IRIYE Teruyuki Notes

社会関係 ［脱商品化の時代］ （イマニュエル・ウォーラーステイン著）
【脱商品化の時代】

　　　書籍名：脱商品化の時代
　　　　　　　アメリカン・パワーの衰退と来るべき世界

　　　発　行：2004年 9月30日　初版第1刷発行
　　　　　　　2004年12月15日　初版第2刷発行
　　　著　者：イマニュエル・ウォーラーステイン
　　　　　　　(Immanuel Wallerstein)
　　　訳　者：山下範久
　　　発行者：藤原良雄
　　　発行所：株式会社　藤原書店
　　　　　　　〒162-0041 東京都新宿区早稲田鶴巻町523
　　　　　　　　　電　話　03（5272）0301
　　　　　　　　　ＦＡＸ　O3（5272）0450
　　　　　　　　　振　替　00160-4-17013
　　　印　刷：中央精版印刷
　　　製　本：中央精版印刷

　　　ISBN 4-89434-404-1

【表紙表扉裏より】
〈脱商品化〉とは ―― 脱貨幣化のことではない。
脱商品化とは利潤というカテゴリーの排除のことである。
資本主義は、万物の商品化のプログラムである。
資本家は、まだそれを完全には実現していないが、
これまでずっとその方向でかなりの道のりを進んできた。
しかし実際のところ、われわれはそれとは別の方向に進みうるのだ。
大学や病院を営利機関に転換するのではなく、
どうしたら製鉄所を非営利機関に転換できるかを
考えるべきなのである。

【表紙裏扉裏より】

著者紹介
イマニュエル・ウォーラーステイン　(Immanuel Wallerstein)

1930年生。
ビンガムトン大学フェルナン・ブローデル経済・史的システム・文明研究センター所長。
イエール大学シニア・リサーチ・スカラー。
1994-98年，国際社会学会会長。
1993-95年には社会科学改革グルベンキアン委員会を主宰，
そこで交わされた討論リポートを『社会科学をひらく』（邦訳1996年，藤原書店）
としてまとめた。
世界システムの理論構築の草分けとして知られ、
『近代世界システム』全3巻の著作は著名。
著書に
　　　『ポスト・アメリカ』（1991）
　　　『脱＝社会科学』（1991）
　　　『アフター・リベラリズム』（1995）
　　　『転移する時代』（共編著，1996）
　　　『ユートビステイクス』（1998）（以上邦訳は藤原書店刊）他、
　　　下記の作品など。


訳者紹介
山下範久（やました・のりひさ）

1971年大阪府生。
ビンガムトン大学社会学部大学院にてウォーラーステインに師事、
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。
現在，北海道大学大学院文学研究科助教授（歴史文化論講座）。
専攻・世界システム論。
著書に
　　　『世界システムで読みとく日本』（2003，講談社選書メチエ），
訳書にフランク『リオリエント』（2000），
　　　ウォーラーステイン『新しい学』（2001）
　　　　　　　　　　　　『時代の転換点に立つ』（2002）
　　　　　　　　　　　　『世界を読み解く2002-3』（2003）
　　　　　　　　　　　　『イラクの未来』（2004，以上藤原書店）など。

【目　次】
脱商品化の時代　アメリカン・パワーの衰退と来るべき世界

序　過去と未来の狭間にあるアメリカン・ドリーム　…………………………………   7

第Ⅰ部　テーゼ
１　アメリカ合衆国の衰退 ―― 鷲は散り墜ちた　……………………………………  22

第Ⅱ部　交錯する修辞と現実
２　二十世紀 ―― 「真昼の暗黒」？　…………………………………………………  44
３　グローバリゼーションー ―― 世界システムの長期的軌跡　……………………  64
４　レイシズム ―― われわれの劫罰　…………………………………………………  98
５　イスラーム ―― イスラーム、西洋、そして世界　……………………………… 141
６　他者 ―― われわれとは誰のことか、他者とは誰のことか　…………………… 174
７　民主主義 ―― レトリックか現実か　……………………………………………… 210
８　知識人 ―― 問われる価値中立性　………………………………………………… 238
９　アメリカと世界 ―― 隠喩としてのツイン・タワー　…………………………… 271

第Ⅲ部　どこへ向かっているのか
10　左翼Ⅰ ―― 理論と実践再論　……………………………………………………… 308
11　左翼Ⅱ ―― 移行の時代　…………………………………………………………… 348
12　運動 ―― 今日、反システム運動であるとはいかなることか　………………… 362
13　二十一世紀的ジオポリテイクスにおける諸断層 ―― 将来世界のかたち　…… 380

後言
１　正義の戦争　…………………………………………………………………………… 410
２　「衝撃と畏怖」？　…………………………………………………………………… 418

謝　辞　……………………………………………………………………………………… 426
訳者あとがき　……………………………………………………………………………… 427
索　引　……………………………………………………………………………………… 447

（Web管理者記）