずにいる人々が多い。にもかかわらず昨年の演習では、周辺住民や自治体に対して、演習内容、演習時間、演習場外での隊員の行動について事前の情報の公開や説明がほとんどなされず、演習協定にない生化学兵器訓練なども行われていた結果、多くの地元住民、大分県民が、演習の固定化と拡大、そして日出生台の米軍基地化に対する不安と危惧を強めている。
 また、これらの区域は、長い時間と多くの努力を積み重ねて今では日本有数の観光、保養の「里」を築き上げている。実弾砲撃演習はこの「町づくり」をも踏みにじった。
 更にわが国は、太平洋戦争の責任の反省に基づいて、戦争放棄、主権在民、基本的人権の尊重を柱とする平和憲法を制定し堅持している。実弾砲撃演習は、私たち日本国民の総意をも踏みにじる戦争準備行為であり、断じて許せない。
 冷戦が終結した結果、ソ連を最大の仮想敵国としてきた日米安保体制は、その「存在意義」をほとんど失い、ベトナム戦争の終結とも重なって、米軍内部からさえ在日・沖縄日の整理、縮小、撤収の声が少なからず出されている。
 しかし、一部の勢力はソ連の「脅威」は北朝鮮の「脅威」に置き換え、中国脅威論もあふり、周辺事態法を成立させるなど、時計の針を逆回転させる動きを強めている。日出生台での実弾砲撃演習のその一環であり、到底認めることは出来ない。
 昨日から、北は北海道、南は沖縄まで全国から日出生台に結集した我々は、貴職に対し次のとおり要求する。


1.日出生台をはじめ全国5カ所に分散された沖縄駐留米海兵隊の実弾砲撃演習を直ちに中止せよ!
2.米軍は、沖縄から、日出生台から、日本から撤退せよ!


2000年2月6日
全国基地問題ネットワーク・九州ブロック
大分県日出生台対策会議
代表 古川隆之

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