イラクへの自衛隊派遣で、自衛隊員、家族を
米英侵略兵の二の舞にするな!(その2)
イラク人の祖国防衛の激しい抵抗に苦戦しているイラク侵略米兵の
親たちが声をあげ始めた。● ブッシュは、アメリカ大衆にイラクの脅威について嘘をついた
●私たちの子供達を帰還させるのにあと何人、息子を殺す必要があるのか?
●私たちは『息子らを今すぐ家に帰せ』と言いたい
Parents of Troops in Iraq Fight to Get Them Home
米軍の帰還を求めて闘うイラク駐留兵士達の親
By Steve Vogel
Washington Post Staff Writer
Thursday, August 14, 2003
スティーブ・ボーゲル
ワシントン・ポスト スタッフライター
8月14日火曜日
翻訳:ピース・ニュース米軍の帰還を求めて闘うイラク駐留兵士達の親
スティーブ・ボーゲル
ワシントン・ポスト スタッフライター
8月14日火曜日
米軍のイラク駐留に反対することはアメリカ軍を支持していないと見られる、との忠告にトーマス・マクマホンは苦しんでいる。
「自分のただ一人の息子を軍隊に出すこと以上にどんな大きな軍への支持ができると言うのだろうか」、ベトナムで陸軍歩兵部隊として闘ったハーンドンの法律家のマクマホンは言う。彼の息子、コリン26歳、75レンジャー連隊のメンバーは、春にイラクで従軍した。そして再びイラクに送られるだろう、と彼は言う。
マクマホン58歳は軍人の家族と退役軍人たちの一人である。彼らは昨日、「今こそ撤退を(Bring Them Home Now)」というイラク駐留の15万人の米軍部隊を本国の基地に帰還させる国民運動を立ち上げたことを、ワシントンで記者会見して訴えた一人である。
この戦争は敵対的・非敵対的な作戦のなかで267人の米軍人の命を奪った。その中にはブッシュ大統領が主要な軍事作戦が終了したと5月1日に宣言してから殺害された58人の戦死者を含んでいる。
昨日発表されたワシントンポストの世論調査では、調査対象のアメリカ人の56%がブッシュのイラク政策に同意しているとの調査結果であった。この初夏の調査からは減少しているが1ヶ月前とほぼ同じ数字である。
しかしながら、「今こそ撤退を」の運動の組織者は、数千の支持のEメールを受け取っており、軍人の家族は戦争を批判することを躊躇しなくなりつつあり、彼らへの支持は毎日増えつづけていると語ってくれた。
今こそ撤退を(Bring Them Home Now)
のHPより「ここ数日、私たちが受け取っているeメイルの多くは、『私は共和党員です。ブッシュに投票しました。この戦争が始まった時には支持しました』という書き出しで始まっている」とチャーリー・リチャードソンは語る。彼は「平和のための退役軍人(Veterans for Peace)」のグループと共にこの運動を始めた「米軍帰還を求める家族(Military Families Speak Out)」の共同創始者である。
運動のコーディネータは今日、イラクへ配備された第82空挺師団とその他の部隊の基地があるノースカロライナフォートブラッグでもう一つの記者会見を予定している。
同運動の行動声明によれば、彼らは7月の米軍へのイラクの攻撃についての記者会見でのブッシュの「ばかげた向こう見ず」な発言、「(奴らを)引っ張り出せ」によって行動に奮い立たされたのである。
「私たちは、武装した警備員に囲まれて安全で確実な場所で、ブッシュ大統領の口から出た誤った虚勢の3語を問題にしたいのです。ジョージ・ブッシュは『(米軍に攻撃をしかけてくるイラクのゲリラを)引っ張り出せ(Bring 'em on)』と言いました。私たちは『息子らを今すぐ家に帰せ(Bring them home now)』と言いたいのです。」と「米軍帰還を求める家族」の共同創始者であるナンシー・レーシンは語る。
昨日のイベントに参加していたもう一人の父親、カリフォルニア州のエスコンディドのフェルナンド・スオレッツ・デル・ソーラーにとってはもはや手遅れであった。彼の息子、イエサス・スオレッツ海兵隊員は3月27日にイラクで殺されたのである。
「私のブッシュ大統領への質問は、私たちの子供達を帰還させるのにあと何人、私たちの息子を殺すことが必要なのか?ということです」。礼装に身を包んだ息子の写真をつけたプラカードのそばに立ってスオレッツさんは問い掛ける。
他の発言者と同様に、スオレッツさんは米が大量破壊兵器の発見ができないでいることを引き合いに出しながら、ブッシュがアメリカ大衆にイラクの脅威について嘘をついたことを告発した。スオレッツさんは「私の息子は帰ってこない。しかし私は他の子供たちが故郷に帰ってきて欲しいのです。あなた(ブッシュ大統領:訳者注)はアメリカ民衆を打ちのめしているのです。神があなたを許されんことを」と語る。
オークトンのマリー・フリッツさんは、イラクに駐留している息子について語りながら突然泣きだすのだった。
テキサス州クロフォードで昨日、ブッシュは軍に対する支持を表明し、今日カリフォルニアのミラマーの海兵隊航空基地を訪れた際に軍人家族と面会すると言った。
ブッシュはレポーターに対して「海兵隊員とその家族に対して、彼らのわが国に対する奉仕に感謝しイラクで起こっていることが米国の安全にとって最重要なことであると述べるつもりだ」と語った。
昨日のナショナル・プレス・クラブでの会合に出席していた、リッチモンドから来た親の一人である環境エンジニアのラリー・シバーソンさん、54歳にとっては彼自身の戦争に対する支持の気持ちが低下する一方である。彼の息子の一人、ブランダンさん31歳は第四歩兵師団の戦車司令官であり、次男のブライス25歳は第一装甲師団のブラッドリー戦闘車の射撃手である。
シバーソンはこの数ヶ月間の間、何回もリッチモンドの連邦郡庁舎の前で、ドライバーに平和のための警笛を鳴らすよう呼びかけるプラカードを持って昼休みを過ごした。
「戦争中はほとんど協力してくれる人はなかった」とシバーソンは言う。彼のことを共産主義者だと言う者もいれば、非国民だと叫ぶ者もいた。今やそれが変わった、と彼は言う。「[死の]犠牲者が増える度に、警笛を鳴らす人が増えているのです」。
「今こそ撤退を」(Bring Them Home Now)のHPはこちら
「米軍帰還を求める家族」(Families Speak Out)のHPはこちら