Stop the 空爆!! ユーゴに平和を市民集会

5月16日、NATOの空爆が続く中、東京の桧町公園でNATO空爆の停止を求める「Stop the 空爆!! ユーゴに平和を市民集会」が開かれ、200人が参加した。主催は「空爆反対ネットワーク」。サッカーの愛好者らでつくる「Mirの会」(ミール、セルビア語で平和の意味)や旧ユーゴの子どもたちを支援する会などから構成されている。
集会では、都内在住のユーゴ人や中国人らが空爆を即時停止するように訴えた。集会終了後日比谷公園までデモ行進をして、有志約30人がアメリカ大使館に空爆停止を求める1500人分の署名を提出して抗議行動を終えた。

集会には、反安保、沖縄連帯の集会に参加する層とは全く違う人たちが大半を占めていた。「いつもの顔」は、私たちアジア連帯講座のほか、ピースチェーンリアクションやNOHCくらい。主催者は国会議員に招待状を送ったそうだが、参加したのは共産党から佐々木陸海議員だけ。その他、革マルや一水会が参加していた。在日ユーゴ人の訴えの一部には、当然といえば当然なのかもしれないが、大セルビア的な主張が見られた。しかし答えは「ミロシェビッチ」か「NATO」の二者択一ではないはずだ。「祖国」無きプロレタリアートの平和運動を!
1999/5/17 (H)

(以下は集会で採択されたアピール)




Stop the 空爆!! ユーゴに平和を市民集会アピール


 ユーゴスラヴィアへのNATO空爆の即時停止と平和的解決を求める
 三月二十四日以来、NATO軍によるユーゴ全域に対する空爆が続いています。攻撃は、軍事施設のみならず病院、学校、難民施設にまで及び、五月八日には、中国大使館をも破壊しました。「コソボ問題の解決のための空爆」は、現在も罪のない一般市民を殺傷し続け、膨大な数の難民を流出させています(五月五日までの空爆による死者は一千二百人、重傷者五千人)。
 NATOが自衛のためでもなく国連安保理の決議も得ず独断専行したこの行為は、侵略戦争に他なりません。また、中国大使館への空爆は「中国の主権」侵犯であり、空爆に反対する世界の国々と人々に対する脅威でもあります。
 私たちは、「武力による紛争解決」という手段を許すことはできません。私たちは、空爆の即時停止と平和的解決を求め、次のようなアピールを採択します。
一、自衛のためでもなく、国連の合意もない「主権国家」に対する武力行使は、侵略戦争です。私たちは、NATOのユーゴに対する戦争に抗議し、空爆の即時・無条件停止を求めます。
二、空爆は、ユーゴ政府の和平協定への合意の歩み寄りを妨げただけでなく、コソボの戦闘を激化させ、コソボ内のアルバニア系住民の人権と安全を脅かし、難民を増やし、民族間の対立を増幅させました。私たちは、民族融和の道を閉ざす空爆の即時停止を求めます。
三、中国の大使館への空爆は、中国の主権の侵犯にとどまらず、空爆に反対し紛争の平和的解決を求める国々や市民に対する脅威となっています。私たちは、国際社会の平和への意志と努力を踏みにじる空爆の即時停止を求めます。
四、空爆には劣化ウラン弾が使われています。放射能をまき散らし人々と環境を破壊する兵器を使った空爆は、人類と地球に対する犯罪であり、即時停止を求めます。
 5月16日




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