米英軍は劣化ウラン弾の使用を即刻やめよ!
          ---恐るべき被曝被害が帰還米兵の新生児にも


劣化ウラン弾が生んだ最も幼い犠牲者


--奇形障害を持って生まれた女の子、父親がイラクで劣化ウラン被曝--

ニューヨーク・デイリーニュース紙が報道


 4月にUMRC(Uranium Medical Research Center)イラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン事務局主催の緊急報告会において来日したUMRCのドラコビッチ博士はイラクの帰還米兵が劣化ウランに汚染されていたという驚くべき事実を明らかにしてくれました。サマワから帰還した米兵9人のうち4人は劣化ウランに汚染されており、7人はウラン236に汚染されているというものでした。この事実は、4月3日から3日間、100万人の読者を持つニューヨーク・デイリー・ニュース紙に発表され、軍や政界に大きなショックを与えました。この9人は病気になって帰ってきたが、ワシントンの病院では尿検査されず、UMRCに駆け込んできたのでした。

 そして、9月29日に再びニューヨーク・デイリーニュースにイラクからの帰還米兵が劣化ウランに汚染され、彼の子供として生まれてきた女の子が奇形障害を持って生まれてきたという事実が報道されました。
 以下、全文翻訳(「劣化ウラン弾が生んだ最も幼い犠牲者」(暗いニュースリンク)
   http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/09/post_11.html
からの抜粋紹介です。

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 03年9月初旬、陸軍州兵のジェラルド・ダレン・マシューは、突然の体調不良によりイラクから帰還を許されました。
 マシューの顔面の半分は毎朝腫れるようになり、偏頭痛に襲われ、目は霞み、意識がはっきりせず、排尿の度に焼けるような痛みを感じるようになったのです。帰還してまもなく、マシューの妻ジャニスが妊娠し、今年6月29日、女の子を出産しました。女の子ビクトリアちゃんは指が三本欠けており、右手はほとんど失われていたのです。マシューと彼の妻は、娘の衝撃的な奇形と父親の症状、そして従軍経験の間に何か関係があるのではと考えました。夫妻の家系には先天的欠損症の記録はなかったからです。夫妻はイラクで生まれた奇形児の写真を見て、状況が不気味なほど似通っているということに気づいたのです。6月に、マシューはデイリーニュース紙に連絡を寄越し、研究所での独自の尿検査の手配を依頼しました。独自検査の結果、マシューの尿から劣化ウランの放射線が確認されました。放射線に被曝することと、被曝した両親から生まれた子供の奇形には、多くの研究により関連性が認められています。

 ニューヨークのハーレムから出征したマシューは、イラクでは第719輸送部隊のトラック運転手でした。彼の部隊はクウェートの陸軍基地からバクダッドの最前線まで補給品を運んでいました。マシューの話によれば、被弾した戦車や破壊された車両の部品をトラックの荷台に乗せてクウェートまで運ぶこともあったということです。出産前に胎児の奇形を知ってから、マシューはすぐに軍部に連絡し、尿の劣化ウラン被曝検査を求めました。4月には、ニュージャージーのフォートディックス基地で除隊を待つ間に、24時間分の尿サンプルを医者に提供しました。5月、米陸軍は、マシューの抱える偏頭痛と、突発性血管浮腫(原因不明の慢性的なむくみ)の症状に対して、障害年金の40%支給を認可しましたが、しかしマシューは、陸軍での劣化ウラン被曝検査の結果を知らされることがなかったのです。幸いなことに、マシューは陸軍の官僚主義のみを信頼するつもりはなかった。彼はデイリーニュース紙に頼ることにしたのです。今年始めに、同紙は第442部隊から提供された尿サンプルの検査を、元陸軍医であるアサフ・ドラコビッチ博士と、ドイツ・フランクフルトのゲーテ大学地質学者のアクセル・ゲルデス教授に依頼しました。

 検査の結果、マシューの尿が他のサンプルに比較して、総ウラン濃度が4倍から8倍高い数値を示していたのです。米陸軍のガイドラインによれば、ゲルデス教授がマシューの件で発見した程度の総ウラン濃度は、ほとんどのアメリカ人にとって許容範囲とされています。しかしゲルデス教授は陸軍の基準に疑問を呈し、極微量の劣化ウランであっても懸念材料となると指摘しています。「マシューの尿で検出されたウラン濃度が低いとしても」ゲルデス教授は言う。「肺に残るウランの濃度は尿で検出した量の1000倍は高い可能性がある」劣化ウランで汚染された塵は、肺に吸収されると何年も残留し、低レベルの放射線を継続的に放出するのです。

             

 マシューさんと
 奇形を持って生まれた
   ビクトリアちゃん
    (9月29日ニューヨーク・
       デイリーニュース紙より)


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 イラク戦争が生んだ幼い犠牲者は劣化ウラン汚染の恐ろしさを我々に教えてくれています。イラクのサマワには自衛隊が多国籍軍として駐留しています。自衛隊員も劣化ウラン汚染を受けている可能性が高いと言えるのではないでしょうか。ピースニュースでは、劣化ウラン汚染についてこれからも調査、研究を続けていく予定です。

 記事全文(英文)
   The War’s Littlest Victim (Newyork Daily News, 2004/09/29)
      http://www.nydailynews.com/front/story/236934p-203326c.html