原子力規制委員会は再稼働推進委員会! その231 2020年9月15日 さすがに原子力規制委員会は「再稼働推進委員会」「被曝強要委員会」 〜除染無し帰還OK、日本原燃六ヶ所支援、放射性管理報告、柏崎刈羽〜 |
8月26日の原子力規制委員会定例会議は、5つの議題で「再稼働 推進委員会」であり「被曝強要委員会」であることを示す ひどいものであった。 議題1 「土地活用される区域を往来する住民への放射線防護対策」 公衆被曝限度年間1mSvをないがしろにして福島の人たちに 年間20mSvのダブルスタンダードを押し付けているにもかかわらず、 住民が居住をしないなら除染をなしで避難指示解除を可能にした。 詳細は次の記事をご覧いただきたい。 毎日新聞「福島第1原発事故 除染なし解除へ 非居住条件、 規制委同意 避難指示区域」 2020年8月27日 東京朝刊 https://mainichi.jp/articles/20200827/ddm/001/040/076000c 議題2 「日本原燃株式会社再処理事業所における廃棄物管理の 事業の変更許可」 基準地震動を700ガルと過小のままでパブリックコメントも かけずに「合格」 「高レベル放射性廃棄物貯蔵センター」が海外からの返還の 受入再開か。 地元との協定で高レベル廃棄物をどこかに運び出す必要がある。 議題3 「日本原燃(株)廃棄物埋設事業変更許可申請における 廃止措置の開始後の公衆の被ばく線量評価に係る審査方針」 廃止措置の開始後(覆土完了後300年後以降)の公衆被ばく線量評価に 関する日本原燃の申請内容の合理性の判断を検討。飲用水における沢水 又は井戸水の割合(10%)の妥当性をICRPの「長寿命放射性固体 廃棄物の処分に適用する放射線防護勧告」の考え方に添って議論。 再度討論することとなったが、長期に渡って廃棄物が六ヶ所村の 沢水や井戸水を害することが心配だ。 議題4 「使用済燃料管理及び放射性廃棄物管理の安全に関する条約 日本国第7回国別報告の作成」 2021年5月向け国際報告案(134頁)に対して委員がいくつか指摘、 再度確認することとなった。東電福島第一原発の状況や放射性廃棄物 問題をきれいごとで済ましている。それでも現時点の日本の放射性 廃棄物管理をまとめた興味深い資料。 議題5 「東京電力ホールディングス株式会社柏崎刈羽原子力発電所の 発電用原子炉施設保安規定及び設計及び工事の計画の審査状況」 柏崎刈羽6、7号炉の設置変更・工事計画の認可時に規制委が要求 した「7つの約束」への記載が不十分と東電に再検討させていた保安 規定審査。新たに東電が作成した131頁の資料について若干の記載修正を 求めて再度諮るが概ね了承する方向。 要するに、「あれはあれ、これはこれ」(福島と柏崎)をごり押しする 為の茶番劇だ。 当然、この日の記者会見でも質問が集中した。 ○イチエフ(福島第一原発)の廃炉と賠償をやりきるのか? ○賠償はやりきっているのか? ○どこまでが廃炉か?に対して 更田委員長答弁:「廃炉は定義できるようなものでもない」、「液体の 状態でいる放射性物質の総量をできるだけ小さくしていくということが 一つの目標」「更地になるということは、どこかが引き受けること」 毎日新聞もNHKも苦心の報道 毎日新聞「原子力規制委 保安規定変更案、議論 意思決定過程修正を 了承見送り/新潟」2020年8月27日 https://mainichi.jp/articles/20200827/ddl/k15/040/137000c NHK「原発で重要判断の情報発信明記を」08月26日 https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20200826/1030013408.html 「3つの誓い」破りの東電が「7つの約束」を守るはずがない。 放射能汚染水対策も全く先が見えない。こんな茶番劇の幕引きを 許さないぞ。柏崎刈羽再稼働の再稼働を認めないぞ。 |