ロベルト サモラさん(コスタリカ)の話を聴く
ロベルト・サモラさん(Roberto Zamora コスタリカ)
コスタリカは軍隊のない国として知られています。
ロベルトさんは学生の時に、イラク戦争を支持したのは憲法違反だと当時の大統領を訴えて憲法裁判所に提訴し勝った人です。これでコスタリカは、アメリカのイラク戦争支持のリストから国名をはずしました。
彼はその後弁護士になりました。
いま来日中で、昨日新宿でお話を聞いてきたので、簡単に報告します。
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・コスタリカの憲法の構成の説明の後
・最近の訴訟の結果コスタリカは唯一、CAFTA(中国とASEAN(東南アジア諸国連合)との自由貿易協定)のリストに武器を加えた。アメリカの技術を用いて、コスタリカで武器を製造すれば安く製造出来る。コスタリカには、優秀な理系の大学もあるし、インテルの工場もある。そこで、武器がリストに含まれているのは憲法違反だと訴えた。しかし判決では門前払いされた。競艇が始まる前なので早すぎると。ではと、協定が結ばれてから提訴したら、遅すぎるとやはり、門前払いされた。次にワシントンにあるアメリカの委員会に訴えた。来年の春頃にはコスタリカの裁判所に係属することになるだろう。
・アメリカ軍の駐留についても、憲法違反だと提訴しました。これは「麻薬撲滅」を口実に人口450万人のコスタリカに米兵1万2千人も駐留。これは6カ月毎の更新で、1月に一旦帰国しているが、また延長するだろう。こちらの裁判も却下された(最近判決が出たばかり)ので、ワシントンへに訴えることを考えているとのこと。
・コスタリカの最高裁は、大統領の干渉(人事等)で後ろ向きになっているとのこと。コスタリカ前大統領・ノーベル平和賞受賞者のオスカル・アリアス・サンチェスさんは、ロベルトさんの活動が面白くないからだろうと。
会場からの質疑で、
・ロベルトさんを支援しようという動きはないのか? に対して、個人的に表立っての支援を恐れているようだ。自分は監視されており、盗聴されているし、メールも覗かれているだろう。身の危険を感じることっもある。でも平和の為なら命も惜しくない。危険だからと言って、止める訳にはいかない。
・市民運動はどうか? に対して、未成熟だとのこと。
・当局は、自分を見くびっているのだろう。ワシントンにも行かねばならないし、秘書もなしで一人でやっている。一人でやっているから苦労するし、いつまでも続かないだろうと。
彼は、自分の活動資金の足しにと、コーヒー(粉。100g単位)をたくさん持ってきており、「ぜひ買って下さい」と。
コスタリカ、グッドとばかり思っていたけど、実はこうなっていたんですね。知ってる人には、既知のことでしょうが。
#ロベルトさんは、ピースボートに居た時、杉並の井草に住んでいたそうです。