練馬区は、下記のような「子ども家庭支援計画」を発表しました。学童保育事業の縮小を提案したことなどと考え合わせるととてもちぐはぐな印象を受けます。また、以下の「あらまし」には「学童保育」に一言も触れられていません。また、現状をどのように踏まえた「計画」なのかも触れられていません。アリバイ的な「計画」とも受け取れます。しっかり「監視」してゆく必要を感じます。
(以下『ねりま区報』4/11,1998より無断転載)
子ども家庭分野における区の基本施策を示すものとして、区ではこのたび「練馬区子ざも家庭支援計画」を策定しました。この計画は、福祉基本計画の改定(9〜12年度)に併せて作成したもので、福祉基本計画の中の子ども家庭分野の個別計画として位置づけています。昨年11月に素案をまとめ、それをもとに区民の皆さんからご意見をうかがったうえで決定しました。計画期間は平成9年度からの10か年です。ただし、福祉基本計画との整合性を図るうえから、事業計画期間は、12年度までの4か年になっています。計画には、区民の皆さんからの意見・要望なども反映し、既存事業を含む184事業を盛り込んでいます。
ここでは、計画のあらましを紹介します。
>>問合せ 児童課3993・11115つの基本理念を設定 計画では、「安心して子どもを生み育てやすく、子どもが健やかにのびのびと育つまち練馬」の実現に向けて、5つの基本理念を設けました。
1)子どもにとって何が最善の利益かを第一に考える
2)子どもを人間としての尊厳を受けるべき一個の主体、成長する若き小さな市民としてとらえる
3)男女共同参画などの視点で 予どもをはぐくむことを考える
4)子どもを核とした地域のつながりなど新たな視点から、地域の「予育て力』を はぐくんでいく
5)行政は、家庭や地域の予育てをパートナーとして支援する主な事業 計画では、3つの施策課題と7つの施策項目でぶ事業を体系化しています(下表参照)。ここでは、平成10年度から実施する主な事業を紹介します。
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◎保育所の年齢別定員・待機児童解消の検討・充実
保育所の年齢別定員の見直しなどにより、低年齢の待機児童解消を進めます。当面の解消策として、保育所の定員増および家庭福祉員の増員を図ります。さらに、区立保育所の新設も視野に入れながら、改築・改修に合わせて0歳児保育や産休明け保育を実施します。◎ファミリーサポートセンター事業の検討・充実
地域で育児の援助を行いたい人と受けたい人からなる住民相互の会員互助組織であるファミリーサホートセンター事業(労働省が提案している「仕事と育児両立支援のための特別事業」)の検討・設置を進めていきます。◎児童館などの組織再編成
児童館と地区区民館など児童館機能をもつ施設で、同じようにサービスを受けられるよう統合を進めます。また、児童課や女性課、青少年課など子ども関連組織の統合・連携についての検討を進め、子ども家庭サービスの充実を図つていきます。◎中・高校生の需要にこたえる事業の検討
青少年館や児童館など子どもにかかわる施設が、中学生・高校生の健全育成の拠点としても機能するよう、施設の整備や事業内容の検討・見直しを行います。◎子どもの権利条約の普及・啓発の促進
子どもの権利条約の趣旨や意義について広く区民の皆さんに普及・啓発を図ります。また、子どもと直接かかわる保育所や児童館職員などへの周知の徹底を進めます。◎子育て情報の一元化および情報提供
子育てグループや施設、相談窓口など、区民の方が求めている子育て情報の一元化を図り、求める情報がlか所で間に合うような効率的・効果的な情報提供システムを整備します。◎子ども家庭支援センターの整備
区民に身近なところで、1子どもと家庭にかかわる総合相囁聡ショートステイなどのサービス提供3ボランティア育成や予育てグループ活動支援などに対応できる子ども家庭支援センターを整備し、家庭と地域の子育て力の回復を図ります。◎地域子育て支援ネットワークの検討・設置
小学校区程度の地域ごとに児童館や保健所、小・中学校などの関係行政機関や青少年委員、主任児童委員など、子どもを核にして連携・共働する「地域子育て支援ネットワーク」を検討し設置します。これにより地域での問題の早期発見・早期対応などを行い、子育てしやすい環境づくりを進めます。