経済関係
[人間が幸福になる経済とは何か]
(ジョセフ・E・スティグリッツ著)

【人間が幸福になる経済とは何か】

   書籍名:人間が幸福になる経済とは何か
       世界が90年代の失敗から学んだこと

   第1刷:2003年11月30日
   著 者:ジョセフ・E・スティグリッツ
   訳 者:鈴木主税
   発行所:徳間書店
   価 格:\1800-(本体)
   ISBN4-19-861761-9

【帯表より】 ノーベル賞経済学者 スティグリッツ最新作 アメリカ型資本主義の罠をあばく!
【帯裏より】
【表紙表扉裏より】 膨大な財政赤字を引き継いだクリントン政権。 スティグリッツは経済諮問委員長として 経済建て直しという難題に取り組む。 彼らは規制緩和と金融の自由化を推進することで 空前の好況を演出する。 しかし、それは後の歴史がしめすように、 崩壊の種子を内包した危険極まりないバブルであった――。 一体どこに間違いがあったのか? 経済政策はなぜこうもしばしば誤るのか? 弱者を思いながらも、さまざまな利害の衝突に翻弄された90年代を 検証し、未来への教訓と祈りをこめた話題の書。
【表紙裏扉裏より】  著者紹介 ジヨセフ・E・ステイクリツツ Joseph E. Stiglitz  1943年生まれ。アマースト大学卒業後、マサチューセッツ工科大学大学院に進み、 英国ケンブリッジ大学へ留学。博士号を取得。 エール大学をはじめオックスフォード、プリンスト、ぺスタンフォード大学で教鞭を とる。 ミクロとマクロの経済学を統合する新パラダイムを確立し、情報、インセンティブ、 技術革新などの問題に新しい光をあてた。  1993年3月、クリントン政権の大統領経済諮問委員会に参加。 95年6月より委員長に就任し、アメリカの経済政策の運営にたずさわった。 1997年1月に辞任後、世界銀行の上級副総裁兼チーフエコノミストを2000年1月まで 務める。 「情報の経済学」を築き上げた貢献により2001年のノーベル経済学賞を受賞。 2002年の著書「世界を不幸にしたクローバリズムの正体」(小社刊)は世界的ベスト セラーとなる。 アメリカのスター的経済学者であり、「50年に1人の逸材」と賞賛されている。 現在はコロンビア大学教授。
【目 次】     序 「狂騒の90年代」とは何だったのか ………………………… 5         金融がすべてを支配した時代         アメリカ政府の矛盾   第1章 好況から不況へ ―― 崩壊の種子は蒔かれた ………………… 23         崩壊の種子の正体         失敗の理由          <バランスのとれた政府の役割を見失ったこと>          <安上がりな成長を追求したこと>         国外でのアメリカの失敗         失敗の経済学         教訓   第2章 奇跡か、ただの幸運か ―― 赤字削減の苦闘 ………………… 53         経済が表舞台へ         クリントンの受け継いだもの         歴史の問題          <アメリカの金融政策が世界に及ぼした影響>          <1991年の景気後退>          <景気後退を防げなかった連邦準備制度>         赤字削減の苦闘          <回復の活力はどこに?>          <信用ゲーム――もう一つの説明>         赤字削減を振り返る          <見送られた財政出動>         教訓   第3章 「全能」のFBRはなぜバブルを防げなかったのか ………… 84         言葉と現実         「根拠なき熱狂」と市場効果         グリーンスパンの自己弁護         回想         インフレと完全雇用         回復とソフトランディング         教訓   第4章 規制緩和の暴走 …………………………………………………… 120         電気通信の規制緩和はいかにして巨大バブルを生み出したか         支配欲との闘い         規制緩和の行く末         市場の失敗         企業の偽善          <企業の自家用ジェット>          <スペクトルの使用権>         教訓   第5章 貪欲の経済 ―― 粉飾会計とストックオプション …………… 152         ストックオプションと株主価値         重要なのはインセンティブの中身         偽造会計入門         証券取引委員会の闘い         教訓   第6章 銀行の変質とバブル ……………………………………………… 181         ウォール街とシリコンバレーの共生         好景気の市場で一儲け         アナリストの不祥事         情報の非対称性         公平な情報開示         新規株式公開というプレゼント         銀行のいかがわしい取引         グラス・スティーガル法の廃止         バブルがもたらした企業合併         ワールドコムの一例         教訓   第7章 減税が熱狂をあおった …………………………………………… 218         キャピタルゲイン減税の偽善   第8章 もはやわれわれは安心な生活を送れない ……………………… 229         ニューエコノミーに何が起こったのか――新たな両刃の剣          <労働市場の敏感度の高まり>          <労働者の不安の高まり>          <経済の脆弱性を高めた年金改革>         個人の退職後を保障するために          <年金の移動継続とコスト>          <物価指数債権>         社会保障の改革         民営化の危険性         リスク管理         教訓   第9章 世界を不幸にしたグローバリズムの始まり …………………… 253         不公平な貿易協定         中国の抵抗         世界的な不安定の助長          <メキシコ危機>          <東アジア危機>          <ラテンアメリカ危機>          <アメリカ財務省とIMFの罪>         国際金融改革はなぜ進まない         ワシントン・コンセンサスの失敗         悔やまれること   第10章 エンロンの不正と破綻 …………………………………………… 297         エンロンの崩壊         電力の規制緩和         不正操作の蔓延         インドの怒り         エンロンとアメリカ型縁故資本主義         ブッシュのエネルギー政策   第11章 神話の真実をあばく ……………………………………………… 329         財政赤字削減の神話         戦争が景気を拡大させるという神話         英雄神話         見えざる手の神話         金融の神話         大きい政府は悪いという神話         グローバル資本主義の神話         アメリカ型資本主義が成功したという神話         今こそ新しいビジョンを   第12章 「第三の道」を求めて …………………………………………… 343         私たちが反対していたもの         リベラルな民主主義の直面する課題         効率と成長の課題         民主主義的理想の価値観         社会正義          <機会の平等>          <雇用>          <権利の拡大>          <世代間の公平>         政治と権力         個人と社会          <制約としての権利と目的>          <市場VS政府という考え方を超えて>          <利己主義の克服>         個人への影響         政治と経済のグローバリゼーション         結論 エピローグ 経済政策はなぜ誤るのか ………………………………………… 386         経済全体の運営を誤る         企業不祥事の管理を誤る         グローバリゼーションへの取り組み方を誤る    謝辞 ………………………………………………………………………… 403    原注 ………………………………………………………………………… 430
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