原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その175  7月3日
東海第二は直ちに「不合格」を決定せよ!設置変更許可認可するな!
〜原子力規制委員会は「再稼働推進委員会」汚名返上の努力を〜
原子力規制委員会は直ちに東海第二の審査を打ちきり「不合格」を決定するべ
きだ。
 老朽・被災・超危険原発を周辺自治体(水戸市ほか)の反対を無視して稼働し
てはいけないと、沢山の声が上がっている。
 ここでは審査の手続き面から、次の理由で「不合格」を提案する。

(理由1)設置変更・工事計画が無理
 6月26日の工事計画の審査で、6月中に提出予定であった約810図書のうち、提
出済みが約390図書(まだ半分以下)、6月30日までに追加提出があるかも知れな
いが、168件は7月以降の提出になる、と日本原電が説明。
 特に耐震性の提出が遅れていることが大問題。設計時270ガルの想定が現在基準
地震動1009がルと約4倍に引き上げることは、(本来許されない)安全裕度の食
い潰しをしても無理なのではないか。
 6月27日に設置変更の補正書が再提出(4回目)されたが、工事計画の状況を
考えればまだまだ設計に遡る問題点が今後起こることも避けられない。

(理由2)日本原電の体質
 原子力発電を専門に手掛ける日本原子力発電の経営は綱渡り状態。3.11以
降、保有する4基のうち2基は廃炉作業中で、残る東海第二と敦賀2号機も稼働
停止。収益の大半を賄う「販売電力料」は、東電など大手電力5社が支払う維持
・管理費など基本料金のみで、2017年3月期は赤字に転落し、経営状況が悪化し
ている。
 それだからこそ、工事計画認可においても、規制委が和知常務を前にして、マ
ネジメントや工程管理ができていない、担当者間の情報共有不足、水平展開でき
ない、報連相(報告、連絡、相談)ができていない、危機的な状況、非常に危惧、
などと責められ、経営のリーダシップの欠如を指摘したのだ。
 また、6月29日には、事前の申入れにも拘らず、「とめよう!東海第二原発首
都圏連絡会」の署名の受取を拒否した。他電力会社ではこんなひどい対応をしな
い。る。

(理由3)原子力規制委員会の審査姿勢が甘過ぎ
 更田委員長は、5月9日(水)の原子力規制委員長記者会見で「そろそろ非常に
大きな判断をせざるを得ないような時期。5月の下旬から6月の頭にかけて。新
たに試験を行わなければならない。…。工事計画認可を受けるに足るような、き
ちんとした根拠になるようなデータが得られているかどうかが非常に大事なポイ
ント。」と話し、1週間後の5月16日に「拙速に見極めて審査を止めてしまうと
いうのは、余りいい判断はできないだろうなと今は思っています。」と前言を翻
した。
 しかしながら、現実に日本原電の作業が大幅に遅れているばかりか、ブローア
ウトパネルの「新たな試験」でも問題が発生し、山中委員が兵庫県で行おうとし
た「合格牽引ショウ」も失敗に終わった。6月14日審査会合の中継打ち切り動画
隠し騒ぎも不合格を避ける為であろう。
 明らかに審査は、5月に更田委員長が心配したとおりの展開になっている。直
ちに原子力規制委員会は「不合格」を決定するべきだ。
 そうしないと、関電高浜1,2号機の運転延長審査時と同様に、日本原電に自
殺者を出させる事態を招くのではないか?
 こんな状態で規制委が早急に設置変更許可の認可をすることはないと信じたい
が…。
 原子力規制委員会よ!勇気ある「不合格」決定で「再稼働推進委員会」の汚名
を返上してみよ!