社会関係
[安心のファシズム]
(斎藤貴男著)
【安心のファシズム】
書籍名:安心のファシズム
―支配されたがる人々―
岩波新書 897
発 行:2004年7月21日 第1刷発行
著 者:斎藤貴男(さいとうたかお)
発行者:山口昭男
発行所:株式会社岩波書店
〒101−8002東京都千代田区一ツ橋2−5−5
電 話 案 内 03-5210-4000
販売部 03-5210-4111
新書編集部 03-5210-4054
http://www.iwanami.co.jp/
ISBN4-00-430897-6
【表紙裏扉裏より】
斎藤貴男
1958年生れ
早稲田大学商学部卒,イギリス・バーミンガム大学修士(国際学MA)
「日本工業新聞」記者,「プレジデント」編集部,
「週刊文春」記者を経て,フリージャーナリスト
著書−
『梶原一騎伝』(新潮文庫)
『カルト資本主義』〈文春文庫)
『バブルの復讐一精神の瓦轢』(講談社文庫)
『プライバシー・クライシス』(文春新書)
『機会不平等』(文春文摩)
『空疎な小皇帝−「石原慎太郎」という問題』(岩波書店)
『「非国民」のすすめ』(筑摩書房)
『希望の仕事術』(平凡社新書)
『平和と平等をあきらめない』(高橋哲哉氏との共著,晶文社)
『絶望禁止!』(日本評論社)
ほか多数
【目 次】
第一章 イラク人質事件と銃後の思想 ―――――――――――――――― 1
人質たちへの誹誇中傷/
自作自演説の発信地は首相官邸/
最悪の局面で噴き出した自己責任論/
自己責任とは何か/
「癒し」としての差別/
人質バッシングに見られる尋常でない視点の高さ/
超国家主義の復権
第二章 自動改札機と携帯電話 ――――――――――――――――――― 41
自動改札機の存在感/
自動改札機の普及史/
アメとムチによる徹底/
人間工学とサイバネティクス/
生理的器官化した「ケータイ」/
ケータイ市場の爆発とトラブルの急増/
「つながってるね▽」の本当の意味/
脳のアウトソーシング/
「動く商圏」と「息をする財布」
第三章 自由からの逃走 ―――――――――――――――――――――― 81
自民党憲法調査会の議論から/
先行する「心の教育」/
日本中の子どもに『心のノート』を浸透させるということ/
心のアンケート調査/
コンフリクト・フリー/
「お国のために命を投げ出す」国民を/
サラリーマン税制と会社人間の習い性/
ナチスの亡霊
第四章 監視カメラの心理学 ―――――――――――――――――――― 117
艶歌の成立しない世界/
監視カメラに関する意識調査/
杉並区監視カメラ専門家会議/
監視カメラ″先進国″英国の実態/
何がなんでも″防犯カメラ″/
監視カメラの向こうとこちら/
哲学としての監視カメラ論
第五章 社会ダーウィニズムと服従の論理 ―――――――――――――― 157
ネオ封建時代への構想/
″衛星プチ帝国″を志向する日本/
誰がためのゼロ・トレランス/
排除によってしか確保できないと考えられた「安全」/
9・11以降のアメリカ監視社会/
ハイテク・社会ダーウィニズムの恐怖/
再び「コンフリクト・フリー」/
『バトル・ロワイヤル』式
第六章 安心のファシズム ――――――――――――――――――――― 199
自由でないことの「幸福」?/
サウンド・バイト/
ブッシュ大統領と小泉首相/
新語法(ニュースピーク)/
ウンベルト・エーコの『永遠のファシズム』/
思想統制事件の横行と「これから」
あとがき ―――――――――――――――――――――――――――― 229
(Web管理者記)