2.25「日の丸・君が代」強制に反対する集会とデモ・神奈川 | ||
2月25日、横浜市技能文化会館で「日の丸・君が代」強制に反対する集会が「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会の主催で行われ、約180人が参加した。 集会は、主催者の開催あいさつから始まった。神奈川の会の京極さんは、この間の県内の学校現場における「日の丸・君が代」強制実態、推進派による反対派や行政当局に対するいやがらせなど報告した。また、会による行政当局との交渉について紹介し、「行政は、なぜ・日の丸・君が代・をやらなければいけないのかという説明を・助役が議会でやると言ったから・という程度にすぎず、無責任な対応を行っている」と批判した。 次にダグラス・ラミスさん(政治思想史研究)の講演が行われ、京都「君が代」訴訟の過程で提出した意見書「『服従』を強い、『屈辱心』を植えつける『君が代』」(1999年7月)を中心に問題提起した。 ダグラスさんは、@アメリカ人である私が何故、日本の天皇制・「君が代」について発言するのかA「君が代」強制は、愛国心ではなく「恐怖心」を植え付けるBアメリカの学校での「忠誠の宣誓」は、戦争ばかりするアメリカ人を作ったC「自分を管理している組織を愛せよ」ではなく、「自分の生れ育った谷間を愛する」について述べた。そして、「『君が代』は、『私をいじめないで…。服従します』という屈服を強制する歌だ」と批判し、提起の最後に「君が代」のパロディ代え歌を披露し、会場を笑わせた。 続いて連帯アピールが、畑野君枝参議院議員(日本共産党)、米原横浜市会議員(市民の党)、神奈川教育労働問題研究会、教科書の民主的採択を求める神奈川の会、一橋大学、「日の丸・君が代」強制に反対する市民運動ネットワーク、愛知「日の丸・君が代」の強制を考えるネットワークなどから行われた。 なおこの日の集会の主催者に対して推進派によるものとみられるいやがらせ電話がおこなわれたり、右翼のホームページ掲示板において「集会破壊予告」や中傷する書き込みが行われていた。また、当日の集会会場前には、たった一人であったが日の丸を掲げた天皇主義右翼がおり、神奈川県警に防衛されながらデモを追いかけ続け、挑発を繰り返した。推進派と連動し、暴力的突出を策動する天皇主義右翼の敵対をはね返していこう。 一昨年の国旗・国歌法制化以降、全国各地の学校現場では、「日の丸・君が代」の強制が続いている。国立第二小に現われているように教育委員会・学校権力、産経新聞をはじめとした右派マスコミ、右翼議員、天皇主義右翼が一体となって反対派教育労働者や保護者たちに圧力を強化している。石原都知事は、「あそこを解決することで一点突破じゃないけど……市民の方々が自分の通っている学校が他と比べてかなり異常だという認識を持っていただきたい」などと推進派の意図を露骨に語り、応援していくことを表明している。 さらに、この間だけでも露骨な「日の丸・君が代」強制攻撃が続いている。北海道根室の教委は、昨年末から役場の広報紙や新聞の折り込みなどを使って、家庭や企業に「日の丸・君が代」を強制させるためのリーフレットを管内3万3000世帯に配布していた。東京都荒川区教委は、2月8日の校長会で3月以降、すべての区立小中学校で「日の丸」の常時掲揚することを確認している。 神奈川は、昨年の学校の卒業・入学式時における「日の丸」掲揚率が公立小、中学校99%、「君が代」斉唱率が同様に90%だった。神奈川県教委は、「日の丸」掲揚率と「君が代」斉唱率の100%実施をめざし、各学校長の個別呼び出し、報告書提出を求めるなどして操作を強化し、学校行事に対して執拗な介入を繰り返してきた。また、反対派教育労働者に対しては、学校現場での圧力強化と同時に、右翼によるいやがらが自宅まで行うという事態が発生している。すでに昨年2月27日に横浜・桜木町駅前で神奈川の会が行ったリレートークに対して右翼と権力が一体となって破壊してくるという事件が発生している。 このような「日の丸・君が代」強制推進派による生徒、保護者、教育労働者に対する脅迫と「思想信条の自由」の侵害を絶対に許してはならない。すでに全国で粘り強く闘いぬいる反対派は、各地教委を先頭とする推進派の強引なやり方に対して生徒・保護者・教育労働者と地域支援が一体となって反撃の闘いを果敢に展開している。連続的な抗議申し入れ行動、地域草の根集会とデモ、「日の丸・君が代」強制反対ホットラインなど全国のネットワークを強化しながら反撃していく闘いを作り出している。スクラムを強固にし、相互支援を積極的に行っていこう。(Y) |