米ブッシュ政権は、本日(10/8)1時30分、カブールなどアフガニスタン6都市を爆撃機など40機、巡航ミサイル50基で攻撃を開始した。「対テロ作戦」、「報復戦争」という名目での、独立国アフガニスタンへのあからさまな侵略戦争の蛮行を断固糾弾する。
ビンラディン暗殺か、アルカイダ殲滅か、タリバン政権打倒か、反米的イスラム勢力打倒なのか、ブッシュ政権はついに、戦争の目的も対象もまったく曖昧で不明なまま戦争に突入した。好戦的侵略主義者ブッシュが始めたことは、世界をテロと暴力と戦争の泥沼へと引きずり込ませるものである。満身の怒りを込めて糾弾する。
小泉首相は、未明に記メ会見し「米の攻撃全面支持」、「あらゆる手段で米を支援する」と表明した。小泉はブッシュと並んで世界を暴力の連鎖に引きずり込む共犯者である。小泉の突出した対米追従、好戦的な侵略主義、軍国主義を糾弾する。
小泉政権は「テロ撲滅」の名目で、「報復戦争」への自衛隊参戦の暴走を始めた。
国会へ上程された「テロ対策措置法案」、「自衛隊法改正案」が狙うものは、歴代政府が否定してきた「集団自衛権行使」を飛び越え、一挙にアメリカの侵略戦争に自由な参戦を可能にする「侵略的交戦権」の行使とも言えるものである。我々はこうした小泉自民党政権の憲法違反の暴走に断固反対して闘う。
ブッシュ政権が開始した「報復戦争」は何の正当性もない。テロ行為は犯罪であり、国際法規にのっとり決着をつけるべきものである。
事件直後、ブッシュ政権はビンラディンを首謀者と特定し、マスメディアを使った猛烈な情報戦による全世界の「洗脳」を行った。しかし客観的証拠は全世界の前にあからさまな形では何ら示されていない。タリバン政権の証拠提出要求に対してブッシュは「交渉はしない」として提出を拒否した。このようなもとでのタリバンとアフガニスタンへの攻撃は、米によるあからさまな、アフガニスタンへの侵略戦争に他ならない。
アフガニスタンではブッシュの報復戦争宣言により食糧援助が途絶え、既に数百万人に餓死の危険が高まっている。アフガン民衆は国外へ避難しようと国境へ殺到しているが、越境できずに約20万人がすでに難民化している。
直接攻撃により多数のアフガン民衆が死亡し、難民化し、国土が荒廃し、その影響が数世代、数十年にも渡り続くことは明白である。
米ブッシュ政権は、軍・産・石油複合体を直接の基盤にもつ極めて軍国主義的好戦的侵略的性格を持っている。今回の「報復戦争」は、かねてからこの政権が計画していた「対テロ戦略」を発動したものに他ならない。このような恣意的で傲慢で非人間的な「報復戦争」=侵略戦争は、世界のあらゆるところで堆積している反米の怒りに火をつけ、果てしのないテロの応酬による泥沼の戦争状態に世界を引きずり込む。世界最強の軍事力とと経済力と政治力をもつ権力者のこうした無責任極まりない新たな戦争戦略の発動に強く反対する。
小泉の対米盲従の侵略戦争参戦の動きは、世界でもイギリスと並んで、米ブッシュ政権の戦争政策に対する突出した支援となっている。今国会での参戦関連法案廃案、自衛隊参戦阻止は、米の無軌道な戦争政策の手を縛る意味でも極めて重要な意義をもっている。
米の「報復戦争」はほころびを見せている。各国からの「報復戦争」の支持と協力は、米の思うようには得られていない。小泉が「テロ撲滅」の名目のもとに一挙に進めようとしている集団自衛権行使、改憲への動きも、広く大衆や野党のなかで、さらに与党、自民党の中の一部にも危機感や躊躇を生み出している。
米本国および世界で「報復戦争反対」の声と運動が起こっている。日本でも報復戦争反対と小泉の突出した参戦の動きに対して反対の世論と行動が起こりつつある。日本の過去の誤った侵略戦争の深刻な反省のもとにある平和憲法を武器として、我々はこうした平和を愛する全ての勢力と連帯して闘う!
2001.10.8
「米の『報復戦争』=侵略戦争と日本の参戦に反対する
10.8集会」
参加者一同
米のアフガニスタン攻撃=侵略戦争糾弾!
小泉政権の参戦への暴走を阻止しよう!