占領された地域の状態は非道徳的で耐えがたく不公正だ。 |
イスラエルの軍務拒否者の声(2) 曹長*(Staff Sergeant)Gil Nemesh |
どのようにして人は自分が「恐ろしい悪事をする」と言って それをし続けることができるのだろうか。 自分自身に嘘をつき、事実を捻じ曲げるのだ。 私にはそれは出来なかった。 |
ひきつづき、イスラエル軍務拒否者からのメッセージを紹介します。 今回は非常に長文でしたので、前半部分のみの翻訳となりました。 |
私は友人が人々を辱め、私には決して出来ないことだが、人々を動物のように扱うのを見た。私の友人は、年輩の男性に対し、自分自身を辱めるよう強い、子供達を傷つけ、人々を面白がって虐待し、そしてその後にそれらを自慢し、恐ろしい残忍さを笑っている。
私は、それでも彼らを私の友人と呼ぶべきかどうか自信がない。
何故?何が人をして他人をこのように扱うようにさせてしまうのか?
しかし、軍隊の中では我々はもっと良く教えられた。道徳と倫理を教え形成することに専念する軍隊は、最良の軍隊だと信じてきた。しかし、私は間違っていた。強いられた教育の中で(得た)その他の事と同様に、これら全てははぎ落とされ、暗い引き出しの中に押し入れられ無視された。
これら私のもう友人とは言えない人々は、彼らの人間性を失わせ、他のやり方で処理することが難しすぎるので、純粋な邪悪さの中から抜け出せないでいる。どのようにして人は自分が「恐ろしい悪事をする」と言ってそれをし続けることができるのだろうか。
自分自身に嘘をつき、事実を捻じ曲げるのだ。
私にはそれは出来なかった。私ばかりか、この声明の署名者の誰もがそうである。私は平和は可能だと信じる。しかしイスラエルは間違った道にいる。地域を占領しているのだ。
確かに、これは政治的な見解だ。しかし私は倫理的な見解から声明に署名した。私は自分自身に嘘をつけなかった。我々はそこにいるべきではない。我々はそこですべきことは何も無い。この地域で起こっている恐ろしい出来事は、テロの停止とイスラエルの安全にはほとんど関係無い。それはすべて入植地でのことだ。入植地に安全を確保するため、数百万の人々に対し、首を締め、飢えさせ、屈辱的な扱いをしているのだ。
私の仲間の兵士達に対して倫理的であることを要求するため、私はそこにいるべきだろうか?それはそのようにはならない。この地域の悪夢のような現実において、理由は聞き入れられないだろう。憎しみと無分別の声は、まだまともな少数者によって打ち勝つには大きすぎるのだ。
我々兵士は無感覚になっている。彼らは自分達の行動に何の落ち度も見出せない。野蛮な占領において子供を撃つことを自慢し、救急車を止めてさえもまだ自分が高潔だと思い、何の感覚ももたずに殺している。
この占領は我々に強いられたものであり、他に可能な道は無いので、他に選択肢は無いと言うのだろうか。占領はそれ自身非倫理的なものであり、悪であり、終わらせなければならない。他の道は見出さなければならない。何がそのような道なのか?これは政治の領域である。私の政治的見解は、この地を共有することである。
私は平和こそが大事だと思う。
私はここに書いた記事の結論を示す。それは大変一般的な意見であるが、その目的は一つ。
平和こそが全てだということだ。
(後略)
曹長*(Staff Sergeant) Gil Nemesh
*読者の方からご指摘があり修正しました。Staff Sergeantとは軍曹より上の階級で「曹長」と訳すことが妥当なようです。ご指摘ありがとうございました。(3.18)