所高生の自由と教育を考える委員会だより
発行者:所高生の自由と教育を考える委員会
発行日:2000年7月4日(火)
所高生の自由と教育を考える委員会だより
所沢高校PTA
所高生の自由と教育を考える委員会発行
2000.7.4
6月17日開催 「ふりーとーく in 所高」報告
6月17日、先生、生徒、保護者に広く呼びかけて「ふりーとーくin所高」を開催
しました。最終出席者数は39名でした。たくさんの皆様に参加していただいたこと
を感謝いたします。また、委員手作りの昼食の用意もあって、それが生徒たちの口に
入ったことも喜びの一つでした。
最初に出席者全員から自己紹介と日頃感じていることを話していただき、進行は委
員のKTが問い掛ける形で行いました。
発言された全部は載せられませんので一部抜粋になりますが、ご報告いたします。
注意:発言中の( )内は、編集者が話の流れから判断して加筆したもの。HR委
員会はホームルーム委員会。LHRはロングホームルーム。卒実は卒業記念祭実行委
員会。
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司会 ― 所高に入ってどうでしたか?
1年生徒:行事への熟むさはすごいと思うし、自主的にやるところがいいと思う。楽
しんだ後の後片付けができないのは、自立の部分で未熟なのではないかと思
う。
2年生徒:(体育祭でも)楽しんだ人とは違う人が一生懸命片付けした。
司会 ― 体育祭はどうでしたか?
3年生徒:去年よりパワーダウンしていたと思う。そうでもないという人もいるけど。
3年生徒:あまり燃えていたとは言えない。盛り上がっていたのは、応援団であり、
団長であったように思う。
先生:航空公園での練習は7時30分までという規制が入って、それが原因かな
と思う。
3年生徒:盛り上げる人がいて盛り上がる人がいる、それが所高のいいところだと思
う。
2年生徒:2年は中だるみなのか、去年ほど盛り上がらなかった。
2年生徒:ボクは当日だけ燃え払盛り上がる人がいて、静かにしている人もいる。み
んなが協力やる、そんなところがいいと思う。
先生:(生徒たちは)ルールをよく守っている。自主自立が行き渡っていると思
う。ある卒業生のことだが、自分で考えて行動するタイプでもないし、所高
は彼には合っていないのかと親は考えていた。そんな子どももいてもいい、
それがいいところだったのに壊されようとしていると聞いて心配していると
いう話を聞いた。
司会 ― 日頃の所高はどんなの?
2年生徒:先生にいわれないとやらないところがある。掃除についても、誰かがやる
だろうと帰る人も。自主自立が蝕まれようとしている。
保護者:所高では髪を染めるのが普通なのか。親と意見が違ったりするのをどう思
う?
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3年生徒:髪が黒くて普通の格好をしている子でもこわそうな子もいるし。
保護者:子どもが体育祭の前にいきなり黄色に染めて帰ってきた。びっくりしたけ
ど全然何も変わってはいなかった。ちょっと羽目をはずしたかったのかも。
司会 ― 生徒会活動の4月以降の話を聞かせて。
HR委員会は?LHRはどうしてる?
2年生徒:HR委員会では議事運営の理解やその勉強会なんかを。アンケート結果で
クラス討議の良し悪しは議長次第だと分かったので、クラス討議の進め方な
んかをマスターしてもらおうという勉強会です。また、どの部活でも1年の
入部が少なくなってきている。どうにかならないかとアンケート調査をやっ
ている。
2年生徒:LHRで1年の時に流しそうめんをやった。体育祭の前だったけど、(体
育祭が終わって真の所高生になるといわれているが)そのときにはじけてし
まった。
2年生徒:今年の1年生は体育祭の前と後とでそんなに変わっていないように思う。
自分たちの時は、「初々しい」とか言われてて、それが体育祭を節目に(髪
が)黄色くなったりして変わった。今年の1年生は最初から馴染んでいるみ
たい。
1年生徒:黄連合だったので体育祭の日に黄色くなった子が増えたけど、体育祭を通
過して、はじけた子はそんなに・・・。それより、燃える子と乗れない子で、
意識の違いから気まずい場面もあった。一生懸命やりたい子が、自習の課題
が早く終わったので応援練習しようと言ったのだけど、今やることはないの
ではないかという子もいて。深刻な気まずさではないけれど。
司会 ― 入学を祝う会はどうだった?
保護者:(挨拶の時に壇上でパフォーマンスをやる子など)去年と違って、1年生
は最初から所高生って雰囲気だった。
2年生徒:そう思った。自分より所高になじんでいると思った。
2年生徒:在校生の態度が悪かった。せっかく自分たちで作った行事なのに、自分た
ちで壊しているように感じた。
保護者:ステンドグラスに感動した子どもはあまりの感動で、卒実に入ってしまっ
た。
保護者:伝統の継承を。先輩たちは自問自答しながら今日の伝統を作ってきたパフ
ォーマンスもいいが、それ以外もきちんとやらないと。髪の色にしても、ぎ
りぎりのところで「まあいいか」と思うが、これがズルズルといってしまっ
たら「何なの?」になる。自己責任でやらないと単なる話題のある学校にな
ってしまう。
先生:中学で活躍していた子もここでは埋もれてしまう。髪の色や服装でアピー
ルしても、注目されるのは最初だけ。どうアピールするか苦しみながら卒業
していく。勉強でも、一生懸命やっているのになかなか芽が出ない。みんな
「おかしいなあ」と苦しんでいる。その中で成長するのかも。伝統を守って、
という発言があったが、それだけでは発展がない。先輩よりはさちに発展し
ないと。
司会 ― 伝統というのがでました。伝えてという意見だけど。
2年生徒:伝えようとこれからがんばる。
保護者:ウチの子が自習時間に体育祭の衣装の布を買いに行ったというのを聞いて
驚いた。自習時間に校外に出てもいいの?クラスでLHRの時間にバーベキ
ューをやるというのを知ってまた驚いた。そういう学校なのですか。見方を
変えないといけないと思って、そんなことも聞きたくて来ました。
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先生:自習時間は課額を済ませれば自由に使ってもいいことになっている。LH
Rでは、バーベキューや焼き芋に人気がある。ボーリングやカラオケまであ
る。できるかどうかを生徒が自主的に考えて決める。予約するなど事前にや
ることも生徒たちはやっている。席替えするかどうかの討議に40分使うこ
とまである。そんなことをやりながら育っていくのだと思う。
保護者:授業風景はどうですか?
2年生徒:授業妨害する子はいない。寝ている子もいるけど歩き回るような子はいな
い。授業を受けないで出て行ってしまう子はいるが、うるさいよりはいい。
2年生徒:(授業中)しゃべっている子がたまにいる。寝ているのは自分の責任にな
るけど、しゃべっているのは迷惑。
2年生徒:この学校では人に注意しづらいところがある。友人に自分の意見を言うと
批判されるのではないかとこわい。自分の意見をいえなくて周りに流される
ところかある。
1年生徒:自分のクラスは(授業中)静かです。
3年生徒:授業って記憶がない。いろんな意味で。
3年生徒:授業中にマンガを読んでいる子は3年になって圧倒的に減った。
保護者:先生に注意されないのですか?
3年生徒:みつからないようにやっている。みつけても注意しない先生もいる。
1年生徒:堂々とやっている人もいる。
保護者:授業は理解できる?
3年生徒:友達同士で不満は言っている。
保護者:それを先生には言わないの?
2年生徒:先生には言えない。
1年生徒:関心のないものでもノートを取るし、わからなければ質問する。わからな
いことがつまらないということではないと思う。個人の心構えだと思う。高
校は大学に入るために来るのだし。
2年生徒:自分の場合、授業へのウェイトは1%未満かも。部活さえあればいい。そ
のために高校へ入ったのだし。
3年生徒:自分は(授業は)部活と昼メシの次かな・・・。
2年生徒:授業があるから部活が引き立つ。
1年生徒:私は、授業を受けるために学校へきている。
2年生徒:授業がわからなくなってつまらなくなるのは普通のことだと思う。ある人
にとってはつまらないものでも、ある人にとっては面白いかもしれない。
先生:『みんながわかる授業』というのが問題。クラスに国立の理学部を狙って
いる生徒と、そうでない生徒が混在している。みんながわかる授業は難しい。
所高生はみんなが言うより勉強している。浪人がクラスに30人といっても、
みんな学力をつけて出て行く。そうやってみんな勉強をして、現役でもそう
だけど、高望みかと思われるところでも入ってしまうし、行きたいところに
行く。
保護者:あるクラスで朝や放課後に授業の補習授業を生徒がやっていたけど。
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2年生徒:わからないから教えて、と言われて始めた。その授業は自分にはよくわか
ったし面白かったので、それをやった。基礎力がないとわからないところを、
噛み砕いたやり方でやっていた。
保護者:大学チックだと思う。放り出されても這い上がって、自分からたたいてい
く学校だ。
保護者:とにかく初めてでびっくりすることばかり。知り合いに所高だと言うと、
「よくできるのね」といわれて、次に「自由な校風に流されて勉強しなくな
って、希望の大学に入れずに浪人する子が多いそうね」といわれる。体育祭
を見にきたら周囲の人が「いい学校に入って良かったよね」と話していてほ
っとした。今は子どもから目が離せない(注目している)。
保護者:上の子はそのルートをたどった。自分でやるしかない。親は待つしかない。
先生の大学的に「聞きたいやつは聞け」式より、もっとフォローがあっても
良かったのではないかと思う。もうすこし授業に対して親切であってもいい
と思う。
保護者:本当に勉強がやりたければ自分でやれば良いのではないかと思う。
保護者:ただ仕掛けが必要なのではないか。何のために先生がいるのか、になる。
1年生はまだ総合的には中学の延長みたいなもの。まだ学ぶ姿勢がある。
保護者:授業をみんなで変えたという保護者の話があったけど、みんなの話による
と、わからないのは個人の問題だとして、共通の問題として解決しようとい
うのがないのは気になる。全体で変えようとするのも必要だと思う。
保護者:HR委員会で、授業を身近な問題としてとりあげることはしないの?
2年生徒:意見が出れば取り上げる。
2年生徒:みんなで取り上げようというのが本来のものだと思う。そういうのができ
ればいいと思う。めざしていきたい。
3年生徒:授業では、面白いとか問題だとかいうのはない。自分たちができないこと
を面白くして欲しいというのは甘えている。そんな人が自主自立を叫べるの
か。
2年生徒:授業は先生と生徒のぶつかり合いだと思っている。事務的にやる先生はそ
れも人間性かもしれないけど、もっと生徒にぶつけるものがあってもいいと
思う。
保護者:歴史をきちんと教えてくれた先生は尊敬できた。人によって違うのだと思
う。
保護者:所高生は本当にやる気になったらできるのではないかと思う。その時期に
しかできないことをやるというのも、それはそれでいいと思う。
保護者:課せられるものが多いと思う。きちんとやっていたらすごい力がつくと思
う。
2年生徒:(課題は)多いです。
保護者:所高は進路指導をしていないといわれるが、振り分けで指導をしていない
ということだと思う。他校では偏差値で分けようとしているのではないか。
先生:卒業生や生徒にすれば、本当に自分に任された自分の進路を見つけてめざ
していると思う。
終了後の反省で、先生にもっと来てほしかちたというのが生徒からありました。ま
た、もっと生徒に出てもらうには、時間設定が問題だというのもありました。所高生
は年中忙しいので、集まってもらうのがいかに大変か、みんなで頭を抱えてしまいま
した。
(編集 O)
(Web管理者記)
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