反核座りこみ400回を振りかえって(その2)
出田光雄さんの報告(前三多摩平和運動センター事務局長)
三多摩平和運動センターの「反核座り込み」行動は本年7月6日の立川駅前で、400回を達成しました。記念集会での、33年の歴史の報告を連載します。今回はその2回目です。
三多摩原水禁は1966年に三多摩労協、社会党などで結成されましたが、原水禁大会への参加は単産・地区労ごとでした。三多摩派遣団を組織して参加するようになったのは1977年からです。当時三多摩派遣団を組織し、その指導的役割を果たしたのが、既に亡くなりましたが、1970年から80年まで続いた石野議長、鈴木事務局長のコンビです。石野議長は1981年、鈴木事務局長に代わって専従事務局長となり、その後の三多摩の労働運動、反戦平和運動の指導的役割を果たし活動を進めてきました。
1977年から原水禁大会に参加するようになった三多摩派遣団の特徴的活動が広島・長崎の県労被爆連との交流活動の実施です。(広島被爆連との交流会は被爆連のメンバーが高齢化したとの理由で2004年に終了し、2005年からは広島被団協に被爆体験者の派遣を要請し被爆体験を聞くことになりました)
被爆連との交流会を通じて、広島、長崎で被爆者として活動している県労組合員の方々から被爆体験や被爆連の活動状況、広島での反核座り込みの取組の状況などを聞き、核廃絶への思いを新たにすることができ、その思いを具体化したのが「反核座りこみ」です。
広島では、1973年7月19日、フランスがムルロワ環礁で実施した核実験に抗議し、翌20日正午から1時間、広島原水禁が平和公園の原爆慰霊碑の前で抗議の座り込みを実施したのが始まりで、以来、広島では核実験が行われるたびに、その翌日正午から1時間平和公園の慰霊碑の前で抗議の座り込みを実施していました。
この経験に学び、三多摩の地で実行可能な取組として、6の日(広島原爆投下日)、9の日(長崎原爆投下日)を「反核の日」とし、三多摩26市5町1村を巡りながら、人の集まりやすい昼休み時間(12時15分~45分)に座り込みを実施することが、三多摩労協、三多摩原水禁の場で決定されました。
第1回の「反核座りこみ」は1979年12月6日、立川市役所中庭で40名の仲間が参加して実施され、以降雨の日も風の日も暑い日も寒い日も毎月6日か9日に市役所前や駅頭で「反核座り込み」が行われ、今日、33年目に入り、去る7月6日午後6時~1時間余にわたって立川駅頭で400回目の座り込みを59名の参加で実施し、400回に到達することが出来ました。
石野事務局長は1986年末の退任まで座り込みに参加し、「反核座りこみ」の継続について次のように述べています。『原水爆禁止運動の原点に立ち、原爆の閃光と業火の中で、悶え苦しみながら息絶えた広島・長崎の人びと、そして未だに放射能汚染によって身体をさいなまれている数多くの被爆者に思いをはせ、原水爆禁止を願う全ての国の一人ひとりの声を大切にし、その声を国際的連帯大合唱に発展させていかねばならない。そしていかなる国の人びとも核の脅威から逃れ、生きる権利、生存の保障がなされる地球を目指すことではないかと思う。これからの原水禁運動の道しるべは、何といっても三多摩で行っている6の日、9の日「反核座り込み」行動を徹底して行い、非核の裾野を広げていくことである』と。このような思いは石野事務局長だけでなく、当時の三多摩労協や三多摩原水禁の役員共通の思いであり、これが「反核座り込み」の継続に全力を傾注し、今日の基盤を作り上げてきたように思います。この基盤を踏まえ、多くの方々が三多摩の反戦・平和・反基地・反核運動の発展強化に努力してきていると思います。
それに加え、私の個人的思いかもしれませんが、三多摩の反戦・平和・反基地・反核運動の推進で忘れてはならない闘いに、1955年5月から始まり15年間、米軍立川基地の拡張に反対して闘った「砂川闘争」があります。
(次号へつづく)
「生命の尊厳」をもとに、原発も基地もない平和な社会へ
憲法理念の実現をめざす第49回大会
(略称・第49回護憲大会)
11月9日~11日 山口市で開催
日時と場所 11月9日(金)13時~11月11日(日)11時 維新百年記念公園ほか
11月9日(金) スポーツ文化センターアリーナ
●オープニング 13:00~13:30
●開会総会 13:30~14:30
●シンポジウム 14:30~17:00
11月10日(土) 市内・県内各所
●分科会 09:30~13:00
�地球環境-脱原発に向けて
�非核・平和・安全保障
�歴史認識と戦後補償
�教育と子どもの権利
�人権確立
�地方の自立・市民政治
�憲法
●フィールドワーク 09:00~16:30有料
�上関原発学習ツアー(上関町祝島)
�歴史と自然をめぐるツアー(萩~美祢)
●ひろば 14:00~16:00
11月11日(日) ホテルかめ福
●閉会総会 09:30~11:00
護憲大会申し込み・問い合わせ 各団体・労働組合へ
または、東京平和運動センター事務局
03-5443-4110
★活動報告
9.25 空母母港化39周年・ジョージワシントン横須賀基地母港化4周年抗議、
原子力空母配備撤回を求める神奈川集会
9月25日、午後6時30分より横須賀市のヴェルニー公園において標記集会が開催されました。台風の影響で京浜急行が不通となる中で、地元神奈川を中心に東京からも約100名が参加、全体で1500名が結集しました。
オスプレイの岩国基地搬送の後、沖縄・普天間基地への強行配備が近づく緊張感の中、沖縄平和運動センターの山城事務局長も駆けつけ支援・連帯の挨拶を訴えました。
JCO臨界事故、福島第1原発事故を忘れない!原発再稼動反対
JCO臨界事故13周年集会
9月30日 水戸市
9月30日、水戸市の駿優教育会館において、標記集会が700名の参加で開催されました。東京からも20名が駆けつけました。
集会では「さようなら原発1000万人アクション」の鎌田慧さんも講演し、国の原子力政策を痛烈に批判しました。
ほかに、福島・双葉地方原発反対同盟代表、臨界事故健康被害裁判の元原告らが訴えを行い、市内をデモ行進して行動を終えました。
★活動日誌
09.09~10平和フォーラム・オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会関連行動(沖縄)
09.09 オスプレイ配備に反対する沖縄県民大 会(11:00~沖縄・宜野湾海浜公園)
09.09 沖縄県民大会と同時アクション「国会包囲」~オスプレイ配備を中止に追い込もう(11:00~東京・国会周辺)
09.13 日朝平壌宣言10周年 日朝国交正常化をめざす全国集会
(18:30~東京・星陵会館)
09.19 「オスプレイ配備の危険性」集会
(18:30 星陵会館)
09.22 日本軍「慰安婦」問題に関する日韓交渉/仲裁を前進させる国際シンポジウム(14:00~東京・星陵会館)
09.05 原子力空母G・ワシントン配備4周年抗議!空母の母港化撤回を求める集会(18:30~神奈川・横須賀市ヴェルニー公園)
09.26~27平和フォーラム都道府県組織・中央団体責任者会議(東京・日本教育会館)
09.27 憲法理念の実現をめざす第49回大会(護憲大会)実行委員会(東京・日本教育会館)
09.30 核と人類は共存できない!さようなら原発 JCO臨界事故13周年集会
(13:30~茨城・水戸市駿雄教育会館)
★今後の活動
10.06 アジア・アフリカ支援米(稲刈り)
(10:00 日野市)
10.06~07きれいな水といのちを守る合成洗剤追放第32回全国集会(北海道・函館市)
10.10 東京平和運動センター常任幹事会
(16:00田町交通ビル)
10.13 さようなら原発集会
(13:30 日比谷野音)
10.22 横田基地の整理縮小を求める三多摩反戦集会(18:30 福生公園)
10.30 狭山事件の再審を求める市民集会
(13:00 日比谷野音)
11.04 オスプレイ全国集会
(14:00 芝公園23号地)
11.09~11「生命の尊厳」をもとに、原発も基地もない平和な社会へ-憲法理念の実現をめざす第49回大会(山口市)
10.13さようなら原発1000万人アクション
日比谷集会に総結集を
1. 日 時 : 10月13日(土)13:00開場/13:30開会/15:00デモ出発
2. 開 場 : 日比谷野外音楽堂
3. よびかけ: 「さようなら原発」 一千万署名市民の会
大江健三郎さん、鎌田慧さん、落合恵子さんら9名
4. 内 容 : 呼びかけ人挨拶
鎌田慧(ルポライター)/落合恵子(作家)
発言 大江健三郎(作家)
高橋哲哉(東大教授)ほか
13:30~14:00までオープニングコンサート
デモ/日比谷公園~東京電力本社前~銀座~東京駅~常磐橋公園(予定)
QAB琉球朝日放送 ドキュメンタリー
「標的の村・国に訴えられた沖縄・高江の住民たち」
高江の住民の闘いが、描かれる秀逸のドキュメンタリーです。
動画サイトで見ることができます。是非ご覧ください。
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