一期目を終えるにあたって─
区政のいろんな問題に取組み、区長の税金ムダ遣いを追及してきました。
多勢に無勢の議会
奥山は99年、最初の選挙で百票ちょっとの不足で落選しました。その後、福士敬子都議の事務局として修行。03年4月、2度目の挑戦で当選。だから張り切って入った議会でした。
杉並区議会は48名中4分の3がいわゆる与党で、奥山は残り4分の1に属します(予算への賛否が、与/野党の分かれ目)。
議会では、議案内容を調査し質疑して賛否を決め、その根拠意見を説明するのが議員の重要な仕事。けれどそうやって時間と手間を費やしても何のことはない、区長が提案する議題は、結局すべて百%通るのです。奥山が反対しようがしまいが、大勢に影響なし!
福士さんは「一人でも出来ることいっぱいあるのよ」と言うけれど、これでは奥山の存在意義がないではないか。投票してくれた人たちにも申し訳がたたないではないか……。
質問こそが議員の仕事
区議会は年に4回(合計で僅か12週間)。杉並区議会は毎回でも、本会議での一般質問ができます。
たばこ問題は奥山の得意テーマの1つ。さっそく9月の議会で、全般にわたって質問。日本のたばこ政策が、世界と比較して大変遅れていること。またたばこ税収入よりも、たばこによる損失(喫煙が勤務時間に食い込む、病気治療、火事、清掃など)の方が大きいという資料を引用。日本は国民の健康よりもいかに経済面に傾いているかを指摘して、区に分煙対策を迫りました。綿密なデータを示しての質問に、区は「たばこ税収入が増えることはよいことだ」とのそれまでの答弁を、「区民の健康を考えると喜んでばかりもいられない」と答弁変更するにいたりました。
心がけているのは、調査データに基づく具体的な質問です。住基ネット、住民票の業者閲覧制限、国勢調査、教科書採択問題、地域猫の普及、プラスティックの焼却見直し、ホームレス支援、民間委託とワーキングプアとの関連、ヘルパーの給与水準保証などなどテーマはいくらでもあります。
また杉並は市民運動が盛んです。例えば、教科書やネコの問題、大型土地開発(三井グランドや阿佐ヶ谷住宅、外環道)運動など。
奥山も住民の一人として、同じ目線や立場で問題に取組んでいます。議員でよかったと思うのは調査の時です。区政の仕組みを知っているといろんな資料を入手できますし、議員だと早いのです。議員にしてくださってほんとにありがたいことです。そんな活動をしている「無所属・市民派」は、気がついたら杉並区議会に奥山一人でした。
区長の税金私物化追及
覚えていますか? 昨年10月発行した「えっ? こんなことしていいの? 区長が自分に補助金二八〇〇万円」と書いたチラシを。 それまでの奥山ニュースは文字がぎっしり。実は、「たくさん書き込みたい気持ちは判る。でもそれじゃあ読んでもらえないよ」と常々言われていました。そこで思い切ってこの回から、文字数を3分の1にして、目立つようにピンクの紙に変えました。 反響は予想以上に大きくて、中には「なぜ区長は捕まらないのですか?」というお声までありました。
いま議員特権の存在がクローズアップされています。奥山は、地方議会年金の廃止も訴えています。一般の人が国民年金だけなのに議員だけが優遇されるのはおかしいからです。また、ある議員の有する法人が区の施設の管理者となっている問題(兼職禁止規定に抵触)を「区長とのなれあい」だと強く非難しました。
住民福祉の向上が基本
結局言えるのは、区政は特定の人の利益のためにあるのではなく、区民全体の福祉の向上、「いざという時も安心」の福祉が区政の基本だということ。それはこのまちで老いていく奥山にとっても切実な問題でもあります。
いまでは福士さんの言う「一人でも出来る」。いや一人だからこそ出来ることの意味がよくわかります。「奥山さんが議会にいて、よかった」といってくれる方も増えました。お叱り、お問合せ、激励など、みなさんからのお声が一番の励みです。
いっそうのご期待にそいたいと思います。