原子力規制委員会は再稼働推進委員会・被曝強要委員会! その249 2021年12月23日 IAEA深層防護第5層から逃げる原子力規制委員会と内閣府 〜実効性が無い避難計画で原発動かすな! 規制委の基準を改訂せよ〜 |
2021年12月20日の「原発の避難計画の実効性を問う院内集会&政府交渉」でも、多くの原発立地から策定中の避難計画の実効性の無さを追求された。ところが、内閣府の担当は避難計画の数は足りていると机上の空論を回答するのみ。これでは、東電福島第一原発事故と同様の事故が起こったら、まともに避難できる訳がなく同じ過ちを繰り返すことになる。 「その233」でも書いた様に、なぜIAEAでさえ求めている深層防護第5層(避難計画等)が確認されないままで、原発が稼働されこれからも稼働しようとしているのか? 3月18日の東海第二原発の水戸地裁判決「安全性に欠けるところがある」と認めたのは当然で、最低限の国民感情を反映した判決だ。 ところが避難計画について経産省・原子力規制委員会・内閣府が次の様に無責任に逃げている。【経産省】避難計画策定が再稼動要件ではないが、避難計画無しでは再稼動しない【原子力規制委員会】原子力災害対策指針を策定。IAEAも深層第五層を規制当局が確認しろとは言っていない。【内閣府】「地域原子力防災協議会」設置、地域原子力防災協議会において確認、「原子力防災会議」において了承するが、国が避難計画を法的に審査することはしておりません。 要するに避難計画の審査を誰もしていないのだ。IAEAでさえ要求する深層防護を満たさないで原発を再稼動することは、あらゆる分野で劣化がみられる日本でも、「国民」の安全を考えれば絶対に許されない。 このことは、去る2021年7月13日に再稼働阻止全国ネットワークが開催した院内ヒアリング集会<IAEA「深層防護第5層」の実効性を問う〜規制委・内閣府は3.18水戸地裁判決をどう受けとめたか?>での、各省庁の次に示す事前回答からも明らかだ。 【経産省】避難計画策定は再稼動要件ではないが、避難計画無しでは再稼動しない 1. 避難計画の策定は、原子力発電の稼働や再稼働の法令上の要件とはなっていないが、地元の安全・安心の観点から、避難計画がない中での、原子力発電の稼働や再稼働が実態として進むことはない、ということが現在の政府の考え方です。 2. なお、過去一貫して、再稼働した原子力発電所には避難計画が策定されています。 【原子力規制委員会】・IAEAは第5層の達成を規制当局がするべきとは言っていない(2年前の回答)・原子炉等規制法では、同法に基づく発電用原子炉の設置(変更)許可の申請があった場合においては、その申請が同法第四十三条の三の六第一項のいずれにも適合していると認めるときでなければ許可をしてなはならないと規定されています。 (許可の基準)(以下の一〜五は私の要約) 一 平和目的 二 技術的能力と経理的基礎三 重大事故防止と運転遂行の技術的能力 四 原子力規制委員会規則で定める基準に適合 五 品質管理体制 …> 【内閣府】 国際原子力機関(IAEA)の安全基準である「原子力発電所の安全:設計」における第5の防護レベルに関する事項に関して、政府としては、災害対策基本法及び原子力災害対策特別措置法を始めとする関係法令等に基づき、地域防災計画・避難計画の策定や、訓練を通じた検証等を行っています。 内閣府は、原発の所在地域ごとに「地域原子力防災協議会」を設置し、財政支援を含め関係自治体と一体となって地域防災計画・避難計画の具体化・充実化を進めています。 原子力規制委員会において、原子力災害対策の円滑な実施を確保するための技術的・専門的な事項を規定した原子力災害対策指針を定めており、地域防災計画・避難計画は原子力災害対策指針等に基づき作成されます。 その上で、避難計画を含む各地域の「緊急時対応」について、原子力災害対策指針等に照らして具体的かつ合理的であることを、原子力規制庁を含む関係省庁や関係自治体等が参加する地域原子力防災協議会において確認するとともに、総理を議長、原子力規制委員長を副議長とし、全閣僚が構成員となっている「原子力防災会議」において了承しています。 また、地域防災計画・避難計画や「緊急時対応」については、一度取りまとめた後も改善に取り組むこととしており、訓練等を踏まえて継続的に修正・改定を行っています。 なお、地域防災計画・避難計画は、初期段階から国がきめ細かく関与し、地域の実情を熟知している自治体と一体となって策定しております。このため、国が避難計画を法的に審査することはしておりません。 御質問いただいた原発の所在地域についても、運転期間に関わらず、こうした考え方に基づき原子力防災の充実・強化に取り組んでおります。 以上から、炉規法第四十三条の三の六第一項の四にある「原子力規制委員会規則で定める基準」に「実効性がある避難計画」を加えることが必要であることが分かる。 「原子力規制委員会規則で定める基準」または炉規法の改訂を強く求める。 以上 |