原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その166   4月12日
玄海原発3号トラブル対応は総て九電まかせの原子炉止めない委員会
〜原子炉を止めない、自ら調査しない、蒸気漏れ量分からない、立ち入り検査しない、持ち帰って検討しない〜
 去る4月9日(月)午後に参議院議員会館内で開催された「玄海3号・配管に
穴蒸気噴出 九電は原子炉を止めなさい!」緊急院内集会&政府交渉に参加して
驚いた。
 規制庁担当の2人が、10項目の質問に対して答えながら、非常に頑固に「ない」
回答を繰り返したのだ。

○原子炉を止めない
 2次系とは言え腐食による配管穴(1cm大)が見つかり解列(かいれつ、発電
切り離し)せざるを得なくなり、他の多くの配管も心配だ、まずは原子炉を止め
て点検するべきだ。
 ところが規制庁は「安全上の問題は確認した。原子炉を止める止めないは九電
の判断」と無責任な回答。後藤政志さんはじめ多くの参加者からの「まずは原子
炉を止めて点検するべき」に対して九電任せと逃げた。
○自ら調査しない
 技術的な追及に対しても九電の説明を反復するのみで、現地規制事務所の職員
が入っていることは認めつつ、自分たちの判断は何も述べず、自ら調査する姿勢
を全く見せない。
○蒸気漏れの量も分からない
 九電が「微少な」と発表した蒸気漏れについて、いつからいつまでか、漏れの
量は、配管の肉厚は、などなどの追及に対しても、九電任せで全く把握できてい
ず「分からない」のオンパレード。
○立ち入り検査しない
 九電任せでなく立ち入り検査して確認しないと安心できないと要求しても、
「立ち入り検査の予定はない」とかたくなな回答。
○持ち帰って検討しない

 いつもは、担当で判断できない問題は「持ち帰って検討する」と回答してきた。
が、今回は、地元の方からの強い要求に対しても専門家の厳しい指摘に対しても
議員の厳しい追及に対しても、頑なに「持ち帰り」を拒んだ。上から厳しい指示
があったからであろう。

 以上、再稼働一週間後のトラブルを頑なに小さく見せて対応を事業者任せにす
る規制委の態度がくっきりと見えた。
 5年以上も停止していた原発の事故率は数10%とか。また日本の原発はすべて
海岸にあり錆や腐食が心配される。
 これらの大問題を隠すために今回の事故を過少に見せているのだ。まさに原子
力規制委員会が再稼働推進委員会であることを如実に証明してくれた。
 なお、集会開始時に主催者から「玄海原発3号機で配管穴あき蒸気噴出 九電は
直ちに原子炉を止めなさい! 全原発で配管の総点検を」と訴える抗議文と署名
1317筆が原子力規制委員会に提出された。