99.9.19

東ティモールの独立連帯!
インドネシア国軍の即時撤退を求める緊急行動報告



 九月十九日、東京・宮下公園で「東ティモールからインドネシア軍の即時撤退を求める緊急行動」(主催・実行委員会)が行われた。
 九月四日の住民投票結果発表以降、東ティモール全域でインドネシア軍と準軍事組織による虐殺・殺戮・破壊が繰り返されている。ディリをはじめ多くの街や村は、破壊され、ゴーストタウン化し、二十万人以上の民衆が難民となって西ティモールや山間部に避難している。
 このような状況に対してオーストラリア軍を主力とする東ティモール国際軍が組織され、第一次派兵がこの日に行われた。この間の新ガイドライン反対闘争などをともに取り組んできた仲間たち五十人は、インドネシア国軍の即時撤退を求めて緊急行動を行った。
 集会の開催にあたって実行委員会の仲間は、冒頭、東ティモール民衆の大虐殺の張本人であるインドネシア軍と一緒になって多国籍軍が軍事行動を行うことに対して批判し、監視を強化していかなければならないと強調した。
 さらに「国際軍の展開後、PKFへと移行していく動きに対して日本政府は、PKFの凍結を解除し、自衛隊の派兵をねらっている」ことを指摘し、PKF凍結解除反対の闘いを行っていこうと訴えた。
 次に太田昌国さん(ラテン・アメリカ研究家)は、東ティモール民衆の苦闘の歴史や独立派の指導者であるグスマンのメッセージを紹介しながら、「彼らは、この間、国連平和維持軍の介入を求めていた。これは切羽詰まった消去法で、いろいろな可能な選択肢を考え、消極的な形で選ばざるをえなかったということだ。東ティモールの二十五年の歴史を国際社会は変えることができなかった。その延長で大虐殺が起ってしまった。彼らは国連軍の本質を見抜いたうえで国連軍の介入の選択を強いられた。これはわれわれも含めた力のなさの反映であると
とらえるべきだ」と問題提起した。
 最後に全国FAX通信の仲間は、日本政府によるPKF凍結解除に向けた動きを厳しく批判し、反対闘争を作り出していくための決意表明を行った。集会後、デモに移り、インドネシア国軍の即時撤退! 東ティモール民衆虐殺糾弾! PKF凍結解除反対!などのシュプレヒコールを繰り返し、沿道の人々に訴えていった。       (Y)
東チモール連帯運動のミニリンク集
(トロツキー研究所製)



資料

「東ティモールからインドネシア軍の即時撤退を求める緊急行動」呼びかけ文

●東ティモールをめぐる急速な事態の展開については、すでに多言を要しないと思います。インドネシア政府は、国際世論を考慮した各国政府からの圧力に押されて、「国際平和維持軍」を受け入れましたが、それは「国際平和維持軍」とインドネシア国軍の共同支配によって東ティモールが住民投票で示した圧倒的な独立への意思を押さえ込むことにつながりかねません。「国際平和維持軍」が弾圧・虐殺の責任者である国軍の隠れ蓑になるという危険性を私たちは危惧しています。
●こうした情勢のなかで、私たちはあくまで戒厳令の撤廃、インドネシア国軍の東ティモールからの全面撤退、国軍の別働隊である「民兵」(準軍事組織)の解体によってこそ、東ティモール民衆の「安全」が確保されるのだということを改めて訴えます。
●小渕政権は、今回の「平和維持軍」に対しては自衛隊を参加させることはないといっていますが、なによりもインドネシアの独裁体制、軍部を支えてきた日本政府の責任を、私たちははっきりさせなければなりません。
●すでに多くのNGO組織や人権グループによって、東ティモールの人々に連帯しインドネシア政府に抗議する行動が取り組まれていますが、反ガイドライン安保に闘いを担ってきた私たちも、東ティモール独立運動に連帯し、インドネシア国軍・準軍事組織の暴虐を糾弾し、国軍の東ティモールからの撤退を要求する声をあげる必要があります。小渕首相は国会答弁の中でインドネシアが周辺事態法に言う「周辺」に含まれることを間接的な形で認めています。状況の進展、アメリカの出方によっては、周辺事態法の適用が、インドネシアから始まるということさえ不思議ではないからです。
 そこで、突然ですが、以下の要綱で、「東ティモールの独立連帯! インドネシア国軍の東ティモールからの即時撤退を求めるデモ(仮称)を行いたいと思います。



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