イラク政府がやらせる拷問を終わらせるための行動要請

クリスチャン平和構築チーム(CPT)
2005年11月1日
Electronic Iraq 原文

CPTイラクから行動のお願い

イラクの市民は、政府の後ろ盾のもとでイラク治安部隊が行っている拷問を終わらせるために皆さんの手助けを必要としています。

背景

CPTイラクは2年近くにわたり、イラクで米国が運営する監獄でイラク人捕虜に対して加えられていた虐待の記録を報告してきました。けれども、ここ数カ月、CPTは、新たに設置されたイラク治安部隊による拘留、殺人、拷問の報告をますます多く受け取るようになっています。この治安部隊は、米軍から訓練を受け、現在イラクの「治安」を任されています。拷問を生き延びた人々や拷問犠牲者の家族たちが語るところでは、拷問の手段として、ケーブルで殴る、電気ショック、電気ドリル、食べ物や睡眠の剥奪、足を殴る、無理な姿勢を取らせ続ける、天井から吊り下げるなどです。CPTは、イラク軍とイラク警察および「オオカミ旅団」や「サソリ旅団」といった新たな突撃隊が特定のコミュニティを標的としているという直接の目撃証言を受け取っています。標的とされているコミュニティは、イラクのスンニ派地域や、イラクで生まれたパレスチナ人が暮らしている地域などです。

最近、CPT参加者たちは、シリアに避難することを決意した19人のパレスチナ人グループに付き添いました。彼ら彼女らは、自分たちのコミュニティが晒されている、深夜の侵入捜査や逮捕、拷問による強制自白などといったことから逃れようとしたのです。これらの人々は、今もシリア国境で入国を待って足止めされています。というのも1948年に与えられたイラクでの「ゲスト」という地位は、隣国への移住を認めていないからです。彼ら彼女らのコミュニティやほかのコミュニティのメンバーは今も日常的に脅迫を受けています。

CPTは、この暴力的なときに、犠牲を強いられているのはイラクの人々すべてにわたっているということを理解しています。政府が後ろ盾となって加えられる拷問は、その中で、皆さんが声をあげることで直接影響を与えることができる暴力なのです。

行動

緊急に以下のことをやって下さいますようお願いします。

1. 米国国務省に連絡すること。米国がイラクに「自由と民主主義」の国を作ろうとしてやってきたのだとすると、完全にそれは失敗していると伝えて下さい。というのも、現在のイラク政府によるイラク市民とパレスチナ人難民に対する扱いは、サダム・フセイン政府の行為と似ているからです。新たなイラク治安部隊を訓練したのは米軍であること、したがって治安部隊の行為に対して米国も責任を負っていることを伝えてください。米国国務省の連絡先は:
 電話:+1-202-647-6575
 ファックス:+1-202-647-4147
 HP:http://contact-us.state.gov/


訳注:

A. 電話やファックスの前には「010」など日本からの国際電話呼出番号を付けます。

B. 手紙の文例:
Dear Secretary of State,
I am writing to you to ask you to take immediate action to stop the torture and other repression that the new Iraqi Army and Police are inflicting upon civilians, especially Iraqi Sunnis and Palestinians. It is the U.S. military who trained the new Iraqi security forces and therefore the U.S. government shares direct responsibility for their actions. I would also like to point out that the U.S. invasion of Iraq and subsequent occupation is completely illegal and I call for immediate withdrawal of U.S. occupation forces from Iraq.
Respectfully yours,
あなたのお名前

C. ウェブからの投稿方法
a. 上記のウェブ・アドレスにアクセス(時間がかかります)
b. 「Ask a Question」をクリック(時間がかかります)
c. User ID に あなたの電子メールアドレスを
d. Subject に、Stop Torture in Iraqなどを入れ
e. Question: にメッセージを入れます
 (必要に応じて上の例文を参考にしてください)
f. 右下のTopicからカテゴリーを選びます。
  まず「Foregin Policy」、
  次に「Expressing Foreign Policy Opinions」
  がよいでしょう。
g. それから左下の「Submit Question」をクリック。
h. 「New Account」等々のページが出たらおしまい。

D. 日本の首相にメッセージを送るときは
ご意見箱
ファックス:03-3581-3883

2. それぞれの国のイラク大使館に電話や電子メール、ファックスを送って、拷問の行使一般およびイラク在住パレスチナ人といった特定のコミュニティを標的としていることについて憂慮の声をあげて下さい。

Embassy of Iraq in Washington, D.C.
Tel: (202) 483-7500
Fax: (202) 462-5066; (202) 462-0564
Email: admin@iraqiembassy.org

Embassy of Iraq in Canada
215 McLeod Street
Ottawa, ON K2P0Z8
Phone: 613-236-9177 (9178)
Fax: 613-567-1101

Iraq Embassy, United Kingdom
169 Knightsbridge
London SW7 1DW
Phone: (020) 7581-2264
Fax: (020) 7589-3356

イラク共和国大使館(日本)(訳者補足)
Embassy of the Republic of Iraq in Japan
〒107-0052 港区赤坂8丁目4-7
電話:03-3423-1727、03-3423-1728、03-3423-1729、03-3423-1730
特命全権大使:ガーニム・アルワン・アル・ジュマイリ 閣下
H. E. Dr. Ghanim Alwan AL-JUMAILY

3. ダマスカスとニューヨーク市にあるUNRWA(国連難民救済事業機関)に電話や電子メール、ファックスで次のことを求めて下さい:
---国連はイラク在住パレスチナ人を保護するために全力を尽くすこと
---UNRWAはイラク・シリア国境にとどめられている難民に、足止め状況が解決されるまでシェルターと必需品を提供すること。

UNRWA
Syrian Arab Republic Field Office, Damascus
Hala Mukhles
Public Information Officer
Tel: (+ 963 11) 613 3035 (ext 258)
Fax: (+ 963 11) 613 3047
Email: sarpio@unrwa.org

UNRWA Liaison Office, New York
Chief, Liaison Office - Maher Nasser
One United Nations Plaza, Room DC1-1265
New York, NY 10017, USA
Telephone: (+ 1 212) 963 2255, (00 1 212) 963 1234
Facsimile: (+ 1 212) 935 7899

例文:
Dear Dr. Hala Mukhles / Dr. Maher Nasser,
I am writing to you to ask you the following:
- The UN do its utmost to ensure that the Palestinian population in Iraq is protected;
- UNRWA needs to continue to provide the refugees stranded at the Iraqi-Syrian border with shelter and basic needs until their situation is resolved.
Respectfully yours,
お名前


この行動要請は「Falluja, April 2004」との同時掲載です。できるだけ広めていただけますと幸いです。11月15日くらいまでのものとして。

さて、コロンビアについて、ケーブルTVや衛星放送を契約している方々は、「ベティ:愛と裏切りの秘書室」(Betty la fea)というテレノベラをご存じだと思います。

今、東京では、コロンビアの少女を描いた映画「そして、ひと粒のひかり」(Maria Full of Grace)が渋谷のシネ・アミューズで上映されています。仙台・金沢・大阪・神戸・福岡でも上映されるはずです。

■2004年ベルリン国際映画祭 主演女優賞/新人監督賞受賞
■2004年サンダンス映画祭 観客賞受賞
■2004年ドーヴィル映画祭 グランプリ/国際批評家賞/観客賞受賞

現在と未来に夢を持てない17歳の少女が麻薬の運び屋になり米国NYに行く、というお話。実はかなりリアリスティックで、コロンビアでは直接耳にする実話に近いものです。リアリズムであるならばドキュメンタリーでやればよい、そうでないかたちの映画にする必要はないという声もあがりそうですが、逆に、現在制作される多くの映画は、むろん例外もありますが、どんなに映像に凝っても理屈に凝っても表象やストーリーの実験をしても、「何だ、結局こうした単純な力に負けてるんじゃないか」ということを知らしめてくれる映画に仕上がっています。

率直に言って、見る価値は大いにあります。

ただし、あえてペダンチックにコメントするならば、ガルシア・マルケスの『エレンディラ』やそれと対照的な側面を持つ『誘拐』、あるいは新大久保のサンチョ・パンサ(まだあるかしら)などの世界を知らないと、案外わからないところが多いかも知れません。実際、この映画を見た帰りのエレベータの中でうるさい二人組が「あんな危険に関わっている人を同郷だというだけであんなに親切にするのかしら」といったことをつぶやいていました。ちょっとおマヌケ。さらに、とりわけ、最後のところがロマンチックにとられすぎる可能性があります(日本語のタイトルを考えると、なおさら)。

今月もまた、さまざまなイベントがあります。

■日本軍占領下の東ティモールにおける性暴力:写真展示と講演会
日本軍が3年半にわたって占領したポルトガル領ティモール(東ティモール)でおきた女性に対する暴力(軍事性奴隷制)についての写真展示と報告会です。
○写真展示
日程:2005年11月8日(火)〜14日(月)
   9:00〜21:00 (最終日は、18:00まで)入場無料
場所:(財)神戸学生青年センター・ロビー
○講演会
日時:2005年11月11日(金) 18:30〜20:30
場所:(財)神戸学生青年センター・ホール
講師:松野 明久さん(東ティモール全国協議会・大阪外国語大学教員)
ビデオ上映を併せて報告していただきます。参加費500円
主催:日本軍占領期東ティモール性奴隷制問題に取り組む会
後援:(財)神戸学生青年センター
調査プロジェクトへのカンパは「東ティモール調査会」 口座番号:00150-6-371976へお願いいたします。

■写真展:イラク占領下のこどもたち 〜明日を夢見る自由を〜
日 時:11月3日、5日、6日 10時〜20時
場 所:クレオ大阪北(阪急淡路駅東出口東南10分)
主 催:イラク市民レジスタンス連帯委員会 ◆入場無料

■市民と学生でつくる平和のための講演会 <それでも戦争に賛成しますか?>
日 時:11月13日(日)13時〜
場 所:大阪大学豊中キャンパス イ講堂(阪急石橋駅下車12分)
講 演:高遠菜穂子さん/アレン・ネルソンさん(元海兵隊員)
協力券:500円
主 催:同実行委(06-6849-0251) ◇後援:豊中市

■講演会 枯葉剤−無差別兵器の犠牲者たち
 −化学兵器・枯葉剤ダイオキシン、そして劣化ウラン弾−
日 時:11月23日(祝)13:30〜
場 所:エルおおさか(地下鉄京阪天満橋駅下車)
講 師:中村梧郎さん(フォト・ジャーナリスト)
参加費:1000円
主 催:ウラニウム(劣化ウラン)兵器禁止条約実現キャンペーン(072-684-2812)

■映画「日本国憲法」上映集会(北九州市)
と き 11月27日(日)午後2時より
ところ 毎日西部会館 5階中ホール
     北九州市小倉北区紺屋町
     電話093-541-3031
参加費 一般 1000円 大学・高校生 500円

■ヒロシマ平和映画祭2005(11月5日〜)
こちらをご覧下さい。

■反戦と抵抗の<フェスタ> 日時:2005年11月19日(土)
場所:渋谷区立千駄ヶ谷区民会館集会場
詳細は反戦と抵抗のフェスタHPをご覧下さい。

■東京平和映画祭
開催日:11月26日(土)
会場:発明会館(東京都港区虎ノ門)
詳細は東京平和映画祭HPをご覧下さい。
益岡賢 2005年11月4日

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