米軍再編の狙いと各地での反対運動 (4/6) - 我々は何をすべきか - |
この記事は2005.12.8に行われたピース・ニュース学習会での資料と議論をもとにまとめたものです |
[目次] 1. 辺野古での基地建設阻止の闘いと「中間報告」 (1) 辺野古での海上基地建設阻止の闘いの経緯 (2) 「中間報告」の内容 2.中間報告の狙いと背景 3.各地での反対運動 (1) 自治体など (2) 政党 (3) 労働運動など (4) 反戦平和・反基地運動 4.我々は何をすべきか |
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2.中間報告の狙いと背景 (1)米軍のグローバル再編=対テロ戦争戦略と対中国軍事戦略を同時並行で具体化。 |
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● 2005.2 日米安保協議委員会「共同発表」ー初めて日米の「共通の戦略目標」を確認。 @ 北朝鮮への対応と並んで、初めて中国の軍拡を取り上げた。日米政府が公式文書で中国を事実上の「仮想敵」と位置づけ。 A テロ防止、大量兵器不拡散での軍事協力の確認。日本が米の「対テロ戦争」への参加、先制攻撃戦略をとる米の軍事戦略への支持表明。 ● アジアで「機動・迅速展開能力強化」と「兵力増強」の同時推進。 対テロ戦争=「不安定の弧」に対する軍事戦略と中国に対する軍事戦略を同時並行で強化。このための柱がアジアにおける「機動・迅速展開能力強化」と「兵力増強」。 - 横須賀に加えハワイまたはグアムへの原子力空母配備 - ハワイと韓国に機動力の高いストライカー旅団を配備 - グアムは海兵隊司令部のみでなく、戦略潜水艦3隻の配備。戦略爆撃機の出撃基地として大規模な増強。 |
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(2) 在日米軍司令部への自衛隊司令部の事実上の従属的統合。自衛隊部隊が米軍の指揮下に入る異常事態。 |
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● 自衛隊の司令部を在日米軍の司令部に統合する形で、米軍全体の中に組み入れる。 @ 横田の米第5空軍司令部に航空自衛隊司令部を併設。 ー日本の防空の全情報を米軍に提供。米軍が掌握し米軍が与える情報をもとに日本が米軍に連動して動く。 A 米第1軍団司令部の座間移転と陸上自衛隊の「中央即応集団指令部」と合体。 −日米の海外派兵を中心任務とする部隊の司令部が一体化。 ● 日本全土の自衛隊基地を米軍基地として使用する新たな体制作り。自衛隊を米軍の補助部隊として利用する。 @ 自衛隊基地の日米共同使用化と、米軍基地の自衛隊による使用。 − 自衛隊を米軍と全く同じ運用が可能な軍隊、米軍の補助部隊として増強しようとしている。 A 自衛隊基地の自由使用により米軍の強固さを強める。 −中国に近い沖縄への基地の集中から、空軍の作戦基地を一挙に5箇所確保。海兵隊司令部のグアムへの移転もその一環。 |
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(3) イラク戦争の泥沼化で兵力不足に陥ったブッシュ帝国主義。米の軍事覇権維持のために自衛隊と沖縄・「本土」を差し出す小泉日本。 |
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● 唯一の超大国アメリカ帝国主義といえども、いまや一国で世界の軍事覇権を維持できなくなった。米の軍事覇権を全面的に支える役割を進んで担う小泉政権。 ● 小泉政権の対米全面従属路線は思い通りには行かない。矛盾をはらんだもの。反基地の闘いが重要。 @ 一方的な基地再編計画が日本国中の基地地元から総反発を食らっている。 A ブッシュ政権の失速、支持率の急速な低落。 B 小泉の対中・対韓外交、対アジア外交の行き詰まりと孤立化。 |