ハンターへの道のり<1>狩猟免許

 鈴木 敦子


 今年、私は狩猟免許(甲種と乙種)を取得しました。閉鎖的だと言われ、マナーが悪いと言われるハンターたちの中に入り、中から自然保護の声をあげていこうと考えたからです。ハンターというと、動物保護の天敵のように思われガチです。しかし、オオカミはどうでしょう?彼らもまた自然界ではハンターです。ライオンも、トラもそうです。シカやゾウも食べられる植物たちからすればハンターとしてうつることでしょう。自然界におけるハンターは、決して自然界を破壊したりはしません。他の命を貰いながら生きていくという自然界において、今、ルール破りの人間のハンターだけが堕落しているのかもしれません。


 さて、甲種(ワナ)の免許があれば、捕獲箱を扱えるので野生動物のレスキューができます。狩猟法を勉強することにより、ハンターの違反事項もわかります。鳥獣保護員になり、違反のハンターの取り締まりもできます。猟友会員になり、総会で発言することができます。自然保護の意識が高いハンターが増えれば、猟友会を変えることも不可能ではありません。ハンターの中には、今のひどい狩猟の現状を嘆き、自然の回復とハンターの意識向上を訴える人たちが少なくはありません。実際、北海道の札幌猟友会(大日本猟友会とは別の組織)という、ハンターと自然保護団体や獣医さんが一体となって動物のレスキューを行っているグループが活動を始めています。皆さんも狩猟免許に挑戦してみませんか。
以後、狩猟免許取得までのノウハウを連載していきます。

◎「狩猟免許」
まず、「狩猟免許」ですが、これは狩猟の仕組み、狩猟に関する法律、猟具の知識や安全な使用など、適正な狩猟に関する狩猟免許試験(各都道府県で実施)に合格した者に与えられます。20歳以下の者や、精神病者、麻薬中毒者、犯罪者などは、この試験を受けられません。 試験は一年に一回、9月に各都道府県ごとに行われます。
狩猟免許には、以下の3種類があります。
 甲種(わな、網を使用する猟)
 乙種(散弾銃・ライフル銃を使用する猟)
 丙種(空気銃・圧縮ガス銃を使用する猟)

免許の効力は3年間です。 猟の仕方によって、種類別に免許をとらなければなりません。乙種(散弾銃)の免許を持っている人でも、甲種(わな)の免許を持っていなければ、わなを使って猟をすることは出来ません。
乙種・丙種を取る場合は、銃器を使用するために狩猟免許の他に銃所持許可が必要になります。 銃所持許可は、管轄が公安委員会になるので手続きは警察に行きます(この項目は後ほど詳しく書きましょう)。なお、狩猟免許の管轄は、各都道府県の自然保護課(場所によっては林務課など)です。
 費用 :狩猟免許申請手数料として…5300円
一度に複数種取得の場合は初めに取得する種が5300円、2種目からは3900円。 例:乙種と甲種取得でかかる費用は8900円になります。
                          …… 次号へ続く