「98.04.08橋本首相の衆院質疑答弁」
に関する私のコメント

 98年5月8日の衆議院本会議において、組織的犯罪対策法案の趣旨説明と質疑が
行われ、このなかで橋本総理大臣は「法案では、通信傍受の要件を厳格に定めるなど、
憲法の保障する通信の秘密や国民の私生活上の自由の制約を必要やむをえない範囲に
限定しているうえに、憲法が定める適正な手続きや令状主義を満たしており、憲法に
反するものではないと考えている」と述べ、憲法違反ではないと答弁しました。

 私が「組織的犯罪対策法案」について学習したところでは、とても「必要やむをえ ない範囲に限定している」とは思えませんでした。既に、麻薬などの薬物犯罪とか誘 拐などに関しては既存の法律により盗聴可能であり、この上の盗聴がなぜ必要かが明 確になっていないと考えます。  また、「憲法が定める適正な手続きや令状主義を満たしており」ということに関し ても、新聞投書で仙台地裁の寺西和史判事補が述べられているように令状発行がほと んどフリーパスに近い現状では、どのような歯止めがあるのか疑問です。  更に、今までの「令状主義」は「既に起った事件」に対する令状ですが、今回のも のは「これから起こるであろう事件」に対するもので、しかも「恐れがある」という だけで盗聴可能にしようというものです。

teru-iriの雑多ページに戻ります。