小学校の5年生頃から今日まで、気がつけば
ずっと教会のオルガニストをしています。


 
現在はほぼ毎週教会と大学で奏楽をしていますが、
今までの私の奏楽の歩みの中でおすすめの楽譜を、
少しずつご紹介いたします。

 皆さんも、いいものがあったら教えて下さいね♪
最終更新日:2004年5月26日 14:57:06



   <楽譜の購入について>  
  

 オルガンはマイナーなジャンルなので、楽譜やCDの購入は、どうしても東京のお店(または海外からの取り寄せ)になってしまうと思います。

 私が主に利用するのは以下の4店舗です。
   東京本郷 アカデミア・ミュージック (輸入楽譜・音楽書専門店)
   東京渋谷ヤマハ  東京銀座ヤマハ
  銀座・教文館 (銀座の三越やヤマハからすぐ近く)

 このうちアカデミアは、宅配による通信販売・ホームページ上でのオンライン購入が出来るので、ローカル生活者にはとっても便利!
 ホームページ上に、オルガンの楽譜の一覧表まであります。

  
●ドイツ・ベーレンライター社のサイト
 

●ドイツ・ブライトコプフ社のサイト

<曲の難易度>
      ♪少し練習したら弾けそう
     ♪♪簡単ではないけれど、弾きやすい
    ♪♪♪少し難しい 
   ♪♪♪♪難しいけれど、いい曲!

   特集は→こちらです

国内版 *(990510)とは、99年5/10に文章を加えたと言う意味です
♪44のコラール前奏曲(J.C.バッハ/佐々木しのぶ訳)
  
日本キリスト教団出版局 ¥1800
 J.S.バッハの親戚のJ.C.バッハ(1642-1703)の作品集。平易で弾きやすく(1P程度の作品ばかり)、手鍵盤のみで弾ける曲もあります。ペダルの初歩の練習にも最適。原典版の楽譜が翻訳されており、巻末に曲目の解説も付いています。 (990510)
♪♪礼拝奏楽用オルガン曲集 W
 
コラール前奏曲集 ペダル付  成田恵子編
 
 日本キリスト教団出版局 ¥2200
 <序よりの引用>///パイプ・オルガンの基礎を習得し、礼拝の奏楽を始めようと思う方たちのために、この曲集を編集しました。即ち、ペダル奏法にまだ充分慣れていなくても演奏しやすく、しかも礼拝奏楽にふさわしい曲を選びました。 (中略) ペダリングのマークを付けましたが、これは1つの例にすぎません。自由に考えてください。///
 バッハ以外のバロック時代に活躍したドイツの作曲家、パッヘルベル、ヴァルター、ブクステフーデ、ハンフの4人の作曲家のコラール前奏曲が21曲。 (990512)
♪♪クレプス・コラール前奏曲集
 (ゲルハルト・ヴァインベルガー編/成田恵子訳・解説)
 
 日本キリスト教団出版局 ¥1800
 クレプス(1713-1780)はJ.S.バッハに師事し、たくさんのオルガン曲やクラヴィア曲、室内楽曲を残しています。彼の作品はバッハの影響と、それと同時に前古典派時代の作風が混ざりあっていて、独特な作品に仕上がっています。この楽譜は1987年ブライトコプフ版(ヴァインベルガー校訂)の翻訳版です。 (990510)
♪♪オルガン・コラール小品集 現代作曲家による
(H.M.ポッペン他/佐々木しのぶ編訳)
 
 日本キリスト教団出版局 ¥2550
 私の大学受験時の恩師、佐々木しのぶ先生が編訳をされています。福音主義(プロテスタント)教会讃美歌のために作曲された、オルガン前奏曲/即興曲が収められた、20世紀の礼拝音楽家の作品によるコラール小品集(1953年、ドイツにて出版)。1−2Pの作品ばかり。音楽に明るい方なら、少し練習されたら弾けると思います。和声付けも斬新で、今の時代にふさわしい作品ばかりです。手鍵盤のみでも弾けますが、アドリブでペダルを付けても、効果的。 (990512)
♪♪讃美歌21による 礼拝用オルガン曲集
 
第1巻 礼 拝
 
第2巻 諸式・行事暦・教会・終末
 第3巻 詩編と頌歌
 第4巻 礼拝の時と教会暦T
       礼拝・アドヴェント・クリスマス

 第5巻 礼拝の時と教会暦U
       レント・イースター・ペンテコステ

 第6巻 キリスト者の生活
(飯 靖子/志村拓生編)  日本キリスト教団出版局 ¥2400程度
 「讃美歌21」に基づく奏楽曲集。日本人作品の讃美歌の、作曲者自身による奏楽曲もあり、難易度もすごく難しいわけではなく、とても親切な楽譜になっています。いろいろ使い応えがありそう。私は讃美歌21の講習会やリードオルガンのコンサートの時にも、使っています♪ (990509)
 →日本キリスト教団の雑誌「礼拝と音楽」誌へ寄稿した原稿はこちら
♪さんびかによる オルガン前奏曲集
 
1段鍵盤のために編曲した有名な讃美歌18曲
 (Arranged by Betty Hudson)
キリスト教音楽センター ¥1030(1992年時)
 曲目の2/3以上は、きっと皆さんが知っている讃美歌ばかりの前奏曲集。「1段鍵盤のため」だけど、ペダルを付けたり鍵盤交替をすると、さらに聴きばえがします。 (990509)
讃美歌のメロディーによる やさしい奏楽曲集
  (ニ俣松四郎著) 日本キリスト教団出版局 ¥1800
 題名の通り、讃美歌をベースにした奏楽曲が収録されています。ほとんどの曲は変奏曲のスタイルを取り、讃美歌のアレンジ、第1変奏、第2変奏・・と少しずつ曲が複雑になっています。ドイツのバロック時代の作品にも似た、弾きやすい作品が多いです。 (990512)
♪♪ピアノで讃美歌 名曲45 〜メロディー譜・コードネーム付き〜
 
 ショパン ¥1800
 この本は、きっと奏楽用の楽譜ではないと思います。でも・・アレンジがユニークだし、とにかく気に入ってしまいました! ピアノで奏楽をしている教会にはもちろんお薦めだし、ペダルを付けてオルガンでも弾けそうな曲もいくつか。遊び気分で楽しんでみてくださいね♪ (000304)
♪♪ピアノ・ソロ 美しい賛美歌  音楽の友社 ¥2800
 こちらもピアノ用の賛美歌アレンジです。個人の楽しみの他に、奏楽でも使えそうです。オリジナルに近いものから、クラシック風、バロック風、変奏曲風、ポップス風、ジャズ風・・など様々なアレンジ。 (030422)

輸入版
  *(990510)とは、99年5/10に文章を加えたと言う意味です
*ドイツ語のウムラウトの表記、省略してあります。
 ごめんなさい・・。 m(_"_)m

♪♪20Services for the Church Organist
 (Arranged by Sam Ellson)HAL・LEONARD  ¥2300 
 日本人の私たちに親しみやすい讃美歌から、前奏や後奏などたくさん収録されています。最近のお気に入りです。ペダル付きの作品が多いですが、旋律というよりはベース的についているものが多いので、少し練習したら弾けると思いますよ☆ イメージとしては、オルガンというよりもエレクトーンに近い作風かもしれません。(990509)
出版社のサイトに載っていました。(画像+英文)
♪♪36 Short Preludes and Postludes
on well−known Hymn Tunes for Organ

(HEALEY WILLAN) T〜V Peters(No.6163) ¥3300
 英語圏賛美歌に基づく作品で、ペダル付きですがわりと弾きやすいものが多いです。1曲が横型の見開き2P程度(初めに賛美歌のメロディーも印刷されていて、便利!)、礼拝の奏楽にはちょうどいい長さではないでしょうか。 (990513)
♪♪♪Hymns for Ocasions for Manuals
 One hundred special arrangements

 (Arranged by Colin Mawby)  ¥6260
 こちらも親しみやすい讃美歌のアレンジ集。でも「手鍵盤用」のわりには、ちょっと難しいですが、楽しい曲が収録されています。今年の宮城学院女子大の音楽礼拝では、ペダルをつけたり音色を節毎に変えたりして、演奏しました。お値段高めですが、ステキな天使の表紙です。 (990509)
♪♪♪♪Three Gospel Preludes  Book 1
 William Bolcom

 (Registration by George C.Baker)  ¥1100
 はっきり言ってとっても難しい! 礼拝用と言うよりは、コンサート向きかも。でもチャレンジしてみたい面白そうな曲ばかり。シリーズで出ていて、<Book 4>まであります。この楽譜には、「いつくしみ深き」と「千歳の岩よ」「あるがままわれを」の3曲が収録。 (990622)
♪♪Gospel 〜100 Songs of Devotion
 (HAL Leonard CORPORATION) 輸入元(株)ヤマハミュージックメディア ¥2800
 奏楽曲ではないですが、文字通りゴスペルが100曲収録されています。何かと便利です。もちろん礼拝や歌う時の伴奏にもなるし、ちょっとアレンジすれば奏楽にも使えるかな? ピアノ、ヴォーカル&ギター用の楽譜。 (210601)
♪♪COMPLETE CHURCH PIANIST
  Hymn arrangements for every Occasion
  (Arranged by Gail Smith)  £24
 スコットランドへ初めて行った時、街のミュージックショップで見つけました。安くはないから一度買うのを見合わせたのですが、アレンジがとてもよくって、迷った末に購入しました。ピアノ用のアレンジだけれど、ペダルを付けてオルガン用にも演奏できます。愛用している1冊です♪ (210601)
♪♪♪The Wedding Celemony
Processionals,Recessionals and other Music

(Arranged and Composed by Richard Warner)  ¥2200
 タイトルは結婚式用だけれど、何曲か讃美歌のアレンジものがよかったので、購入。辞書で調べたら、Processionalsは行列聖歌、Recessionalsは退場の時の讃美歌の意味だそうです。「たたえよ王なる、我らの神よ」「力に満ちたる」「主は我がかいぬし」ほか収録。ペダル付きの曲ばかり。 (200306)
出版社のサイトに載っていました。(画像+英文)
♪♪♪Wedding Music Part2
Hymn Tune Prelude/General Service Music

(Edited by Committee)  ¥2200
 こちらもタイトルは結婚式用だけれど、普段の礼拝でも使えるコラール曲やHymnプレリュードが収録されています。長さもほどよいものばかり。作曲者はバッハ、カーク・エラート、ヴァルターの他、20世紀の作曲家もいくつか含まれています。1曲ごとにコラールや賛美歌の和声譜が付いていて、親切です♪ ペダル付き。 (201017)
♪♪♪Very Special Sacred Music
Easy Yet Beautiful,All Organ Arrangements

(Arranged by Bob Rollins)  ¥2840
 これもお手ごろで楽しめる楽譜です。少しオルガンを専門に学んだ方なら、すぐに弾ける曲ばかり。「Amazing Grace」、「聖なる都エルサレム」、「またき愛」、「丘の上に十字架立つ」など、口ずさんで歌いたい讃美歌ばかりです♪ 全て、ペダルつき。 (201017)
出版社のサイトに載っていました。(画像+英文)
♪♪♪Hymn Tunes with Varied Harmonies
For Pianoforte or Organ

Edwin Ashdown Ltd., (By J.E.Newell)  Book1〜10
 最近お知り合いになった方が、コピーを下さいました。なじみのある英米讃美歌のアレンジ集です。編曲がとてもユニークで、見ているだけで和声や変奏曲の勉強にもなります。ペダルの指定はないけれど、もちろん付けられます。大学の奏楽で、早速弾いてみようっと♪ でも日本では、なかなか手に入らないかしら・・。その方もボストンで購入されたとか。 (200415) 
♪♪♪Free Organ Accompaniments
to One hundred well−known Hymn Tunes
 (Composed by Tertius Noble)  ¥2280
 Accompanimentsは、「伴奏」という意味です。礼拝の中でそのまま讃美歌の伴奏に使えるような和声付けがされています。ほぼ1Pの曲ばかりですが、易しくはないのが難点です。でも面白い伴奏付けになっています。 (990509)
♪Christmas Music for Organ & Piano
 Favorite Hymns & Carols

 (Arranged by Robert Graham)  ¥1700
 ちょっと珍しい、オルガンとピアノによるクリスマス用の音楽です。曲そのものはあまり長くはないし、うんと難しくもありません。少し練習すれば、弾けると思います。まだ私も礼拝で実現してないのですが、そのうちに誰かと演奏したいなあ。 (990509)
♪♪♪A Christmas Collection for Organ
  (NOVELLO)  ¥2800
 「ADESTE FIDELES(神のみ子はこよいしも)によるファンタジア」「In Dulci Jubilo」など、収録曲は少ないけれど、奏楽やコンサートピースにも使えそうなステキなアレンジが多いです。2001年のクリスマス・ミニコンサートは、この曲集からも弾く予定♪ (210601)
♪♪♪A Victorian Organ Album
 (MALCOLM ARCHER) OXFORD Music for Organ ¥2850
 イギリスのヴィクトリア女王(1837−1901)の時代に活躍した作曲家の作品が集められた曲集です。お薦めは讃美歌関連では、「ALLELUYA」(フランチェスコの「太陽の賛歌」に基づく讃美歌「つくられたものは」)、「EVENTIDE」(日暮れてよもは暗く)、「INTERMEZZO」(ロンドンデリーの歌に基づく讃美歌)など。英国らしい美しい作品が多いです。  (210601)
Organ Music for Manuals  Book1
 Oxford Music for Organ
 (Edited by C.H.Trevor)  ¥2200
 17〜19世紀のドイツやフランスの作曲家の作品が集められています。わりと弾きやすいものが多く、ほとんどが手鍵盤で弾けます。 (990512)
♪♪Orgelspiel Im Kirchenjahr
  BANDU(ED5375) SCHOTT  ¥3300
 ドイツの教会暦によるコラール小品集。1P前後の短い作品が多く、少し練習すれば弾けそうなものばかり。時代的にはスヴェーリンクからJ.S.バッハまでのドイツバロック作曲家の作品が主で、フランスバロック(ヴェルサイユ時代)のティトゥルーズの作品も2曲含まれています。  (990511)
GEORG BOHM
SAMTLICHE WERKE  Band U
 Choralarbeiten und Anhang
  Breitkopf (Nr.6635)  ¥5400
 ベーム(1661−1733)はJ.S.バッハよりもほんの少し前の時代のドイツのオルガニストです。フランス風の装飾音を取り入れたコラール前奏曲やコラールパルティータの他、堂々としたペダルのついた前奏曲とフーガも残しています。この楽譜はコラール・パルティータ(変奏曲)等、手鍵盤で弾けるものも含まれています。装飾が多いので技術的には難しいですが、バッハにも影響を与えた「ベーム流」の手法に触れることが出来ます。 (990519)
TELEMANN ORGELWERKE
 Band T CHORALVORSPIELE   Barenreiter(BA3581)  ¥7000
 テレマン(1681−1767)はバッハと同時代の作曲家で、当時はバッハをしのぐほどの人気があったそうです。この楽譜は、テレマンのコラール作品集。ほとんどが手鍵盤で弾けますが、見た目よりもちょっぴり難しいです。でもテレマン流に多彩にアレンジされていて(2−3声のものばかり)、面白い1冊。 (990517)
TELEMANN ORGELWERKE
 Band U Zwanzig Kleine Fugen und Freie Orgelstucke
  Barenreiter(BA3582)  ¥5300
 同じくテレマンの作品集から、「20の小さなフーガ」と「自由なオルガン曲」。20曲のフーガは、曲の長さが見開き2Pですし、何かと重宝しそうです♪ 手鍵盤のみの作品がほとんどで、ペダルを付けることも出来そう。 (990517)
CHORALVORSPIELE  Alter Meister
(Choral Preludes of Old Masters) PETERS(Nr.3048) ¥2000
 17世紀から18世紀に活躍したドイツの作曲家のコラール作品集。シャイト、ブクステフーデ、バッハ、パッヘルベル、リューベック、ヴァルターなど。ドイツの伝統的な大家の作品ばかり。変奏曲(パルティータ)も何曲かありますが、長いようだったらそれらも抜粋して奏楽に使えます。2−3Pの長さの作品が主。 (991115)
♪♪♪♪Orgelbuchlein
Johann Sebastian BACH
  Barenreiter ¥4300
 <バッハ自身の言葉> 『ここでは、初歩のオルガニストに、あらゆる方法でコラールを展開する手引きが与えられ、またそれと共に 〜ここに集められたコラールは、足鍵盤が欠くことのできないものであることから〜 足鍵盤の技法を習得する手引きが与えられる。いと高き神にのみ栄光あらんがために、また隣人がここから教訓を学びとらんがために』。
 1−2Pの作品がほとんどですが、技術的にはかなり高度なテクニックが要求されます。芸術的にも完成度の高い作品ばかりです。 (990514)
♪♪♪♪Orgelchorale zum gottesdienstlichen Gebrauch
J.S.BACH
  Barenreiter(BA8187) ¥6500
 [gottesdienstlichen]は「礼拝の」、[Gebrauch]は「使用」の意味。バッハ(1685−1750)の膨大なコラールの中には、芸術・技術的に高度で演奏時間も長い作品もありますが、これはその中から、礼拝で使用するのに適したコラールを集めた楽譜集。オルゲルビュッヘラインからも何曲か抜粋されています。1−2Pの作品が多く、移調されているものもあり。ペダル付き。 (990514)
♪♪♪♪30 Kleine Choralvorspiele Op.135a
  Max Reger  Peters(No.3980) ¥1550
 レーガー(1873‐1916)はドイツの作曲家でオルガニスト。彼はバッハを深く研究し、またベートーヴェンとブラームスを尊敬し、独自の理論体系をつくりあげました。半音階的な手法を駆使し、コラールをテーマとする芸術的・宗教的意義の高いオルガン曲を数多く残しています。このコラール集は、大曲の多いレーガーの小品集。短いながらもレーガーらしさを味わうことが出来ます。ペダル付き。 (990513)
♪♪♪14 Choral−Improvisationen fur Orgel aus op.65
  Karg−Elert  Breitkopf8374  ¥3000
 カルク・エーレルト(1877‐1933)はレーガーとほぼ同時代のドイツの作曲家でオルガニスト。作風もレーガーに共通したものを感じます。また彼はハーモニウムを家庭音楽に適した楽器と考え、その普及にも努めたそうです。このコラール集は礼拝でも演奏できますが、コンサートにも向いているでしょう。個人的には大好きな楽譜の一つです。ペダル付き。 (990622)
♪♪♪Zwolf kleine Choralvorspiele fur Orgel
  Friedrich Zipp
   Verlag Merseburger Berlin  ¥1550

 ツィップは1914年生まれのドイツの作曲家・カントール。この楽譜は、ドイツで親しまれているコラールから12曲を集めた小品集。ペダル付き。薄い楽譜ですが、お気に入りの1冊です。現代的な和声や旋律が魅力。  (990511)
♪♪♪Erunst Peppinng Kleines Orgelbuch
  (ED3735) SCHOTT  ¥3100
 ドイツの作曲家ペッピング(1901-1981)のコラール小品集。個人的にペッピングは、大好き♪ 旋律と和声がユニーク(ネオバロック様式)で、現代的です。ペダル付き。弾きやすい曲も多いですが、手鍵盤で弾けるものでもピアニスティックな技巧がちょっぴり必要なものもあります。 (990510)
♪♪♪♪Erunst Peppinng Grosses Orgelbuch
 (Band T〜V、ED3729〜3731)  SCHOTT  ¥3770
 同じくペッピングの作品。その名の通り、一つ前に紹介した楽譜(コラール小品集)よりは大きめの作品が収録されています。コンサートで弾いても良さそうです。ペダル付き。 (990510)
79 CHORALES for the Organ Op.28
Marcel Dupre
 (H.W.Gray Publications) ¥3300 

 フランスのオルガニストで作曲家、M.デュプレのコラール作品集。全てペダル付き。作品の長さが全て1−2Pで、奏楽にはちょうど良いでしょう。シンプルな中にもデュプレらしさがひかる1冊です。 (991115)
♪♪Neues Choralbuch zum Evangelischen Kirchengesangbuch
  (Karl Gerok und Hans=Arnold Metzger) Barenreiter 1万円前後
 以前東北教区の「礼拝と音楽」研修会で、オルガンの恩師でもある佐々木しのぶ先生がご紹介してくださって、購入しました。ドイツのコラールが2声と3声の和声付けになっています。ドイツではオルガンの即興が重要な仕事の1つだそうですが、それらが苦手な私たちには参考になる貴重な1冊。 ('020808)
♪♪♪CHORALVORSPIELE zum Evangelischen gesangbuch
  BAND1〜  Barenreiter 1冊5-6000円前後
 バロックから現代まで、古今東西の多様なスタイルのコラールが収録されています。オルガニスト必携の全集です。ペダル付き。 ('020808)
♪♪♪〜♪♪♪♪ hier preisen auf der Erd
Choralvorspiele aus der Romantik zu Liedern des Evangelischen Gesangbuch
  BAND1〜2  Breitkopf&Hartel (EB8268・EB8269)1冊3000円前後
 19-20世紀ロマン派のコラール集を集めた、少し珍しい作品集です。バロックや現代の作風とはまた一味違う、ロマン派のオルガン曲をお楽しみください。ペダル付き。 ('020808)
♪♪♪〜♪♪♪♪ in Ewigkeit dich loben
Choralvorspiele aus funf Jahrhunderten zum Evangelischen Gesangbuch
  BAND1〜4  Breitkopf&Hartel (EB8268・EB8269)1冊4000円前後
 こちらもバロックから現代まで、古今東西の多様なスタイルのコラールが収録されています。どちらかと言うと、モダンな和声が多いでしょうか。1曲は1−2Pと、普段の礼拝で用いるには最適の長さです。オルガニスト必携の全集。ペダル付き。 ('040525)
  特集は→こちらです

 まだありますが、以下順次更新します。
  讃美歌21と楽譜の対照表へ


 ブックガイドは→こちらです


●「讃美歌21による 礼拝用オルガン曲集」の読書案内

 日本キリスト教団出版局 「礼拝と音楽」 106号 寄稿

 ついに待望の全6巻が完結した!
 この曲集は、これまでの奏楽曲集にはあまり見られなかった要素がいくつかある。まずは私たちが使用する賛美歌(讃美歌21)の旋律を主題にするオルガン曲が収録された点。
 1997年に「讃美歌21」が刊行されたが、これまでの歴史やよき伝統を受け継ぎつつ、礼拝学の面でも非常に豊かな内容の讃美歌集である。それらをベースにした奏楽曲集なので、すぐに礼拝で活用出来る曲ばかり。既に愛用されている方も多いのでは?
 テクニック的に難易度の高いものは少なく、少しがんばって練習すれば弾けそうな曲ばかり。音楽教育を専門に受けた方なら、初見でも弾けるだろう。各教会で備え付け、オルガニスト個人も必携の楽譜である。
 長さもちょうどよい。個人的には「普段の礼拝の奏楽は、1−2Pがベターな長さ」と思うので、編集者の意欲や意図も明確に感じられる。6巻末の総目次(讃美歌21と全6巻の対照表)も大いに活用しよう!
 そして何よりも嬉しい試みは、日本人の作曲家による奏楽曲がたくさん収録されたことだ。確かに欧米のオルガン曲は、その歴史や伝統の面から言っても素晴らしいものが多い。しかし私たちは、そろそろ欧米のキリスト教音楽をそのまま受け入れるのみではなく、「日本という土壌で、私たちはどのように神を賛美するのか」という視点に移行してもよいのではないだろうか。
 先日、「キリスト教社会福祉」に関する会合で奏楽にあたった。説教された牧師のメッセージは、魂のこもった鳥肌の立つようなものであったが、たまたま礼拝の讃美歌が1954年版だった。
 残念ながら、それはとても違和感があった。「1954年版讃美歌は、社会的に『強い』人たちの讃美歌集だったのだなぁ」と痛感した。
 讃美歌21は「社会から疎外され抑圧されているような方のただ中にこそ、イエスがおられる」という視点が盛り込まれている(563「ここに私はいます」など)。21世紀を迎えるにあたり、私たちキリスト
者が最も大切にしていかなければならないことのひとつだ。
 賛美歌は神への感謝・応答であると同時に、「今この時代を生きる私たちが、具体的に誰とつながりたいのか」という信仰共同体としての告白に他ならないのだから。

 最後に私流の使い方。それは讃美歌21の講習会の時に、曲を歌ってばかりでは参加者が疲れるので、CDをかけたりこの楽譜のオルガン曲を演奏して「こんな曲ですよ」と紹介することである。
 礼拝や賛美歌とはとても豊かで多様なものだ。恐れずに、「主に向かって新しい歌を捧げよう!」

 竹佐古真希(弘前学院大学・日本キリスト教団浪岡伝道所オルガニスト)


               

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