コロンビア:子ども兵士たちがやり直すために
イファット・サスキンド
ZNet原文
情報源:Chavez Code
2010年7月24日
14歳の内気な少女は、何人殺したかわからない、と言う。「私に誰かを撃つ番が回ってきたとき、怖かったのでいつも顔を隠していたんです」。フリア(本名ではない)は、数十年にわたって続くコロンビア内戦の戦闘員としてリクルートされた何千人もの子どもの一人である。
悲劇的なことに、彼女の話は典型的だ。数年前、父親が地元ゲリラ司令官を裏切っているという非難を受けたため、フリアの一家は農村部の自宅から逃げてきた。家を追われたとても多くの人々がそうなるように、フリアの家族も結局、ボゴタに乱雑に広がる危険なスラム街に落ち着いた。
学費が払えなかったため学校に行けなかったフリアは、ほとんどの時間を路上で過ごした。次第に、夜家に帰るのもやめた。継父がフリアを虐待しがちだったからである。フリアは11歳で、ホームレス、食べるものもなく、怯えていた。
彼女に近づいてきた男たちは親切だった。食べ物もくれたし珍しい体験もできた。さらに、自分たちの大義に参加すれば真の家族もあげられると言った。男たちはコロンビアの右派準軍組織で、政府と同盟して左派ゲリラを殲滅し、強力な経済支配層の利益を守ろうとしているグループだった。
コロンビアに広がる準軍組織の影のネットワークは残虐さで名を馳せているが、三つ巴の内戦に正義の味方はいない。ゲリラもまた子ども兵士をリクルートしているし、政府は子どもをスパイに使っている。
フリアによると、子ども兵士は「小蜂」と呼ばれている。素早く敵を指すことからという。こうした子どもたちは実質上奴隷で、永年にわたり性的虐待を受けているケースも多い。徴用された子どもたちが家に決して戻れないように、武装グループは子どもたちに元住んでいた家の隣人や、場合によっては家族を殺させることさえある。
国際的な女性の人権団体であるMADREが最近コロンビアの元子ども兵士30人にインタビューしてわかったことはこうしたことである。7月15日、私たちはフリアの身の上話を含むインタビュー結果をジュネーブの国連人権委員会で報告した。
その同じ日にコロンビア政府は人権委員会の場で自分の立場を弁護していた。MADREがそこで記録を正した。子どもを戦闘員として搾取する不法民兵にコロンビア政府は深く関わっている、と。2006年以来、コロンビア議員60人以上が準軍組織との関係を調査され、そのうち約半数が起訴された。
MADREは人権委員会にフリアの証言も伝えるとMADREの研究員がフリアに話したところ、フリアは「自分で伝えたい」と言った。フリアが自ら証言できればそれ以上のことはないが、あまりに危険すぎた。
2年弱前、MADREと協力関係にあったコロンビア人人権活動家アイダ・キルクエが人権委員会の場で、先住民に対する暴力の実状について証言を行った。先住民もまた、とりわけひどく内戦の犠牲になっている人々である。帰国したあと、アイダを暗殺しようとした銃撃で、アイダの夫が命を失った。さらに殺害脅迫を受けつづけたため、証言後、身を隠さざるを得なくなった。
今年に入って、MADREが支援しているボゴタのコミュニティ・センター----ここでフリアをはじめとする元子ども兵士たちがトラウマ・カウンセリング、絵画療法、レクシエーション・プログラムなどを通して過去の試練から回復しようとしている ----が脅迫を受け、侵入未遂事件があった。誰がやったかはわからないが、毎年人権活動家が何百人と殺されるコロンビアという国で、センター長は子どもたちの安全を第一に考え、危険は犯さないようにしている。
私たちは、コロンビアの領内で子ども兵士の使用を止める法的義務を果たすようコロンビア政府に要求するために、偽名を用い、書面による証言に頼らざるをえなかった。けれども最終的には、この残虐行為を終わらせるために最大の影響力を持っているのはアメリカ合衆国政府である。
なぜならば、米国はコロンビアで続く内戦の資金を受け持っているからである。この15年間、コロンビアが西半球で最も信頼できる米国の同盟国となるに応じて、米国は数十億ドルという軍事援助を、武器と訓練をコロンビアに注ぎ込み、あらゆる側が子どもを兵士として搾取しているこの内戦に油を注いだ。
こうした「兵士」の中には8歳の子どももいる。こうした子どもたちの子ども時代と人間性は、米国の納税者がその資金を大部分提供している戦争で破壊されているのである。だから、コロンビア政府の人権に対する責任を追求し続けると同時に、子どもたちを殺人者に仕立て上げる戦争に米国の政策が加担しないよう働きかける必要がある。
■ 辺野古通信
辺野古通信ご覧ください。
■ イラクの今、現場からの報告〜バスラの医師が語る
7月27日(火)午後7時〜8時半
会場:愛知県保険医協会/伏見会議室/地下鉄伏見駅10番出口より伏見通を西へ徒歩5分
主催:セイブ・イラクチルドレン名古屋
協力:核戦争に反対する医師の会・愛知、ICBUW-ジャパン
7月29日(木)午後7時から(6時半開場)
会場:東京新宿カタログハウス B2セミナーホール
主催:JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)
協力:イラク医療支援通販生活/ICBUWジャパン/CADU-JP(劣化ウラン廃絶キャンペーン)/iho-net (イラクホープネットワーク)/イラク戦争の検証を求めるネットワーク/劣化ウラン兵器禁止市民ネットワーク
問合せ:090-3941-6612 (ふりつ)/ f-katsumi*titan.ocn.ne.jp
■ 8/2 JCA-NETワークショップ ネットの力をフルに使いこなそう!
日時 8月2日(月)午後7時から
お話 印鑰智哉(いんやくともや)さん
印鑰さんは、JCA-NETをはじめとして、市民運動への普及活動やNGOでの情報発信活動、国境を越えた市民活動に携わってきた方です。印鑰さんの豊富な活動経験をふまえたワークショップを予定しています。
司会 小倉利丸
参加費 500円
場所 ピープルズプラン研究所会議室
【住所】〒112-0014 東京都文京区関口1-44-3信生堂ビル2F
【会場の電話】Tel:03-6424-5748
■ NGO共同声明「死刑執行停止一年。日本政府は、今こそ死刑廃止に向けた公的な議論を」にご賛同を
賛同呼びかけ団体:
死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90/「死刑を止めよう」宗教者ネットワーク/「死刑に異議あり!」キャンペーン/社団法人アムネスティ・インターナショナル日本/NPO法人監獄人権センター
団体賛同用フォーム
個人賛同用フォーム
賛同締切:2010年7月27日(火)まで
■ 国際シンポジウム「韓国併合」100年を問う
日時:2010年8月7日(土)10:40~17:30
2010年8月8日(日)10:00~17:50
場所:東京大学弥生講堂一条ホール
(東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内)
主催:国立歴史民俗博物館
共催:「韓国併合」100年を問う会
後援:岩波書店、朝日新聞社
■ 2010年山谷夏祭り
日時:8月13日(金)・14日(土)・15日(日)
毎夕午後5時~9時まで
会場:東京・山谷・玉姫公園(台東区清川2丁目13)
(JR・地下鉄日比谷線「南千住」駅下車、徒歩15分
カンパ送付先:郵便振替口座番号00180-2-592246
「東京・山谷日雇労働組合」
東京都台東区東浅草2-1-6
TEL/FAX 03-3876-8040
Email:tokyo_yamanichiro@yahoo.co.jp
■ 7/31 イラク戦争検証!国際シンポジウム
日時:7月31日(土)14:30~17:30
場所:エルおおさか(地下鉄・京阪「天満橋」駅下車西300m)
パネリスト:
イラク:アハメド・フセイン・アリ・アルズファイリさん 32歳
イラク:ヤシーン・タヘル・ナジさん 31歳
米:ブライアン・キャスラーさん 26歳(反戦イラク帰還兵の会)
日:国会議員・「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」・豊田護さん
■ 「普天間基地の無条件返還と辺野古・徳之島への移設断念を求める署名」
要請事項
1. 沖縄差別に貫かれた5・28「日米共同声明」を撤回すること
2. 普天間基地の即時無条件返還を米国政府に要求すること
3. 名護市辺野古への新基地建設計画を断念すること
4. 徳之島への移設・移転計画を断念すること
【メール署名方法】
メールアドレス:henokojitu.syomei@gmail.com
署名方法:上記アドレスに氏名(ハンドルネームは不可)、住所を書いて送信して下さい。識別のためメールのタイトルを「署名賛同」として下さい。
【署名用紙】
添付の用紙を打ち出して使うか、下記urlからダウンロードして下さい。
個人用
団体用
【署名での個人情報の取り扱い】
本署名、メール署名での個人情報は本署名行動のため以外には使用しないことを約束いたします。メール署名でのメールアドレス等個人情報は署名行動終了後廃棄します。
【辺野古への基地建設を許さない実行委員会】
問い合わせ先: Tel:090-3910-4140(一坪)・Fax:047-364-9632(一坪)
署名送付先: 〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック宛
締め切り: 第1次集約 2010年8月末日 最終集約 2010年10月末日