沖縄できいたお話 パート2
キャンプシュワブを国民休暇村に
─海上基地予定地を見ながらきいた話─

沖縄から基地がなくなると仕事が減って困るという説がある。
とんでもない話である。
沖縄の住民から土地と空と海を奪い、仕事を奪っているのは基地だ。
海上基地予定地が一望できる長島で、アジサシに囲まれながら聞いたお話から。

 ここ(平島・長島)は土曜・日曜はキャンプ・シュワブから米兵も来るんですよ。泳いだり遊んだりしている。ここの司令官はヨットを持っていて、バカンスの場所になっている。だから僕の任期中は作ってほしくないといってる。

 兵隊はこういう計画があることをほとんど知らないですね。聞くとびっくりして『信じられない』という。

ここは本国で海兵隊のパンフレットにも使われているんです。 

 あれが宿舎です。
 このあたりは10年位前に日本の思いやり予算で立て替えられたんですね。占領統治時代の建物はほとんどない。

 あの赤い屋根の建物は去年の3月にできた将校クラスのクラブですね。周辺の整備も含めて17億円です。緑の高い屋根の建物が映画館です。 
 
 キャンプの中にはボーリング場もありますし、プールもダイビング用と(普通のと二つあるし体育館も二つあるんです。中に診療所もあるし。グラウンドは五つもあるんですよ。もちろんテニスコートもあるしすべて整っているわけです。
 
 ここにだいたい1500人から2000人が常駐しています。若い新兵がここにきます。


長島から見たキャンプシュワブ 左端が辺野古漁港


あの施設は日本の税金で作っているわけですから、そのまま使えるんですよ。国民に還元して長期滞在型の国民休暇村にすればよい。そこにジュゴンの研究所とか作れば、世界中から人が来る。グラウンドも五つあるから野球でもサッカーでも呼んでキャンプができる。
 
 あの弾薬庫ですが、弾薬庫は地下で温度が一定しているんです。そこに沖縄の泡盛を置く。古酒になって5年後10年後来てまた飲んでとも考えられるんですよ。

 キャンプの雇用は100人にも満たないくらいなんですよ、これだけの広大な敷地に。ここが開放されればどれだけ雇用がふえるか。

 ただ米軍が出て行ってくれればいいんです。(あとを利用して)自然を残すような地域づくりができる。

あちらの山がはげてますよね、あれが訓練区域です。発射訓練とかやってるんで山火事がよく起こるんです。右手に見えてるのが弾薬庫、ここから見える山がほとんど基地です。

そういう意味で、沖縄は基地に生産の場を奪われているわけです。海にも固定物を置いちゃダメということで、定置網も置けない、養殖をするための網も置けない。魚を釣るとか船の航行だけは認めようということですね。


長島から見た海上基地予定地

<大浦湾を囲んで大型リゾートホテルが建っている。(地図の赤丸)>


 
 ホテルの経営者はこのロケーションが最大の売りなのに反対しない。(平島という名前があるのに)くじら島って呼んで、宿泊客がボートで渡ってきて遊んでいる。工事が始まればこれもできなくなるのに。

もし海上基地ができれば米軍と自衛隊の保養施設として契約できるといっている。民間を相手にしなくていいからって・・・そういいながら分譲し始めた。そこには一切基地の話は書いてない。知らせずに売ろうとしている。


* ジュゴンの住む辺野古の海の豊かさなどについては下記サイトから

  沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団  http://www.asahi-net.or.jp/~qg2n-tir/jugon/jugon.html