TKOPEACENEWS
  2面 NO.22/01.11.30発行

10・29食料安全保障と農業の多面的機能発揮へ

活動報告その2

要求の実現を求めるWTO中央行動

・2001年10月29日13:00〜
・千代田区永田町「星陵会館ホール」
・主 催 フォーラム平和・人権・環境食とみどり、水を守る労農市民連絡会議

▲中央集会で決意を述べる
 太田敏夫平和フォーラム副代表(10/29)


 WTO(世界貿易機関)次期交渉をとりまく情勢
 世界の貿易ルールを決めるWTOの次期交渉は、11月9日〜13日にカタールで開かれる閣僚会議で、交渉の枠組みが決められようとしています。農業分野については、各国からの提案が出され、論議がすすめられていますが、農産物輸出国は、より一層の市場開放と国内助成政策の削減を要求しています。 閣僚会議において、「農業分野を含めた一層の自由貿易の推進」の方向が示された場合、国内政策の目標としている食料自給率向上や、国内農林業の維持が困難になり、食料の安定供給や環境の保全にも大きな影響を与えるものとなります。
 また、ウルグアイ・ラウンド合意後の世界の農産物需給をみると、途上国においては食料不足が拡大しており、農産物貿易の拡大の恩恵をうけているのは一部の国や、貿易を独占する多国籍企業に過ぎません。現在も8億人の飢餓・栄養不足に苦しむ人々がおり、加えて中長期的には、地球温暖化や砂漠化による農地の減少などで世界の食料需給がひっ迫することが予想されるなか、人類の生存に不可欠な食料の安定供給を確保し、様々な国や地域で多様な農林業が共存できる貿易ルールの確立が求められています。

WTO交渉で食料安定供給と農林業の多面的機能発揮の実現を求める要請
 中央集会終了後、食とみどり、水を守る東京都民会議として、要請文と檄布をもって民主、社民党の国会議員に以下の要請をしたところです。
1.農林水産業は食料や木材などの生産・供給だけでなく、地球規模での自然環境の保全、良好な景観の形成、地域社会の維持や雇用の場の確保など人間生活に欠くことのできない多様な役割を果たしており、この多面的機能を発揮するとともに、各国の農林水産業が共存できるようWTOの貿易ルールを改めること。
2.今後の世界的な人口増加に対する食料の確保が人類の課題であり、世界最大の農産物輸入国の日本が食料生産の増大に努めることが国際的な責務となっている。そのため、世界的な食料の安全保障の確保のためにも、国内の食料自給率の向上などが図られるようにすること。特に、コメなど生産調整をおこなっている品目については、ミニマムアクセスの対象から外すこと。
3.食品添加物や残留農薬などに加えて、狂牛病、遺伝子組み換え食品、環境ホルモンなど、食をめぐる新しい問題が続出する中、「食の安全」対策の強化が求められている。食の安全に関する衛生検疫措置については、各国の自主性を尊重し、国民の健康が守られる水準を確保すること。また、遺伝子組み換え食品などバイオテクノロジー食品について、消費者の知る権利を確保するため、表示を原則とするよう国際的にも明確にさせること。
4.輸出入国とも自国の生産資源を最大限活用して食料を確保できるよう、適切な関税水準の設定などの国境措置や、国内助成については各国の食料・農業をめぐる事情を配慮し、一律的な削減を行わないようにすること。
5.世界的な食料不足に対し、長期的には開発途上国の食料生産基盤を強化するための技術などの支援を行うとともに、緊急の食料援助システムを強化していくことが必要である

活動報告その3

10・31寺尾差別判決27ヵ年糾弾!狭山再審要求!
異議審闘争勝利!中央総決起集会

・2001年10月31日
・日比谷野外音楽堂

▲不退職の決意で勝利まで闘うと石川一雄さんご夫婦
(10・31日比谷野外音楽堂)


 部落解放同盟中央本部、部落解放中央共闘会議、部落解放地方共闘全国連絡会議の共催で標記集会が全国から5,000人を結集して開催された。
 集会は、東京高裁(高橋裁判長)が6月4日に補充書提出を締め切って以降5ケ月がたち、異議審に対する判断がいつおこなわれてもおかしくない最大の正念場の中でひらかれた。そして、異議審闘争を全力で闘い抜く決意を力強く示した。
 集会決議では、狭山弁護団が異議審で8通の新鑑定を高裁に提出しているが、特に、「斉藤鑑定が明らかにした脅迫状に書かれた被害者の父親の名前が反抗当日より以前に書かれたものである」という新事実は衝撃的だとし、犯人は被害者を知る人物であり、被害者をしらない石川さんは絶対に犯人ではありえないことを明確にした。もし高裁が斉藤鑑定人の鑑定に疑問があるなら、「高橋裁判長はただちに鑑定人尋問をおこない真実を究明すへきだ」としている。また、東京高検は、国連の勧告を無視しいまだに多数の未開示証拠を開示していない。これに対しては、「日本政府が来年、国連に国際人権自由権規約に基ずく報告書を提出することに対応して、東京高検が証拠開示しようとしない不当な実態を国内外に明らかにし、検察官の証拠隠しは国際常識をも逸脱したものであることを訴え、証拠開示実現まで断固闘う」とし、狭山第2次再審闘争の完全勝利まで断固闘う決意を示した。
 また、インド・ダリッドのブスィ・スニールさん、全国住民の会で結成112番目の延岡地区住民の会、狭山24時間マラソンに取り組んだ大阪青年共闘から連帯アピールがあった。
 集会後芝公園までデモをし、石川さんの無実と狭山事件の再審開始を訴えた。
(以上は解放新聞・東京版より)


▲10・31総決起集会に参加した仲間達の力強いシュプレヒコール!

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