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住基ネット切断の中野区長コメント
原資料は中野区のWebサイトにあります。 中野区長コメント
中野区長コメント
中野区は、本日、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)との接
続を切断し、本人確認情報の東京都への送信を停止しました。また、すでに東
京都に送信した本人確認情報の消去を求めてまいります。
区は住基ネットの稼動の前提として、万全な個人情報の保護措置がなされる
ことが必要であるとの立場で、個人情報の保護に関する法律案の成立が見込ま
れないことから、7月18日付で稼動延期を国に要望したところです。また、
総務大臣に対しては、8月14日付で、本人確認情報の安全確保について具体
的にどのような措置を講じるかなどの照会をしました。
その後、9月10日には、区の照会に対する回答をいただくとともに国から
説明も受けました。その内容を検討した結果、自治体が本人確認情報の提供先
である国の機関等の安全性を確かめる手だてが用意されていないことや、提供
先で閲覧できる範囲がどこまでかがあいまいな部分があるうえ、そのことへの
配慮を欠くなどの問題点があると判断しました。個人情報保護に関する基本法
がいまだに制定されていない現在、こうした現状では、住基ネット全体の安全
性に不安を感じざるをえません。区民の個人情報が確実に保護されることが十
分に確認できず、したがって、区民のプライバシーが侵害される恐れが払拭で
きません。
地方公務員共済組合などの機関には明日12日にも、本人確認情報の提供が
開始されます。個人情報の安全確保措置が十分に確認できないままに、個人情
報の利用が始まろうとしています。
私は、住民サービスの向上と行政の効率化を目的とした住民基本台帳ネット
ワークシステム自体を否定するものではありません。区長は、住民基本台帳法
に基づく適正な事務の管理・執行とともに、区民の個人情報を守る責任を果た
す義務を負っています。住基ネットの切断は、区長として、区民の個人情報を
保護するため、やむをえない措置として行いました。
2002(平成14)年9月11日
中野区長 田中大輔