沖縄できいたお話　パート１

100日間のすわりこみの前に1年間の土曜集会があった

　
　2004年4月19日午前5時、夜明け前の真っ暗な漁港に防衛施設局の職員と業者が20台の車で乗りつけた。
このとき浜辺では連絡を受けた人々がボーリング調査に反対して30名以上も集まっていた.
　３時間あまりの交渉の末、天候不順を理由に調査は中止され、施設局職員と業者は引き上げて行った。

「彼らは仰天したでしょう。まさかこんなところに、５時にね、誰もいないと思っていたのに。３０人も待ってるなんて。車を連ねてヘッドライトをつけてきたら」

「広場で施設局の人と私たちと対峙して後ろに業者が並んで。」

（動きがあることはどうしてわかったんですか？）

「去年の４月７日に名護市議会にボーリング調査の説明があったんです。で『その工事はいつ始めるんですか』ときいたら『未定です』と答えた。

その翌朝、工事はじめたでしょ。　

前の晩に集まっていたら連絡が入った。９時から工事を始めるという連絡がマスコミに入ったらしい。船のチャーターを頼まれたんだと。次の電話は漁民たちが５時に集まれっていってるらしい。

去年の話よ、これは。

で、毎朝来たんだわ、わたしたち。毎朝来たけれども５，６人しかいないの。どんなに説得しても、どんなに激しく抗議しても、すまーして無視して出て行くのよ、調査船が。予備調査よ。

金城さんが『私が命を守る会の責任者だから私に説明してください』っていっても無視していくの。ナツメもいた、オサムもいたのよ。私はシン君を急いで呼んだのよ。『変なことになってるからすぐ来なさい』っていったら顔も洗わずに来た。ウラシマさんも呼んだ。それだけの人数だもの。

何日も何日も続いたの。でもどうしても阻止できなかった。」

＜2003．4.8　琉球新報ニュースより引用＞

　政府は米軍普天間飛行場代替施設の建設に向け８日午前、名護市辺野古の建設予定海域周辺約５６００ヘクタールで、代替施設の護岸構造を検討するための海底地形調査に着手した。

（略）

漁港には移設反対派のメンバーが数人集まり、施設局職員に詰め寄る場面もあった。また漁港には警官十数人が待機し、調査船周辺では海上保安庁が巡視船からボートを出し、警戒に当たっていたhttp://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2003/2003_04/030408ea.html

「これは本工事に向けて着々と動くだろうから、体制を組まないといけない。毎週土曜日に土曜集会を朝８時から９時まで隣の浜でしようとなった。それから３０人くらいの集まりを約一年続けた。その中で緊急連絡網を作った。

　緊急連絡網を夜中に受けて朝すっ飛んできたときに、なーんにもなかったなら喜ぼう、でも空振りだったことが１００回続いたとしても、毎回本気で集まろうって決めていたの。」

（2004年4月19日に戻って）

「朝５時過ぎだったんですが、真っ暗ななか来ましてね。どこへどう集まったらいいかわからないじゃないですか。そこへポンポンと太鼓の音が聞こえてきた。あ、あそこだっていったらもうたくさんの人が集まっていた。

＜2004．4.19琉球新報ニュースより引用＞
　那覇防衛施設局は１９日午前、名護市辺野古沖で予定していた普天間飛行場代替施設建設のためのボーリング地質調査と海象調査の海上での作業を天候不良で延期した
（略）
　港内には市民団体が午前５時すぎから次々と集まり、約１２０人が、住民との話し合いや調査の中止などを求め続けた。

http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_04/040419ea.html