イエローストーンのオオカミ再導入裁判
昨年12月12日に出た一回目の有罪判決に続いて、今年1月16日、イエローストーンとアイダホへのオオカミ再導入が違法であるとの2度目の判決が地方裁で出されましたが、今回は、裁判に関係した人々の声を掲載します。
International Wolf spring1998より(レジメ)
R.Askins:(イエローストーンへのオオカミ再導入をやってきた人)
12月12日の判決は、最悪の自体をまねきかねない。導入された200頭のオオカミとその子たちは「除去」すべしとされた。カナダ政府は再受け入れを拒絶。このままでは、導入地に落ち着いて、子も生まれ、地元のオオカミとの高配もできたオオカミたちを政府の手で殺すしかなくなる。そうなれば、彼らを連れてきた私たちの責任も問われる。この事態を招いた
National Audubon Society(野鳥の会)は、協同で訴訟を起こしたわけだが、その結果としてオオカミの大虐殺がされることになることを認識し恥を知って欲しい。オオカミに敵対する
farm Bureauに対しては、あらゆるかたちで対決するしかない。
D.Honnold:(National Audubon Society の弁護士)
オオカミ再導入には反対でない。導入の成功を評価している。しかし、導入により、ESA(絶滅の危機にある種に関する法律)によって、これまで保護されてきた地元のオオカミたちが十分に保護されなくなることに反対して訴訟を起こした。Farm
Bureauはオオカミの敵だが、ESAについては同じ立場。導入されたオオカミも地元のオオカミも、ともにESAによって保護するべきである。
America Farm Bureau Federation(アメリカ農場局)
オオカミ導入の違法性については、計画段階から指摘してきた。導入した Interior
Department 側でも、我々とAudubon Societyが訴訟で主張してきた問題があることに1991年には気付いていたはずだが、地元のオオカミについての を表に出すことなしに計画を強行した。それにより、ESAによる地元オオカミへの保護は弱められる。
彼らの違法行為は許されず、導入されたオオカミはカナダへ送り返されなければならない。カナダへ帰れば、オオカミたちはストレスから解放されされた生活を取り戻せることだろう。地元のオオカミたちもESAに守られて、US国境内部で増え続けられる。自然も正義もバランスというものを持っている。
裁判によって、我々は農民・牧場主の利益をまもることもできた。