ガリレアの婚礼 |
監督・脚本:ミシェル・クレイフィ Michel Khleifi 撮影:ワルター・ヴァン・デン・エンデ Walter Van den Ende 編集:マリー・カストロ・ヴァスケス Marie Castro Vazques 音楽:ジャンマリー・セニア Jean-Marie Senia 35mm/カラー/116分/アラビア語/1987年 ベルギー・フランス合作 Cast: Ali M. Akili, Makram Khouri, Nazih Akleh, Anna Achdian, 場所:キノ・キュッヘ 日時:2003年5月18日(日)16:00〜 料金:無料(打ち上げ¥1000) 問合せ:042ー577ー5971(キノ・キュッヘ) 解説:藤田進・担当:中野真紀子 |
クレイフィ監督は、80年に発表した長編ドキュメンタリー「豊穣な記憶」でパレスチナ映画に大きな転換をもたらした。それ以前のパレスチナ映画がPLOのプロパガンダ映画に代表されるように外部から特定のイデオロギーに基づいてパレスチナを描こうとするものであったのに対して、実際にパレスチナの中に暮らす人々の生の人生が描かれていたからだ。87年に発表された最初の長編劇映画「ガリレアの婚礼」も、現在イスラエル領になっているガリレア地方のアラブ人の村を舞台に家父長主義的な伝統と新しい世代との葛藤を描いたもので、この年の暮れにイスラエルの占領下にあるガザや西岸の民衆が自然発生的に蜂起した第一次インテファーダが起こったこととも重なって、新しい息吹を感じさせるものとして迎えられたようだ ミシェル・クレイフィ(Michael Khleifi)監督1950年ガリレア北部(現在はイスラエル領)のナザレに生まれたアラブ人で、70年にベルギーに移住。 (クレイフィ監督についての参考文献) 『豊穣な記憶』―パレスチナ・インティファーダ世代の音と映像 「豊穣な記憶」実行委員会(1992年) 「パレスチナのイマージュと『世界記憶』の生成」:ミシェル・クレイフィへのインタヴュー 鵜飼哲(『現代思想』1993年5月号 |