原子力規制委員会は再稼働推進委員会・被曝強要委員会!
その260 2024年1月13日
能登半島地震が教える 地震審査甘すぎ と 避難計画実効性無し!
〜原子力規制委員会は「新規制基準」と「原子力災害対策指針」を作り直すべき〜
元日から続いている能登半島地震で230名の方が亡くなり今も多くの方々が体育館などで避難生活を余儀なくされている。
一方、北陸電力が志賀原発の多くのトラブルを小出しに訂正して発表した。志賀原発が稼働していなくて良かった。また、毎日の様に報道される珠洲町の地震と被害情報は、珠洲原発が反対運動により建設も稼働もされなかったことに多くの「国民」が胸を撫でおろした。志賀原発が稼動中か珠洲原発が建っていたら再び原発大事故が起こっていたかも知れない。
この間に原子力規制委員会は何をやったか?1月1日に5つの「原子力関連緊急情報」を発表したのは当然だが、不思議なことにその後北陸電力が多くの訂正情報を発表したにも拘らず1月7日まで「緊急情報」を流さなかった。私が4日に規制庁広報になぜ流さないのかと問い詰めたら、担当はご意見として承ると回答するのみ。

10日の規制委定例会議でもその後の委員長定例記者会見でも、能登半島地震と原発問題とをできるだけ切り離し、原発への影響は志賀原発に限定しようという意図が明らかで、要するに原子力規制委員会は原発危険情報を「止める、冷やす、閉じ込める」した。


さて、この能登半島地震の教訓は何だろうか? 今言えることは次の2点だ。【地震の審査を全面的に見直すべき】
日本活断層学会が1月1日付特設サイトを更新し鈴木康弘同学会会長(名古屋大学教授)が「沿岸活断層の認定を急げ」「沿岸海底の詳しい測量をして、陸上の活断層と同様な活断層図を整備すべき」と述べている。これらの調査を全国の原発周辺で行うべきである。
https://jsaf.info/jishin/2024/01/20240101221500.html
さらに、次の様な多くの専門家・知識人の警告「基準地震動が低すぎる」を規制委は謙虚に受け止めて、総ての原発(特に今稼働している原発)の基準地震動を見直すべきだ。
(1)石橋克彦さん
表面積が地球の0.3%の日本列島に地球の10%の地震が発生、発電所の数は世界の約13%。全原発の基準地震動は既往最大の観測地震動(柏崎刈羽2007年1699ガル)を下限にするべき
(2)島村英紀さん
「活断層だけを調べて注意していれば」日本に将来起きる地震が分かるというものではない。活断層以外でも日本の地下には多くの地震が起きる。
(3)樋口英明さん
基準地震動を超える地震が、10年足らずの間に4か所の原発の敷地を5回にわたって襲った。原発よりも耐震性が高い民間住宅がある。【避難計画は実効性無し】
能登半島地震で、多くの木造住宅が倒壊し、道路が寸断され、放射能モニタリングポストが故障し、今も水不足で給水が続けられている。
「原子力災害対策指針」に基づく「避難計画」が実行可能だろうか?
PAZ(5km圏)の住民の避難は不可能ではないか。
UPZ(30km圏)の住民に屋内退避は非現実的なばかりか危険ではないか。